廓の恋
おはこんばんにちは!
幽幻桜です!
今回も、別の小説投稿サイトに載せた作品を公開します☆*。
こちらでも読んで下さると嬉しいなぁ…♪
わっちは、吉原遊郭で花魁をやっている、しがない遊女でありんす。
花魁となれば、身体を重ねた相手は数知れず。わっちのことを、ほんに好きと言って下さる方もいんした。
だけれども……わっちには、好きなお相手様がござんした。わっちのお客様であり、間夫の、主様が。
けれど、所詮客と遊女。そんなことは分かりきってて、それでも、わっちは彼を好きでいんした。
主様とは、馴染み……所謂疑似夫婦という関係でありんす。
疑似とはいえ……好きな人と夫婦になれるというのは、沢山のお客様がいるわっちでも、とても嬉しゅうござんした。主様は幾度となくわっちに逢いに来てくれて、その度に、わっちに愛を囁いてくれんした。
けれど……いつまでも、そんな関係が続く訳もなく……。
いつからか主様は、やがて妓楼に来てくれなくなりんした。
噂では、病で亡くなった、お金が尽きた……等と言われていんすが……わっちは知っていんす。
主様は、結婚したのだということを。
主様が、わっちに宛てた最後の手紙に、そう綴られていんした。
嗚呼……いつか、いつかこうなる事は分かっていたでありんす。けれどやっぱり……好いていた男がいなくなるのは、耐えられんせん。
けれど、わっちも遊女。一人の男に現を抜かしていては、この世界、やっていけんせん。
だから……わっちも、主様を忘れんす。
主様から贈られた手紙、贈り物、簪……全て、火にかけんした。
わっちに、好きな人がいた事を、最初から無かった事にするのでありんす。
燃え上がる炎。
その中には、主様との思い出。
嗚呼……!
「結婚、したのでありんすね。おめでとうございんす。
わっちも、主様が好きでありんした。
……私も、貴方が好きだったんだよ……!」
宵闇に煌々と光る炎よ。どうか、わっちの涙を隠しておくんなんし。
読んで下さりありがとうござんす。
わっちの大好きな遊郭小説でありんすゆえ、どうか読んでくんなまし。




