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土手キャス

 家に帰ったら妹も親もいる。カフェに行くお金はない。となったら、やっぱり今日も土手に座って土手キャスでしょう。

 ツイキャスというものをはじめてから、空き時間にはよく枠を開いて配信するようになった。

 30分間だけ自分が主役になれる舞台。そんな感じがして。

 いつも来てくれる数人のリスナーさんにもけっこう好評で、レベルも順調に伸びてきている。

 そんな中、唯一不満なのが配信場所だった。

 実家は家族に聞かれるが恥ずかしくて、とてもじゃないけど勇気が出ない。ついつい盛り上がっちゃって壁ドンされるのも怖い。

 そんなときには親にランニングに行ってくると告げ、こっそり土手に座って枠を開くのだ。

 いつもはじめの5分間は誰も集まらない。それを超えるとちらほら集まってきてくれる。

 今日の枠は、放課後すぐに開いた。

 風や草むらの揺れる音が聞こえてしまうがお構いなし。そんなことより今日は何を喋ろうか。そのほうが大事だ。

 そして配信を開始する。

 ドキドキしながら、私の一人舞台が始まる。

 5分経過。

 一人目のリスナーさんが来てくださった。

 いつも来てくださるフォロワーさん。宿題の話や勉強の話で盛り上がってきた。

 10分経過。

 合計で3人のリスナーさんがいる。

 いじりいじられが盛り上がってきた。

 15分経過。

 一人抜けたが初見さんがひとり入ってきてくれた。

 話題は変わり、趣味などの話へ。

 20分経過。

 初見さんが会話に積極的に入ってきて仲間に入った感じを共有する。

 25分経過。

 初見さんが話す。

「うしろ」

 30分経過。枠が終わった。

 目の前の草むらにうつる自分の影が、急に伸びた。

 

 知らない人がクスクス笑いながら立っていた。

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