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礼堂と冬月の不完全な作戦〜愛は勘違い編〜  作者: A gyousya
殺されたロックミュージシャン ボウについて
34/59

ep.34 『Sgt. Pepper’s』

メジャーレーベル行きを辞退し、

インディーズバンドとしての道を選んだジャンク・バスターズ。

彼らはこの選択を機に、より一層ロックバンドらしい尖ったスタイルを追求し始めた。音楽性も大胆に進化を遂げ、その結果、インディーズシーンでのカリスマ的な存在へと成長していった。


バンド結成から6年目――。

ついに、彼らは日本武道館でのワンマンライブを実現するまでに至った。


満員の武道館。観客の興奮が空気を震わせる中、ジャンク・バスターズが登場すると、歓声はさらに大きくなった。

ステージ上のボウは、この特別な場所に立つ喜びを全身で感じながら、マイクを握りしめた。


ボウ:「みんな!!今日は本当にありがとう!!

俺たちはインディーズでやってきて、この武道館に辿り着いた!!

この場所に立てるなんて夢みたいだよ。でも、ここまで来れたのはみんなのおかげだ!!サンキュー!!

これからも俺たちは俺たちの道を進む!お前らもついてきてくれー!!」


観客:「イェー!!!」


歓声が天井を突き抜け、武道館全体が震えるほどの熱気に包まれる。


ボウ:「じゃあ次の曲は――」


ギターの音が響き渡り、ドラムがそのリズムを刻み始める。

観客の熱気をさらに煽るように、ジャンク・バスターズの演奏はこれまで以上に激しく、そして魂がこもっていた。

全員が「今この瞬間」を共有し、会場全体が一体となった。



武道館公演は歴史に残る大成功を収めた。

この日以降、「ジャンク・バスターズはインディーズシーンの限界を超えたバンドだ」と語る声が溢れた。


メジャーに頼らず、独自の道を突き進むジャンク・バスターズは、名実共にロックシーンを代表する存在となった。

武道館という夢の舞台を経て、彼らはさらなる高みを目指し、その名を不動のものとした。



武道館ライブから数日後ーーー。


ジャンク・バスターズのメンバー、はスタジオに集まり、ミーティングを行っていた。スタジオ内には、次の挑戦に向けた期待感が漂っている。


マネージャーが資料を広げ、話を切り出す。


マネージャー:「アリーナツアー、半年後にスタートします。全国を巡るスケジュールが決まりました。」


ボウは少し驚きつつも、すぐに興奮を抑えきれずに笑顔を見せる。


ボウ:「半年後か、まだ先だと思ってたけど、すぐだな。」


横山が軽くうなずきながら言う。


横山:「でも、準備はしっかりしないとな。」


野田も嬉しそうに頷く。


野田:「アリーナでやるなんて、なんか特別な感じだな。あの広い空間で、どんな風に盛り上がるか、今から楽しみだ。」


ボウ:「だな。でも、ちょっとした違和感もあるな。こうやって次のステージに進んでいく感じ、まだ信じられないくらいだ。」


田村が少し遠くを見つめながら、静かに言った。


田村:「でも、これが現実なんだな。次の大きな一歩って感じだ。」


ボウがうなずきながら、次の言葉を考える。


ボウ:「アリーナではもっと大きなステージだし、演出をどうするかが重要だな。」


野田:「演出か…広いステージだから、特に空間の使い方が大事だな。ライトとか映像とか、目を引くように工夫すれば、もっとインパクトを与えられるはずだ。」


横山も軽く頷きながら言う。


横山:「それなら、映像もバッチリだな。視覚的に圧倒するような演出を考えた方がいい。」


ボウはしばらく考え、手を叩いて仲間に向かって言った。


ボウ:「よし、みんなで一丸となってやろう! ツアーの準備、始めようぜ!」


田村も口を開く。


田村:「俺たちの力、全開でぶつける時だな。」


野田:「そうだな! 本当に楽しみだ。」


ボウ:「半年後のアリーナツアー、絶対に最高のものにしような!」


横山が肩をすくめて、軽く冗談交じりに言った。


横山:「次は前回よりももっと大きなサプライズを用意しないとな。」


田村が笑いながら、少し心配そうに言う。


田村:「サプライズ…また俺、裏で何かしでかさないといけないのか?」


ボウは冗談めかして答える。


ボウ:「もちろん、田村が何かやらかしてくれるのはお約束だろ?」


横山と田村は笑いながら、お互いに視線を交わした。


田村:「まあ、それも含めてやるか。ツアーの成功を祈って。」


ボウはその言葉に力強く頷き、みんなの顔を見渡す。


ボウ:「全員の力で最高のツアーにしよう!行こうぜ!ジャンク・バスターズ!」


野田・田村・横山:「オウ!!!」


一同はアリーナツアーに向けて、さらなる決意を固めた。

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