120話 コラボ企画(サラちゃんに弟子入りしてみた)
「新米冒険者のてっちゃんだ!次の企画はサラちゃんに弟子入りしてみた!という事で、俺は今まで独学で戦ってきたんだが少し思うところがあってな、、、何かを取り入れようと思ったんだ!その時閃いた!サラちゃんの武術凄かったなぁ、と!なので今回お願いしてみたんだ!」
「では、今日一日よろしくですの!ビシバシいきますわ!まずはてっちゃんさんの戦闘を見てみたいですわ!」
今回もまた平野を周回して盗賊と戦う。
てっちゃんはいつものようにナイフを両手に装備して、投げナイフと短剣術、スピードと隠密を活かして戦い始める。
サラちゃんが少し考えたそぶりを見せた後口を開く。
「そうですね、、、スピードは私より早そうですし、隠密も凄いですわね、、、ただ、短剣の使い方と攻撃のかわし方、体の運び方はやはり独学と言った感じが見受けられますの!」
サラちゃんはてっちゃんの動きを的確に把握し始めた。
「てっちゃんさん、間合いに入るのがとても速いですわね。独学とは思えない踏み込みですの!」
「へへ、近づかなきゃナイフは仕事しねぇからな。考える前に体が出ちまうんだぜ」
「そこが長所でもあり、少し危ういところですわ。体が前に出る前に、ほんの一拍だけ相手を見る癖をつけてほしいですの」
サラちゃんはぶりっ子から少し真剣な表情へと変わった。
「一拍?そんな余裕ねぇ気もするけどな」
てっちゃんは眉をひそめる。
「余裕を作るのではありませんの。今も無意識にやっていることを、はっきり意識するだけですわ。相手の肩、腰、視線。どこか一つが先に動きますの!」
「攻撃の前触れ、ってやつか」
「ええ、その通りですわ。刀でも短剣でも、人は攻撃するとき必ず体の軸がぶれますの。それを見てから動けば、てっちゃんさんの速さはもっと生きますわ!」
「なるほどな。今は相手の腕ばっか見てたぜ!」
「腕は結果ですの。原因は体の中心ですわ。そこを見ると、無理に避けなくても自然に体がずれますの」
「ずれる、か。俺はいつも弾くか、かわすかだったな」
「いなす、という感覚ですわ。力で止める必要はありませんの。相手が前に出た分だけ、横に道を作ってあげるのです」
「剣道でもそうなのか?」
「ええ。刀は長いですが、やっていることは同じですわ。正面からぶつからず、相手が自分で崩れる方向へ導きますの」
「俺の短剣だと、つい受け止めちまうんだよな」
「それですと体が固くなりますの。腰を少し緩めて、足で逃げ道を作り、上半身で何とかしようとしないことですわ」
「足、か。確かに俺、腕ばっか意識してたぜ」
「武器は違っても、体を動かす順番は同じですの。足、腰、最後に腕。逆にすると遅れますわ」
「だからサラちゃんの動き、無駄がねぇんだな」
「ありがとうございますですわ。もう一つ大切なのは、間合いですの」
「そこは全然違うだろ。刀と短剣じゃ」
「距離は違いますわ。でも考え方は同じですの。届く距離と、届かない距離をはっきり分けることですわ」
「曖昧に入らないってことか」
「ええ。半分入るのが一番危険ですの。入るなら一気に、出るなら迷わずですわ」
「それ、耳が痛ぇな。よく中途半端になってる気がするぜ」
「てっちゃんさんは勇気がありますわ。でも、勇気と慎重さは両立できますの。見る一拍、ずらす一歩。それだけで戦いは変わりますわ」
「独学でも、まだ伸びるってことだな!」
てっちゃんの表情が晴れてきた気がする。
「もちろんですわ。てっちゃんさんの戦い方は、とても素直ですの。そこに少しだけ理屈を足せば、もっと強くなりますわ」
「よし、次は肩と腰を見る!足から動く!覚えたぜ!」
「ええ、それで十分ですわ。難しく考えなくていいのですわ。体は、ちゃんと答えてくれますの」
「サラちゃんに教わると、不思議とできそうな気がするな!」
てっちゃんは茶化すような笑顔で答える。
「それは、てっちゃんさんがすでに多くを身につけているからですわ。あとは整えるだけですの」
「はは、大会優勝者にそう言われると自信出るぜ」
この後、てっちゃんは教わったことをもとに盗賊ともう一戦交えて感触を確かめていった。
「はい、ということで、今回弟子入りという事で多くのことを学ばせてもらったぜ!サラちゃんありがとう!!」
「こちらこそ、楽しかったですわ!次に動きを見るのが楽しみですわ」
こうしててっちゃんなるの撮影は無事全て撮り終わり、この後サラちゃんのチャンネルの撮影をしたのだが、ファースの街で食べ歩きという平和なものだったのでとてもスムーズに撮影が終了したのだった。
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