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真由美の不倫

もう、この若い男との関係は終わりにしなければいけない。真由美は直感的にそう感じていた。いくら、夫が自分に甘いからと言って、もういい加減にしないとばれてしまう。

ばれれば、ただでは済まないだろう。離婚なんていわれたら今までの苦労が水の泡だ。


あんな爺さんと4年も連れ添ってるのは、何としても店がほしいからだ。あの店で金もうけをしているのは私なんだと真由美は思っていた。爺さんは、お小遣いもくれるしいい服も買ってくれるけど、絶対店の名義は譲ってくれない。あの爺さんは、わかってるんだ。あたしが、あの店がほしくて結婚したこと。あの店を手に入れたらさっさと別れてしまうと思ってるんだ。


でも爺さんはホントのことわかっちゃいない。あたしは、あの爺さんが持ってる店全部ほしいんだよってこと。だから離婚は絶対ダメなんだ。真由美は離婚だけは絶対に避けたかった。



全てが真由美の思うとおりに運んでいるときに真一に会ったのだった。スナックの裏の仕事をするために雇ったボーイ見習いが真一だった。まじめに力仕事をするし、元警官だというので頼りになる気がした。


きれいな顔立ちと筋肉質の体つきにすぐに夢中になった。10歳も年下だったが、若く見える自信はあった。


真一は、いろんな服を着せると嫌がらずに何でも着た。靴も、時計もスーツも揃えてやった。部屋は真由美が自分に都合のいい部屋を借りてやった。部屋に行けば、必ずお小遣いを置いて帰った。いかにも、男を囲っている感じがして気持ちがよかった。


初めての経験だった、今までは、男は金、それ以外に何もなかった。情をかけて金を使った男は真一が初めてだった。


その日も、仕事終わりに真一を部屋まで送り届けた。ついでに部屋に上がった。真一は、一日中仏頂面をしていた。それなのに部屋は清潔だった。あんな顔して掃除も洗濯もちゃんとやるんだと思うと可笑しくなった。


「真一、女のコたちから評判好いよ。」といっても返事もしない。「店の裏周りがきれいになってた。あれ真一がやってくれたの?」と聞くと「うん」と言ってはにかんで笑った。


こうやって、気分を上げてやると、真一は自分から覆いかぶさってきた。この子はなんて可愛いんだろうと思った。楽しんだ後は、ちゃんとお小遣いを置いて帰った。ここ最近は、週に2度くらいはそんな日があった。

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