表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
礼堂と冬月の不完全な作戦〜愛は勘違い編〜  作者: A gyousya
新たなる協力者 富士田登場
12/59

ep.12『Smells Like Teen Spirit』

出てきたのは、冴えない見た目のメガネをかけた同世代ぐらいの男。


冬月:「な〜!礼堂!どうしたんだよ!川端ついに来たか?」

礼堂:「いや、、お前さ、富士田って覚えてる?大学時代の…」


冬月:「あぁ。覚えてるよ。あいつがどうした?」

礼堂:「今、会社から出てきた。」


冬月:「あいつが?なんで!?」

礼堂:「いや、分からない。」


冬月:「あれじゃない?人違いじゃない?ああいう見た目のやつなんかいっぱいいるよ。特に目元とか。」


礼堂:「目元ってか、それメガネのこと言ってんだろ。」

「いや、あれは間違いなく富士田だ。」

「アイツはツッコミを入れる際、右手を振り、

ツッコミのジェスチャーまで入れる癖があるからな。大学時代から変わってないみたいだ。」


冬月:「誰かと一緒にいるのか?」


礼堂:「いや、1人だ。」


冬月:「1人で何にツッコんでんだよ!」


礼堂:「とりあえず富士田に話しかけてみるか!」


礼堂は富士田を追いかける。


礼堂:「おい、富士田!久しぶり!」

富士田:「おー!礼堂じゃん!久しぶりだね!大学時代ぶりだよな!」


礼堂:「そうだな!最近は元気してるのか?」

(富士田のかけているメガネを外し、メガネに向かって話しかける)


富士田:「待てーい!それメガネやないか!(右手を振りながら) 本体こっちこっち!」

礼堂:「ははは!変わらないな!」

富士田:「いやいや大学時代何回やらされたと思ってんだよ、このくだり!」


久しぶりの再会に和気藹々としている中、

礼堂が神妙な面持ちで話を変える。


礼堂:「なぁ富士田、お前最近は何してるんだ?」

富士田:「俺は、すぐそこのリバサイドって会社で働いているよ!礼堂こそ何やってるの?」

礼堂:「俺は一般企業で営業やってるよ。」

「なぁ富士田さ、この後時間あるか?」

富士田:「ごめん、今日は帰ってやらなきゃいけない事があるんだ。」

礼堂:「仕事か?忙しいんだな。」

富士田:「いや、まぁ仕事ではないんだけど、野暮用がね。でも金曜日なら時間作れると思う。」

礼堂:「分かった。なら金曜日にまた連絡するよ!連絡先は大学時代から変わってないよな?」

富士田:「うん!変わってないよ!連絡よろしく!」


礼堂は富士田と別れ、しばらく歩き、

ケータイの画面を見て時間を確認する。


礼堂:「あれ?電話繋がってる? もしもし?」(ケータイを耳に当て)

冬月:「お前忘れてただろ!!!」

礼堂:「ごめんごめん!忘れてた!」

冬月:「まぁいいけど!今週の金曜日な!」

礼堂:「あぁ。」

冬月:「社長と社員だからそんな接点ないだろうが、川端の会社での評判とか聞けるかもな。」


礼堂達は富士田と金曜日に集まる約束をした。



ーーーそして金曜日、居酒屋で集まった3人。


礼堂:「おお、富士田!」


富士田:「おー、冬月も!久しぶりだな!」


冬月:「ああ、懐かしいな。大学の頃以来だな。」


礼堂:「大学時代、よく一緒に飲んだりしてたよな。てかあの頃から『ツッコミのジェスチャー』やってたよな。」


富士田:「ああ、あれ覚えてるよ!お前らほんとイジってきたもんな!」


冬月:「ああ、富士田、右手の振りが大袈裟すぎて、みんな笑っちゃってたけど。」


富士田:「うるさいな!でも、あれもう治らない!

クセになっちゃったんだよ。」


礼堂:「なぁ、あの頃のネタ、またやりたくなったわ!『メガネが本体のやつ』とかさ!」


冬月:「いや、もう年齢的にあのノリはキツいだろ(笑)」


礼堂:「いやいや、いいんじゃないか。なぁ?(メガネに対し)」


富士田:「お、お前ら!それメガネやないか!本体こっちこっち!」


冬月:「ああ、やっぱり変わってないな!最高だよ!」


礼堂:「ハハハ、やっぱ富士田だよな。大学時代のノリがそのまんま残ってる!」


富士田:「もう、やれって言ったからやっただけだろ〜!」


居酒屋の落ち着いた空間の中で、ゆったりとした時間が流れ、しばらくお互いに笑いながら会話を楽しむ。


冬月:「久しぶりだな、本当に。お前、最近どうしてるんだ?」


富士田:「うーん、リバサイドって会社で働いてるけど、あんまり変わり映えしないかな。仕事もなんだか落ち着かなくてさ。」


冬月:「なるほど。どういう仕事してるんだ?」


富士田:「簡単に言うと、ちょっとした広告とかマーケティングとかまぁ色々やってる会社なんだけど…結構忙しいんだよ。」


礼堂:「へぇ、忙しそうだな。俺は営業職で忙しいけど、まぁまぁって感じかな。」


富士田:「冬月は?」


冬月「俺はIT系で働いてるよ。」

富士田:「イメージ通りだな。」


居酒屋の中で、温かい雰囲気が広がり、ゆっくりと過去の思い出話をする3人。


冬月:「なんかさ、こうやって会うと、やっぱりあの頃が懐かしく感じるよな。」


富士田:「そうだな、でも、やっぱりこうして集まるのが一番楽しいな!」


久しぶりの再会に、居酒屋の温かい空間がさらに和やかな雰囲気を作り出し、3人は再び笑いながら、過去を振り返るのだった。

富士田ふじた


・礼堂と冬月の大学の同級生

年齢: 35歳

職業: リバサイド株式会社 社員

性格:

•おおらかでコミカル: どんな状況でも自分を大きく見せようとしない、自然体な性格。人懐っこく、誰とでも気軽に話せる。大学時代から友人たちとはいつでも気さくに接するが、少しおちゃらけた一面が目立つ。

•ツッコミ好き: ツッコミを入れるときのジェスチャー(右手を振る動作)が特徴的で、大学時代からの癖が抜けていない。そのため、何気ない会話でもツッコミを入れたがる。

•少し頑固な一面も: 友人たちにからかわれたり、話題を振られるとつい本気で反論しがち。でも、それが愛嬌となって周囲に好かれる。


外見:

•メガネをかけており、控えめで目立たない外見だが、笑顔が魅力的で周りを和ませるタイプ。外見や物腰からは派手さは感じられないが、内面は意外と明るく、目立ちたがり屋ではないが、友人たちと一緒だと自然と自己主張が強くなることも。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ