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がんばらんば〜大三東高校吹奏楽部の活動日誌〜  作者: 尋木大樹
6月

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1.六月三日

 忙しさで余裕のない実音(みお)

 いつも部活のことで頭がいっぱいだ。放課後になればすぐに活動を始め、休憩を取る暇もない。


 しかし、この日は一旦仕事モードをOFFにする。


 平成三年六月三日、午後四時八分。

 

 それは実音たちが産まれる前の出来事。

 雲仙普賢岳が噴火し、火砕流により多くの犠牲者が出た。


 当時のままの状態で今も保管されている家屋や学校などを見れば、その時の悲惨さがよくわかる。

 実際、実音も子供の頃に親戚に連れられその現場を見て学んだ。


 島原の温泉や湧き水。火山灰による水捌けの良い土地が作り出す野菜。山から流れた栄養で育つ海の幸。様々な恵をもたらす山と、島原の人々は生きている。

 そんな山が時に牙を向けること。そして同じ悲劇を繰り返さないこと。当時を知らない実音たちも、後世に伝えていかなくてはならない。


 島原中でこの日のこの時間、各地で人々は黙祷を捧げた。

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