私、リリエール=エスティカル
私の名前はリリエール=エスティカル。ここ、エスティカル王国の第2王女だ。私は今からある魔法を発動させる。それは異世界召喚魔法だ。あ、別に世界に危機が迫ってるとか、魔族と戦争しているとかじゃないよ?この世界は平和だし、魔族はとても穏やかな一族だから戦争なんて起きたことないもの。
私が何故こんな魔法を使おうとしてるかというと、そう!私の旦那様を今から召喚するの!…………ちょっと引かないで。お願い。
この世界に私に見合う男がいないから異世界から連れてくるのよ!べ、別に私の権力目当ての男ばっかりで怖いとかいう理由じゃないわ!断じて!
というわけで部屋いっぱいに魔法陣を書いていく。これでも私は魔法の才能がある。だからきっとイケメンのなんでもできる才能マンが召喚されるはずよ。ムフフ、思わずにやけてしまうわ。
そんなことを思っているうちに魔法陣は書き終わった。最後は魔力を込めて詠唱すれば発動できる。
「ふぅ………よし!」
一息つき詠唱を始めた。
「遠く異界に住む者よ、我、リリエール=エスティカルの元に来たれり!」
魔法陣に全魔力を注ぎ込む。それに呼応するように魔法陣に光が宿っていく。私の魔力が残りわずかになった時、魔法陣の光が目の前を覆い尽くした。
「成功………した?」
薄目で魔法陣の方を見ると、人影があるのが分かった。
「やった!成功したわ!」
まぁ私の力を持ってしてなら当然だけどね!さて、いったいどんなかっこいい旦那様が━━
「うぇ、なんだ?ここ」
………………チェ、
「チェンジで」