Dangerouslove
「…んた…なんて…らい」
それは一番の親友で仲のいい子に言われた言葉だった
内容は…憶えてない。なんて言われたっけ。
あ、そうだ…「あんたなんて嫌い!」か。
私は彼女の彼氏を殺してしまったんだ。犯罪者だ。
─────ザァァァァァァー────
雨の中私は立ち尽くすばかりだ。
「……ウッ……クッ…」
あの後、私は転校する事になった
大体予想はつくだろうけどイジメにあったからだ。
あの子とは仲直りもできなかった。ごめんね。
もう、あんな事したくない。だから誰とも慣れ合わない
心に固く鍵をして蓋をする。
転校するところはもちろん県立高校
夢園学園マンモス高校らしい。
男女あわせて840人だそう男835女5という事だ
男女比率がおかしすぎる。
でも、まだ2ヶ月しかたってないから
友達も作れるよね?緊張するけど…ハァ
あ、私の名前は絆稀望です
体育は2他の教科はオール5です。顔は普通。
色白。体重は昔70だったけど今は45
よし。準備完了!行ってくるかー
望「じゃ、お母さん行ってくるね!」
母「行ってらっしゃーい望♡」
私はお母さんと二人暮らしなんだよね。
お父さんは暴力振る人だったから。
今でも怖くてしょうがない。
─────────ガラ。バタン─────────
やったついた。
「あ!いたいた絆稀さん!こっちよ!」
望「あ、先生!」
──────────パタパタ───────────
望「緊張するなー。」
先「ハイ。みんな座ってー!転入生よー。入ってきて」
望「はい。失礼します」
先「今日から皆と一緒に過ごす絆稀望さんです絆稀さん自己紹介お願いします」
望「あ、絆稀望です。よろしくお願いします」
そう言うと皆はそれぞれ
「よろー」「しやーす」「よろしくねー」などと言っていた。
まぁ、慣れ合わないけどね。
先「絆稀さんの席は窓側の一番後ろね」
望「はい。」
私の席の周り人がいない…何でだろう
─────────ガラガラ─────────
「はよーっす」
奇抜な格好した5人組が入ってきた。
先「こら!遅刻しないできなさい!」
「へいへーい、つか転入生?」
先「そうよ。絆稀望さん仲良くしてね」
「こんな時期に、めんど。」
別に仲良くされなくてもいいけど…
あ、こっち来る。てことはこの周りの席ってこいつらの席だったのか。やだな。
──────キーンコーンカーンコーン──────
やっとお昼だ。友達はいらないから冷たい態度とった
もう話しかけてこないでしょ。
「ねぇねぇ、一緒にご飯食べよ!」
また、話しかけてくるんだ…うれ…ハァ。
望「わかったよ。」
私に話し掛けてくるこの子は西城雪姫乃
1年では唯一の女子だ。
こんな優しい子だから嫌だ。嫌われたくない
雪「ねーねー!何で転校してきたの?」
望「別に良くない?そんな聞きたいの?」
雪「いや。そーいう訳じゃないけど。あ!そだ!絆稀さんのこと望って呼んでもいい?あたしは雪姫乃でいいよ!」
望「…うんいいよ。あと、あの五人組何て名前なの?」
雪「あ!もしかして好きになったの〜?ニヤニヤ」
望「いや違うからあの人達の名前だけしらないから」
雪「あー!そういうことね!えっと──────」
やっと放課後だ〜。帰りは雪姫乃が一緒に帰ろーって
一緒に帰ることにした。
──────────下校時間──────────
そーいえば、あの人達の名前は髪の色が
茶髪の人が紫雨紫呉
金髪の人が安威町奏陽
赤髪の人が姫崎紫苑
銀髪の人が緋崎灯彩
青髪の人が双摩華音というらしい
まさか、族とは知らなかった。
雪「望!帰ろー!寄り道もしてくぞ!笑」
望「う、うん。わかった!」
雪「望って私に何か隠してるよね。」
──────────ビクッ──────────
望「何かって何。」
雪「今、望が抱えてること」
あー。また思い出す。あの時のこと。思い出さなきゃ。
全て話してもう、友達なんてやめよう。でも...
望「な、何のこと早く帰ろ!」
────ドクン───ドクン────ドクン
雪「ねぇ、やっぱり何か隠して・・・」
望「隠してないって言ってんじゃん!」
雪「そ、そっか…ごめん。」
望「あ・・・。っ」
早く言えばよかったのに言えなかった。何で。
でも、私にはもう、この子しか居ないから。そっか。
嫌われるのが怖いのか。
雪「・・・か・・まどか・・・望!」
──────────ハッ
望「な、何」
雪「ううん。何でもないよ。」
だって、望ここに居るのに心が居ないよ。話してよ。
1人で悩まないで言ってよ。私、転校しちゃうのに。望…
でも、私にも秘密があるの。言いたいけど言えない。
そしたら望が。
望「ごめん。今は言えないけど言うから。」
雪「うん、うん!ありがとう!」
雪「あと、連絡先交換しよPONEで」
望「うん。」
────それから数日後にあんな事になるなんて───