表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

廓の恋

作者: 幽幻桜

おはこんばんにちは!

幽幻桜です!


今回も、別の小説投稿サイトに載せた作品を公開します☆*。

こちらでも読んで下さると嬉しいなぁ…♪

わっちの名前は叢雲。

吉原で花魁をやっている、しがない遊女でありんす。

花魁となれば、体を重ねた相手は数しれず。わっちの事を、ほんに好きと言って下さる方もいんした。


だけれども……わっちには、好きなお相手様がござんした。わっちのお客様であり、間夫の、主さまが。

けれど、所詮客と遊女。そんな事は分かりきってて、それでも、わっちは彼を好きでいんした。


主さまとは、馴染み……所謂、擬似夫婦という関係でありんす。

擬似とはいえ……好きな人と夫婦になれるというのは、沢山のお客様がいるわっちでも、とても嬉しゅうござんした。主さまは、幾度となくわっちに会いに来てくれて、その度に、わっちに愛を囁いてくれんした。


けれど……いつまでも、そんな関係が続く訳もなく……。

いつからか主さまは、やがて妓楼に来てくれなくなりんした。

噂では、病で亡くなった、お金が尽きた……等と言われていんすが……わっちは知っていんす。

主さまは、結婚したのだという事を。

主さまが、わっちに宛てた最後の手紙に、そう綴られていんした。

嗚呼……いつか、こうなる事は分かっていたでありんす。けれどやっぱり……好いていた男がいなくなるのは、耐えられんせん。

けれど、わっちも遊女。一人の男に現を抜かしていては、この世界、やっていけんせん。

だから……わっちも、主さまを忘れんす。

主さまから贈られた手紙、贈り物、簪……全て、火にかけんした。

わっちに、好きな人がいた事を、最初から無かった事にするのでありんす。

燃え上がる炎。

その中には、主さまとの思い出。

嗚呼……!


「結婚、したのでありんすね。おめでとうございんす。

わっちも、主さまが好きでありんした。


……私も、貴方が好きだったんだよ……!」


宵闇に煌々と光る炎よ。どうか、わっちの涙を隠しておくんなんし。

読んで下さりありがとうござんす。


わっちの大好きな遊郭小説でありんすゆえ、どうか読んでくんなまし。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ