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玄冬のミステリーツアー【アンソロジー企画】  作者: 玄冬のミステリーツアー参加者一同
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「オドントグロッサム」 佐野すみれ 【Secret friendship comedy】

天馬てんま。いい加減白状してもらおうか」


 水を打ったような静けさが広がるあゆむの掃除の行き届いた部屋に、天馬はその数億倍も静寂を背負ったような空気を醸し出しながら、テーブルの前に座禅をするようにじっと座っていた。

 いつも癇癪玉がバグを起こしたように喧しく騒がしい彼からは想像もできぬほどの静かさと大人しさに、歩は気味が悪いを通り越してそろそろ世界の終焉でも迫っているのではないかとすら思える。


 警察が容疑者を尋問するかのようにテーブルに向かい合って座る二人の卓上には熱いコーヒーが湯気をたててこれまた静かにゆらゆらと湯気を揺らしていた。普段ならばコーラやらスプライトやらイチゴオレやらが並ぶテーブルであるが、今日はとても真面目な話をしたかったので雰囲気作りに歩はブラックコーヒーを淹れたのであった。なんとなく大人な空気を演出したかったのである。因みに天馬のコーヒーには砂糖やミルクはおろかブラックを通り越して細かく擂り潰され乾燥された唐辛子を入れた。これまでの報復というか鬱憤を晴らすために、歩は台所にあったそれを躊躇なく投入した。コーヒーの芳ばしい香りと黒色のおかげで唐辛子は見事に身を隠してなりを潜め、歩はじっと口を閉ざしたまま一向に微動多しない天馬が早くそれを口に含んで悶絶し、のたうち回らないかと今か今かと待ち望んでいたりした。

 毒味役の者の口に早く毒を含ませてやりたい悪人のような心持ちである。


 何故いつも爆音を鳴らすスピーカーのごとく絶え間ない応酬を繰り広げる歩と天馬がこんなお通夜モードに入っているのかというと、ここ数週間、天馬の行動がおかしかったからだ。


 いつも磁石のごとくひっついてきては歩を振り回して遊び転げる天馬が、何故か数週間前からとんと歩と遊ばなくなったのである。

 朝一緒に登校したり、校内にいる間は普通に接してくるのだが、放課後になると妙に余所余所しい態度で「わり。今日これから一人カラオケで新春シャンソンショーのワンマンライブしないと俺死ぬんだわ」などとわけの分からないことを言ってはそそくさと一人で帰るようになったのだ。次の日は「これからローカル線に乗って伝説の七色のコンペイトウを一人で探しだなきゃいけねんだ」その次の日は「おでんとちゃんこ鍋のカリスマになるための勉強しなくちゃいけねぇから一人で修行すんだ」その次の次の日は「スケートで輝く一等星になるから一人でスケートリンク行ってくる。リンクを俺色に染め上げんだ」などと宣い、休日の日は「親父たちと修善寺に参拝して温泉旅行行かなきゃなんねんだ。親父にぐらぐらに煮立った熱燗をお酌してやんなきゃ、俺ぁ死んでも死にきれねんだ」と言ってやはり休日も天馬は歩を避けるような言い訳を尽きることなく言い続けた。最早スクランブル放送の暗号も裸足で逃げるほどの不可解極まりない嘘のつきかたである。デデキント切断の定理を理解しろと言われた方がまだ脳の細胞が追いつくレベルで意味不明で馬鹿な嘘をつき続ける天馬に、流石に歩は腹が立ちはじめた。


 今まで天馬がこんなに歩を避けるようなことをしたことはなかった。馬鹿だから天馬は嘘なんてつけない奴であったし、何か秘密を隠せるほどの器用さも砂粒ほど持ち合わせていないはずの天馬が、何故これほどまでに自分を避けるのか思いあたる節もなく、寧ろ避けるのならば毎回毎回暴れ馬のごとく暴走しては好き勝手に歩を振り回す天馬こそ、歩から避けられてもおかしくないといっても過言ではない。


 本の数ヶ月前、雪が降ったホワイトクリスマスには「俺がサンタさんだ!俺が皆の希望の光となってこの世を照らす!!」などと言いながらサンタの格好をしてイルミネーションを身体中にぐるぐる巻きつけ、ピカピカと物理的に眩しい電光の光と化している天馬を歩はケーキを食べながら絶望しかないだろと眺めていたし、次の日に降り積もった雪を目の前にして大型犬のように燥ぎはじめた天馬が「おい雪やべぇぞ、無料大出血サービスで無限に遊べんぜ。er02作ろ。あのまっ皿なキャンバスを俺がトランスフォーマーさせてやんだ」などと言ったのち、天馬は札幌雪まつりよろしく精密なロボットを作ると意気込んだはいいが、結局ド素人にそんな達人レベルの芸当などできるはずもなく、潔く諦めると「ゆきだるまつくーろー」と静かに雪見をしていた歩の手をシャルウィーダンスよろしく無理矢理掴むと、ゴロゴロと雪だるまを作りはじめた。歩は手がかじかむのが死ぬほど痛かったけれど、天馬があまりに無邪気に雪だるまを作るので結局一緒になって「ドアをあけてー」と歌いながら雪だるまを作った。

 出来上がった雪だるまに顔と手を作ってやり、仕上げにニンジンで鼻を作って完成させると、天馬は「やぁ、僕はオラフ!ぎゅーっと抱きしめて!」と言うやいなや滅茶苦茶に雪だるまに飛びついて、時間をかけて作り上げた雪だるまを秒で壊した。

 歩は「あぁーーひぃどいわーかぁなしーいーぃぃぃ」とエルサの気持ちになりながらオラフの形見ざんがいであるニンジンを天馬の口に突っ込んだ。


 クリスマスが過ぎあっというまにやってきたお正月には、一緒に近所の神社へと初詣をしに行き、御神籤おみくじで大凶を引いた天馬は絶望の淵に落とされ精神が錯乱し、家に帰って表札の掲げられた玄関前に飾られていた立派な正月飾りである門松を手にすると、それを高々と剣を振り翳すアーサー王のごとく掲げあげたかと思うと「エクス………カリバーァァァァァァァ!!!!!」と騒音に心臓が宿り生命が吹き込まれてしまったかのごとく大声でそう雄叫び、門松エクスカリバーを思いきりアスファルトの地に叩きつけて門松エクスカリバー(竹)を叩き折った。

 馬鹿息子の大声が聞こえた天馬の母は家から出てくると、その大人しく品のある綺麗な妙齢の婦人がする行動とは思えないほどの躊躇のなさで、無言のまま天馬の頭を羽子板でスマッシュした。とてもえげつない打撃音が響きわたった。

 天馬は母からの無言の物理的説教には慣れていたし、歩も見慣れてしまっている光景であったので“そりゃそう”と壊れた門松エクスカリバーを見下ろしながら思った。


 そしてバレンタインデーである。あの悪夢のようなバレンタイン。天馬が愛してやまない妹の天音ちゃんからチョコレートが貰えず、歩にはチョコレートをあげた天音に天馬は狂い泣き、それはそれは面倒で大変だったのである。まあ結局天馬は無事に天音からハート形の手作りチョコレートを貰えてめでたしめでたしハッピーエンドで事は綺麗に丸く大団円を遂げたわけであるのだが(この話の詳細については歩と天馬シリーズ『シスターチョコレート』にて記載されております)それから幾日かして天馬は急に左記に述べたようにそれまで愉快に(騒々しく)歩と遊び回って回って遊び続けていたのにも関わらず、突然歩と距離を置くようになったのである。


 最初は歩もまあ天馬のことだから何か一人で馬鹿なことをしているだけなのだろうとも思ったけれども、明らかに今までにない振る舞いをし続ける天馬が不可解になり、そして、身に覚えのない遠ざけられ方をしてなんだか腹のなかがグラグラと煮えたぎってきてしまったのである。お互い小さな子供ではないのだし、ましてや女子でもないので四六時中一緒にべったりくっついている必要もないし、寧ろ今までが近くに居続けていたのかもしれないが、それでもなんだか、歩は天馬のいない日常が静かで穏やかで心休まるオアシスのように思いながらも、心の片隅で寂しさを感じてしまったのだな。

 生まれたときから一緒の双子のごとくいつでも二人で遊んでいた習慣がもう身体中に染み付いてしまっているものだから、突然二人の間に距離のようなものができてしまったことに、戸惑いや怒りが歩の心のなかに気づかないうちに芽生えたのであった。


「天馬、もういいだろう。何をそんなに意固地になっているのか知らないけど、どうしてこんなに僕を避けはじめたんだ。僕に何か不満なり言いたいことがあるのなら、何時ものようにズケズケとその無神経な口で言ったらどうなの?」


 とうとう言い訳のボキャブラリーもそこを尽きたのか、今日も学校が終わると天馬は「花を摘みに行ってくる」などと女の子がトイレへ行くときに使う暗黙の了解のような言葉を残して一人ですたこらさっさと帰っていった天馬の後を、堪忍袋の緒が切れた歩はついに尾行したのだが、天馬が向かった先は意外や意外花屋であった。花などという綺麗でメルヘンなものとは縁遠い彼と花屋がどう繋がるのか全くもって想像できず、花を摘みに行くのではなく花でも買いに行ったのか?と歩は怪訝に思いながらも天馬が店から出てくるのを待つと、やはり何か花を購入したのか紙袋を一つ手に提げた天馬が暢気に出てきたところを、容疑者の張り込みをする警察官のごとき鮮やかな手法で歩は天馬を家へと見事連行した。けれど部屋に来たというのにそれからも天馬は沈黙を押し通し続けるものだから、歩はつい辛辣な口調になってしまった。

 じっと卓上のコーヒーを見つめ続けて口を真一文字に閉ざしていた天馬は、真っ赤に染めた髪をガシカシと乱暴にかき乱した。ライオンのたてがみがアフリカの熱い風に扇がれるような風体だった。

 天馬は観念しましたといわんばかりに大仰な息を吐くと、どこか失敗したというような表情を浮かべる。それを見て、歩はやはりこいつは僕に何か隠し事を、秘密を抱いているに違いないと合点する。


「…わぁったよ。お前になんも理由もいわずに遠ざけちまったことは事実だし、それは謝るけどよ…」


「ほう。自分がしたことの非を認めるんだね」


「や、だから遠ざけちまったことだけだぜ?俺にだって言えなかった理由があったんだよ」


「その理由とやらを是非聞かせてもらいたいものだね」


 鼻でせせら笑うように歩が言うと、天馬は渋々といった風に先ほど花屋で買ったと思われる紙袋を歩の前に差し出した。

 歩は何故天馬がいきなり花なんぞを自分の目の前に差し出してきたのかが分からず、思わず眉間に皺を寄せる。

 不思議そうに紙袋を見つめる歩に、天馬は気まずいのかそっぽを向けながら言った。


「これ…お前の誕生日プレゼント」


「…………………………は?」


 まさかの不意討ちである。鳩が豆鉄砲をくらったような顔とは正に今自分がしている顔に違いないと歩は自覚した。なんとまあ間抜け面を晒していることだろうかと理解していたが、それでもその面を崩すことはできなかった。

 状況がいまいち呑み込めない歩を置いてきぼりに、天馬はぽつりぽつりと事の次第を語り始める。


「お前さ、今年の俺の誕生日のとき花くれただろ?なんつったか…“ふりーじゃー”?だったっけか?だから、俺もなんかお前に誕生日プレゼント贈ろうと思ってよ、花くれたから花で返すっつのも芸がねーかもしんねけど、でも俺ぁお前に花を貰ったとき嬉しかったからよ、やっぱ俺も花贈りてーなってなって、そんで金欲しいから短期だけバイトしてたんだよ」


 驚いた。なんとこんな馬鹿なことがあるだろうか。散々天馬の馬鹿に振り回されてきた歩であるが、こんな馬鹿なことはなかった。こんな、天馬が歩のことを考えてとった馬鹿な行動など。それから、こんな馬鹿でも自分が贈られたプレゼントが何であったのか覚えていたことにも、驚いた。まあ正確には“ふりーじゃー”ではなく“フリージア”なのであるが。


 確かに今年の天馬の誕生日のとき歩は彼にフリージアの花束を寄越してやった。男が男に花を贈るなどおかしいかもしれないし、天馬は馬鹿なのでそのへんに落ちている松毬まつぼっくりでも団栗どんぐりでも蒲公英タンポポでも喜んだであろうが、歩は花屋で見かけたフリージアの無邪気な黄色い色に天馬の内面に重なるものを感じて、気がついたら手にして購入していたのであった。

 当時内心ではひやひやしながらそのフリージアの花束を天馬に贈ってやったのだが、天馬は目をキラキラ輝かせながらやはりというかそのまんまというか、無邪気に笑って「ありがとさん」と一言くれたので、歩はほっと胸を撫で下ろしたのである。

 それを天馬も覚えていた。そして自分も同じように歩に花を贈ってくれたのだ。誕生日のプレゼントを。それもこの救いようのない馬鹿が働いて得た自分のお金で。


 歩はすっかり自分の誕生日などすっかり忘れていたものだから、まさかあの(馬鹿)天馬がこんなことを企てていたなどとは思いもよらなかった。


「当日まで秘密にしてよ、当日サプライズでこれお前んに届けに行って目ん玉飛び出させてやろうって魂胆だったんだけどよ…お前につけられちまって全部おじゃんになっちまった」


 バレちまったもんはしゃーねーな。とぶつぶつ言う天馬に、歩は自分がどれだけ天馬の思いを、計画を頓挫させてしまったのかと少し申し訳ない気持ちに苛まれたが、まあらしくない意味不明な行動をとり続けた天馬も悪いよなと若干開き直り、差し出された紙袋を手にもった。


「それは…なんというか僕も悪いことをしたな…ごめん。あと、花、ありがとう。取り出してみてもいいか?」


「おう。お前のもんなんだから好きにしろや」


 ぶっきらぼうな口調で言う天馬の頬は、照れているのか少し朱色に染まっていた。

 歩はそっと紙袋から花束を取り出してみると、それは星の形をした赤色の花びらに白い線が幾筋か不規則に丸く描かれて斑模様のようになった花が目に入った。これは、オドントグロッサム。別名を彗星蘭すいせいらんと呼ばれる個性的な花である。

 歩は、その強烈な個性を放つ色彩豊かな赤々とした星の花々にも驚いたが、まさか天馬がこの花を自分にあてがうとも思わなかったので、心底驚いた。


「なんかよ、花を贈るのはいいけど何選んだらいいのか分かんねから店員に大事なダチに贈る花になんかいいのないかって聞いたら、それ進まれてよ。赤でカッケーしなんか星の形してていいかと思ったからそんままそれにした」


 店員に普通に大事な友達に贈るための花には何がいいかと一切の羞恥もなく堂々と相談した天馬の純粋さに、歩はまたも驚愕した。しかも、素直に即決したところにも、なんとも彼らしいあっけらかんとしたものを感じた。

 思春期真っ只中の男子高校生が何の気なしに花を買うというのは、結構な勇気が必要なはずなのであるが、天馬は意図も簡単にひょいと翔んでしまうのだ。まったく恐れいる。


「気に入ったか?」


 一応歩がこのオドントグロッサムを気に入ったのか気になるらしい天馬は歩にそう聞いた。歩は、迷うことなく首を縦に一つ振ると、天馬の赤髪のように負けじと色を主張するオドントグロッサムを見つめながら言う。


「あぁ。凄く気に入ったよ。本当にありがとう」


「そうか。ならよかったぜ」


 事も無げに言うこの馬鹿な幼馴染みは、果たして店員にどこまでこの花の説明をされたのだろう。それとも、やはり馬鹿だからそこまで話を聞かされても覚えることはできないだろうか。


 オドントグロッサムの花言葉は“特別な存在”

 フリージアの花言葉は“親愛の情”それから、歩が選んだ黄色のものには“無邪気”という言葉も添えられている。


 それを天馬は果たして知っているのだろうかと疑問に思ったが、そこまで聞くのは流石に恥ずかしいし照れくさい。乙女かと揶揄されるのも癪に触るので、この謎は謎のままでいいだろうと歩はひっそりと自分の胸のなかに秘密をこめた。花とだけの秘密だ。


「そういえばお前、バイトって何のバイトしてたんだ?」


 歩はふと気になって天馬に尋ねてみた。この園児以下の知能指数なのではと心配になる馬鹿が仕事などできたのだろうかと、歩は真面目に疑問に思った。すると天馬は「あー」と間延びした返事を一つすると続けて言った。


「なんかふきとう摘んで刈り取る仕事…山菜取りっつうの?のバイト」


「…は?蕗の薹?」


「おう。んだお前蕗の薹知らねーのか?天ぷらとか煮物とか味噌汁んなか入れる食材だ。世話んなったじーちゃんばーちゃん連中に仕事終わりによく馳走してもらったんだけどよ、上手かったぜ。あの味を覚えたらもう二度と普通の生活にゃ戻れねーな。ハンバーガーとか信じらんねぇ。あんなもん豚の餌だぜ」


 散々ちょいマックをしていた奴の口から出る言葉とは思えないほどの罵倒である。世の中のハンバーガーに額に擦り傷をつくり傷口が化膿するまで頭を地につけ土下座し続けろと歩は思った。

 まぁ数日もしたらまたハンバーガーを食べるのだろうが。自分が言ったところの豚の餌とやらを、お前は嬉々として食べるのだろうと歩は花束を抱えながら吐息を吐いた。


「蕗の薹の採取バイトって…そんなコアすぎる求人どこで見つけたんだよ」


「インディードにのってた」


「インディード業種に見境ないのかよ」


「バイト探しはインディードだぜ」


 カカカと笑いながら天馬が冷めてしまったであろうコーヒーに手を伸ばし、それを口にいれた瞬間、天馬は打ち上げ花火のようにコーヒーを吹き出した。そしてこの世の終わりのように口許を押さえながらゴロゴロとのたうちまわり始めた。


 歩はすっかり誕生日プレゼントのオドントグロッサムが嬉しくて、天馬への制裁にと淹れた唐辛子入りコーヒーのことを忘れていた。


 不思議と謝罪の念は湧かなかった。天馬の素直なリアクションがただただ面白くて笑う。このあと吹き出したコーヒーの後始末をしなくてはならないが、そんなことはどうでもいいとすら思えた。


 花が笑うような綺麗な笑いではないけれど、歩はけたけたと天馬を見て笑った。

 歩が笑うたび、オドントグロッサムの花びらも楽しそうに揺れた。


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