八話 彼に質問責めにされました
八話 彼に質問責めにされました
二人が帰った後、要は真剣な顔でエスパーダを見つめた。
「な、何?」
エスパーダは驚き戸惑っている。
要はまず柔らかめの質問をすることにした。
「そういえば能は?」
「シールド達が来て、事情を知ったら逃げたのよ。あれ送れって言ったの能なのに……」
実行犯はエスパーダなので悪いのはエスパーダだ。なのに人のせいにするのは違う気がする。
「ふーん、で、なんで逆バニーなの? 水着とかじゃなかったっけ?」
「能が……要が逆バニーを見たがっているって言うし、婚約指輪のお礼も兼ねてって言うから……」
確かにあれが誤送信もなく送って貰えていれば、要は両手を挙げて喜んだことだろう。そして自分を寝かさなかった自信もある。
「悪いと思ってる?」
「そりゃあ、勿論!」
「じゃあ償う気ある?」
「私シールドのお母さんにイジメられたんだよ。要はあの人と仲良くなっちゃうし……。私の立場は?」
「あの人達が来たのはエスパーダのせいだよね? それを笑顔にして追い返した俺にまず言う言葉は?」
エスパーダは「ぐぬぬ……」と言った。そして「要、ありがとう」と付け加えた。悔しそうな顔が印象的だった。
「それでエスパーダは俺にどうやって償う?」
「もう一度……逆バニーを着る」
要にとっては意外で嬉しい提案だった。
「撮影するけどイヤがらない?」
「頑張る」
エスパーダと二人で写真を撮ることにした。要は空腹を感じることなく、撮影に没頭した。
そして夜が明けた。