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真由美の結婚

真由美はまじめに働いていた。すぐ勤務先のスナックのオーナーに気に入られた。真由美は幸恵よりは少し野心家だった。この爺さんの女房になれば全部手に入ると考えたのだ。


もちろん爺さんには、もういい年の嫁さんがいる。子供がいない夫婦をつぶしても大した罪にならない。第一仲が好いようには見えない。充分な慰謝料を払えば喜んでもらえるかもしれない。爺さんだって若い自分を嫁さんにできれば本望だろう。ウイン、ウインとはこのことだ。これは慈善事業だと思った。


ずっと東京の真ん中で水商売をして生きていた。きれい好きな上に、センスもよかったし、客あしらいもうまい、店は真由美の切り盛りで繁盛した。この財産をもらっても罪にはならない、これが真由美の考えだった。


話を聞いた幸恵も同じ思いだ。真由美はそこらの女より格段に美人だしスタイルもいい、それに商売のセンスもいいんだから、ここはひと踏ん張りして、あの爺さんの嫁になったがいい。全部もらえたら大出世だ、そう思っていた。


真由美は、オーナーに一生懸命尽くしたのだった。多分35歳ぐらい年上だ。真由美は男の好みなんてなかった。そんな不真面目なことは考えずに、売れるときに売る、必要な時に売るのが仕事だった。オーナーの嫁になるのは単なる事業計画だ。好みなんて関係なかった。


真由美は、オーナーを取り込んでまんまと嫁になった。家はキレイにしたし、オーナーにも優しくした。料理もできるだけ作った。作れないときには外食をねだった。オーナーはきれいな真由美を着飾らせて外食するのが嬉しそうだった。


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