序文! 怪聞!? 変な気分!? ~1日目の前夜~
「1ページ中にどれだけギャグをぶち込めるか」という挑戦からスタートしたギャグによるギャグのためのギャグ小説です
(以前よりこちらに掲載していましたが、体裁を整えてのリニューアル投稿となります)
一応、[妖異もの][学園アクション][ラヴコメ]の三つをストーリーの主題にしていますが、いずれも些細なことです。
本編中にダジャレ・出オチ・下ネタ・セクハラ発言・変態・暴力行為を多分に含みますのでアレルギーにご注意。
なおこの作品は以前pivivに上げたものを加筆修正したものとなっています。
生まれ故郷であるその小さな町に私が還ってきたのは、高校生になって最初の夏が終わろうとしていた頃、父の転勤に連れられる形でのことだった。
入学から一学期での転校だったが、私にとっては別に驚くようなことでもない。溜息と一緒に「またか」と呟く程度のものだ。
転勤族の父と旅好きの母の間に生まれ、小学四年生からの六年間で七回も引っ越しと転校を繰り返していれば、子供も自然、根無し草としての処世術をわきまえるようになってしまう。
そういうわけで、私はこれといって大した未練もなくクラスメートたちと別れ、六年ぶりに故郷の土を踏んだ。
こちらに帰ってこられることの方が嬉しかった、というのもあるだろう。
町の景観も変わり、小さい頃の友達の顔もほとんど忘れてしまっていたが、それでも一番思い入れのある土地だっただけに、新しい家にやってきた最初の夜、布団に潜り込んだ私はようやく人心地ついたような安心感を覚えた。
それと同時に、締めつけられるような胸の痛みも感じた。
六年前にこの町を出る時、ある人に伝えられなかった想いが、後悔となって私を責め苛んでいた。
今、あの人はどうしているだろうか。まだ、この町のどこかにいるのだろうか。
出来るなら、もう一度逢いたい。逢って、話がしたい。
天使のような、あの笑顔が甦る。
六年間、胸から離れなかった顔を思い浮かべながら、私は眠れぬ夜を過ごす……はずだったのだが、結局は引っ越しの疲れには勝てず、爆睡してしまったのであった。
しかしこの時、私はまさか、自分があんな恐ろしい出来事に巻き込まれようなどとは、夢にも思わなかった。
……ちなみにその夜の夢は、私とあの人が浜辺に打ち上げられてビチビチ跳ねるホオジロザメの背に跨って「キャーキャー」言いながらロデオをする夢だった。
閑話休題。つまり、しばらく見ないうちに、私の生まれた町、戦小町はなにやら変態……じゃなかった大変なことになっていたのだ。
注意……この物語には暴力シーンとお色気、そして愉快なギャグとパロディと変態どもがうじゃうじゃしています。
そして、身の毛もよだつ、おぞましい事件に巻き込まれた私の名前は、真希子。
──稀多真希子。
お読みいただきありがとうございます。
本作は既に完結している作品ですので、間もなく次章も御披露目できるかと思います。
AHO~な話ですが、笑っていただければ幸いです。感想もいただければ作者が嬉し笑いすることでしょう。
ご指摘等もいただければ今後の作品に活かしてゆきたいと思います。