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廓の恋

作者: 幽幻 桜
掲載日:2023/07/13

おはこんばんにちは!

幽幻桜です!


今回も、別の小説投稿サイトに載せた作品を公開します☆*。

こちらでも読んで下さると嬉しいなぁ…♪

 わっちは、吉原遊郭で花魁をやっている、しがない遊女でありんす。

 花魁となれば、身体を重ねた相手は数知れず。わっちのことを、ほんに好きと言って下さる方もいんした。


 だけれども……わっちには、好きなお相手様がござんした。わっちのお客様であり、間夫の、主様が。

 けれど、所詮客と遊女。そんなことは分かりきってて、それでも、わっちは彼を好きでいんした。


 主様とは、馴染み……所謂疑似夫婦という関係でありんす。

 疑似とはいえ……好きな人と夫婦になれるというのは、沢山のお客様がいるわっちでも、とても嬉しゅうござんした。主様は幾度となくわっちに逢いに来てくれて、その度に、わっちに愛を囁いてくれんした。


 けれど……いつまでも、そんな関係が続く訳もなく……。

 いつからか主様は、やがて妓楼に来てくれなくなりんした。

 噂では、病で亡くなった、お金が尽きた……等と言われていんすが……わっちは知っていんす。

 主様は、結婚したのだということを。

 主様が、わっちに宛てた最後の手紙に、そう綴られていんした。

 嗚呼……いつか、いつかこうなる事は分かっていたでありんす。けれどやっぱり……好いていた男がいなくなるのは、耐えられんせん。

 けれど、わっちも遊女。一人の男に現を抜かしていては、この世界、やっていけんせん。

 だから……わっちも、主様を忘れんす。

 主様から贈られた手紙、贈り物、簪……全て、火にかけんした。

 わっちに、好きな人がいた事を、最初から無かった事にするのでありんす。

 燃え上がる炎。

 その中には、主様との思い出。

 嗚呼……!


「結婚、したのでありんすね。おめでとうございんす。

 わっちも、主様が好きでありんした。


 ……私も、貴方が好きだったんだよ……!」


 宵闇に煌々と光る炎よ。どうか、わっちの涙を隠しておくんなんし。

読んで下さりありがとうござんす。


わっちの大好きな遊郭小説でありんすゆえ、どうか読んでくんなまし。

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