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真由美の成功
夫にひどいせっかんをされた日から、真由美はまたまじめに働いた。毎晩の相手は以前よりも丁寧にした。出来るだけ夫に負担がかかるようにした。夫は寂しかったのかと理解して、かえって喜んだ。真由美は、毎夜毎夜夫に尽くした。「早く死ね、早く死ね。」と念じながら。
真由美の努力が功を奏して、夫は1年後に心筋梗塞で亡くなった。74歳だった。年の差もあったので、誰も不思議に思うものはなかった。葬儀も何もかもきちんと済まして、すべてのものを相続した。
幸恵は心から喜んでくれた。「努力のたまものだね。よく頑張ったね。」幸恵のこの言葉が真由美には一番のご褒美だった。もらった家は売ってしまった。幸恵のマンションで2人暮らしするのが一番の幸せだった。
それから、5年たって真由美は自分でマンションを買って幸恵と暮らし始めた。財産を手に入れてからも、ある男の妾として頑張った。その男の子供が今3歳になる。認知してもらって、養育費ももらって その子供だけが生きがいだった。この子に立派なものを残してやりたかった。可愛い女の子だった。咲と名付けた。




