チュートリアル 白鬼少女のAFOライフ その1
私の尊敬し敬愛し崇拝する師父様がとあるVRゲームを始めたらしい。
そのゲームが同じ水無瀬の係累が関与するゲーム会社の作ったものだとか、昨今の話題作だなんてどうでも良い。あの師父様が触れたゲームである、という理由だけで、私、水無瀬家が当主の長女である水無瀬 一が『それ』を――『星霊幻想記~アイテールファンタジア・オンライン~』――通称『AFO』をやり始めるのは当然で。だからこそ、期日まで『待った』をかけられたことに納得できませんでしたが……それでもお父様の妹である小春叔母様の頼みを無碍にできるほど、厚顔無恥でもなければ猪突猛進というわけでもありません。
私は我慢強い子ですからね。……ええ、本当に。話は変わりますが、どなたか世界中の時計の針を早く進ませられる方はございませんか?
『――ようこそ、星霊と幻想の世界へ。こちらではVRMMORPG「星霊幻想記~アイテールファンタジア・オンライン~」におけるあなたの依り代の作成を行っていただきます』
そして、ついに! 本当に、一日千秋の思いで待って、待って、待ち望んでいましたゲームをやりだしても良い時間となりました!!
……なお、私に期日まで――AFO内の大型アップデートが済むまで待つよう指示してくれました小春叔母様とは、私がAFOで使用する予定のアバターを直々に調整してくださるということで幾度となくお会いし。その都度、私は思いの丈をお伝えして。結局、今日まで『待て』を強いられてきたわけですが。
さておき、叔母様の仮装世界での肉体であるアバター制作技術は流石ですね。ほとんど違和感なく動作可能でありながら、その実、現実とは違う種族――『鬼人』種という、頭に鬼の角が生えた人をこうして私用にデザインしてくれたのですから、とてもありがたく思っています。
もっとも、どんなに遠回しに『今すぐゲームをやって良いですか?』と伺いましても絶対に『いいです』と言ってくれなかったのも、流石は社会人という感じでしたが……。なんにせよ、しっかりと現実世界の私同様の、13歳の女性としては少々平均以下だろう幼い容姿から、希望した髪色に瞳の色まで完璧なアバターを纏い――いざ、待ちに待った師父様との再会の日です!
そして、
「――久しいな、一」
なんということでしょう……。そう声をかけてきた小さな女の子が……まさか、再びお会いできる日を何度も夢見てきた偉大なる師父様、その人であることに気付くのが遅れてしまうとは! 水無瀬 一、一生の不覚!!
そのうえ、そのことを土下座して謝れば、「人目があるところでやめよ」と。……ああ、私は何をしているのか。もう自身の情けなさ、配慮の足りなさに死にたくなっていると、「ごっきげんよー、一ちゃん!」などという極楽とんぼの声が。
……ふぅ。まったく、相変わらず空気が読めない振りした見事な空気の読みっぷりですこと。
今年で12歳となる従姉妹にして、このゲームの開発に大きく携わったらしい小春叔母様の娘――水無瀬 美晴は、以前に見たときより若干ですが背が伸びて女性らしいシルエットに近づいているようにも『視えます』が……私は断固としてこう呼びます。
「あら? ごきげんよう、おチビ」
対して、外見上はそこまで変化の無さそうな――と言っても、犬の耳や尻尾を生やしていますから、それなりに変化している従姉妹は「いつまでも『おチビ』呼びは変えないんだね、この『真っ白お化け』!」と、にこやかなままに返してくれましたが……ふふふ。あらあら、本当に、このおチビったら。
まったく、水無瀬家の当主の娘である私に面と向かってそれだけの暴言が吐けるのなんて貴女ぐらいのものですよ?
「ふふ、残念。じつはAFO用に髪色は少し弄りまして、陽の光を浴びるとほのかに銀色に見えるようにしていますのよ? さらに瞳の色も緋色にして『アルビノ』のようにしています」
「ああ、それで――って、わかんないよ!? 髪色変えるんならわたしみたいに一目で違いがわかるレベルで変えようよ! っていうか、一ちゃん、いっつも目ー閉じてるから瞳の色とか変えても無意味じゃない!?」
やれやれ。まったく、この配色の妙がわからないとは、これだからお子様は。そんな頭空っぽお花畑みたいなピンク髪なんて、貴女と違って淑女のなかの淑女であるこの私がするはずがないでしょうに。
……などとおチビとじゃれていたら、また師父様のお手を煩わせてしまうことに。ああ、私としたことが! おチビなどの相手をしていたばっかりに、なんたる不覚……!
果たして、そのあとに。師父様やおチビと同じく、『パーティ』という団体行動を共にする者たちとの自己紹介を済ませ。そのなかに社交界では見知っていたローゼンクロイツ家の令嬢が居たことに――というか、その一部の急成長っぷりに――驚きはしたものの、おおよそ恙なくお互いの呼び名に関しての話し合いは済み。
私が「キャラクター名の『座頭一』か『イチ』と呼んでいただければ幸いです」と告げるのに合わせて、あろうことか師父様が「イチは儂のことを『ミナセ』と呼ぶように」と仰られて……! 慌てふためいた私が再び跪こうとしたのを掴み止められ、叱責され。ため息まで吐かれてお説教を頂戴することに……。
嗚呼……私はこの短時間に何度、師父様――もとい、ミナセさんにご迷惑をおかけしているのか。可能なら、今この場で自害でも何でもして、お詫びしたく存じます……。
などと気落ちしていたからか。また、そんな私の沈んだ空気を吹き飛ばすようにおチビが絡んできて……また、最終的に師父様のお言葉を頂戴することに。
……おかしいです。なんだか話せば話すほど、どんどんと師父さ――ミナセさんのなかの私の株が下落していくのですが、どこかで挽回のチャンスを頂けないでしょうか?
「さて。話もひと段落いたしましたようなので、イチさん。種族が『鬼人』というのはわかりましたが、〈職〉や【スキル】はどういたしましたの?」
「……じつは先だっておチビにざっと説明をしていただいたのですが、よくわからず。迷ったらとりあえず慣れるまで〈戦士〉で良い、と言われましたので〈職〉は〈戦士〉にしまして【スキル】はまだ何も取得していません」
果たして、そのあとはゲームに関するあれやこれやを話し合い。合流場所として指定された施設の受付で『登録』をし。実際に、『ダンジョン』という施設に潜ってAFOにおける戦闘や戦術、そして〈職〉や【スキル】についてをご教授していただけることに。
また、このパーティの作戦参謀であるところのエルフ少女――おチビの現実での級友らしい、本名『鍵原 志保』さん。キャラクター名『スィフォン』で、呼び名は『シホさん』としました――に『可能なら期間中、イチはダンジョン内でログアウトしてほしい』と提案されまして。
その理由として、イベント期間中はパーティ内に一人でも『新規』のプレイヤーが居た場合、パーティメンバー全員が『レベル差によって経験値が減少する』という仕様が適応されなくなるそうで。正直、よくわかりませんでしたが……私がパーティに居るだけでミナセさんのお役に立つということのようでしたので、承諾。
そして、これまたよくわからない理由でですが、まずは〈職〉をころころ転職で切り替えてレベル1以上の〈職〉を7つ以上にした方が良いのだそうで。同じく、そうして手に入る称号【七色の輝きを宿す者】を持っていなかったおチビと、理由は定かではありませんがたくさんの〈職〉を『職歴』というものに登録したいらしいミナセさんと三人、ダンジョンと街の冒険者ギルドという施設を往復することに。
……ふぅ。まったく、面倒ですね。
もっとも、件のダンジョンというのが入っただけで体感時間が10倍になる仕様であったり。視覚情報によれば完全な暗闇で、範囲知覚の精度を試すにはうってつけな場所であったのは嬉しい誤算ではありましたし。襲い来る剥き出しの人骨――スケルトンを斬るのはなかなか難しくはありましたが、最初期に貰える『なまくら剣』で『骨を断つ』、というのは、これはこれで訓練になるので悪くありません。
……もっとも、『刺突』を隙間の多い骸骨に当てるのがとてもとても難しく。戦闘中に相手の輪郭を朧げに把握はできても、ここまで骨格が剥き出しだと普段の肉体ありきの人間を相手に培ってきた感覚が狂わされると良いますか、咄嗟に急所突きとして眼窩やあばら骨の隙間を通してしまったときなど、赤面ものの失態でした……。ああ、せっかく師父様に日頃の鍛錬の成果をお見せできるチャンスだったのに……!
「さ、さすがは噂に名高い女子VR総合武術戦の最年少エース……。ですが、いの一番に眼窩に突きこんだり、肋骨の隙間を通して心臓のある位置を正確に貫いていたりと……殺意高すぎません……? 『VR戦』ってこれほど『殺しに行く』競技でしたかしら?」
「……フグちゃん、大丈夫。『アレ』は一ちゃんだけが特別殺意マシマシなだけで、普通にVR戦は健全だから。スポーツだから。むしろ反則取られるから」
そこの狐耳と犬耳、煩いです。仕方ないんです。私が師父様から倣ったのは『いかに無駄なく、正確に終わらせられるか』なので……。得意の『得物』とは違っていたこともあって、そこまでの余裕が無かったんです。それに師父様の目があるというプレッシャーもありましたし……。
……はぁ。私は何をしているんでしょう。
落ち込みます。自己嫌悪です。死にたいです。
ですが……そんな私を元気づけようとしてか、テンションだけは高い説明もどきを披露するおチビは、さすがに自重してください。普通にわかりません。あまりの行き当たりばったりっぷりにミナセさんも苦笑しているじゃないですか。
……なんにせよ。こうしておチビに何度もフォローされているようではダメですね。切り替えていきましょう。
とりあえず、ミナセさんによれば、暗闇であろうと視覚情報を積極的に拾うようにすれば【暗視】という『暗い場所での戦闘が有利になるスキル』が取得でき、それをセットしておけばレベル上げになるそうなので、ダンジョン内ではなるべく瞼を開けておくように、とのお達しなので……仕方なく、瞳を晒します。
ああ、やはり少し緊張しますね。瞼を開けて、視線を他者に読ませるのは。……前髪を長くしたままにしたのは我ながらナイス判断でした。
しかし、それにしても。さすがは小春叔母様の関わったVRゲームですね。あるいは、こういうのが今どきの『普通』なのかも知れませんが……なんにしても、アバターを動かす際や世界の情報の揺れ動きなどが真に迫っていて、学校の教材として触れさせられるVR関係のシミュレーターなど足元にも及びません。
おかげでいつも訓練に使用しています、師父様監修の統制訓練施設と同じ要領で感知、把握できるのがありがたいです。有体に言って、この『馴染む』感覚が、一秒の何十分の一以下の鬩ぎ合いをさせられる戦闘には本当に勝敗を分かつ重要なファクターたりえるので、この点だけはAFOを手放しで褒められる箇所ですね。
それ以外で言えば……正直、この装備の貧弱さが不満と言えば不満、でしょうか?
最初期に無料で配布された『練習用武器:剣』など、『なまくら』も良いところで。普通に使っていたら10も斬れば折れるって……そんなのアリですか!?
聞けば、武器や防具にはそれぞれ限界値というか耐久値という『これが尽きたとき、壊れる』という数値が設定されているのだそうで。『練習用武器:剣』は、それこそそんな耐久値が最低値の『練習用』で。代わりに『壊れても勝手に直ってくれる』そうなので……許しましょう。
ああ、もちろん、とっとと得物は買い替える予定ですが。なにやらダンジョンを走破? したことでお金が手に入ったようですし。たしか、これから転職をしに戻る『冒険者ギルド』という施設でも武器や防具が売っている、という話でしたね。
――と、それはさておき。さすがにこの辺で一度、おチビに苦言を呈しておく必要がありますね。
「こら、おチビ。たとえ、ミナセさん本人がそれを望んでいたとしても、貴女も水無瀬家の末姫なら、師父様に対する最低限の礼節を忘れてはいけません。……というか、水無瀬のほかの人間が居るような場所で、今のような態度で居ますと殺されても文句は言えませんよ?」
道中で。あまりにも馴れ馴れしい態度でミナセさんに接するおチビに、内心では呆れつつもしっかりと注意しておく。
……まったく、このおチビは。本人の言う通り、『ON』と『OFF』の切り替えしかできないというか、『水無瀬家の淑女に相応しい振る舞い』を常日頃から心がけて生活できないのは、確実に『小春叔母様の教育方針の弊害』なのでしょうし。そこにはあまり深く突っ込みたくはありませんが……このままでは煩い親族衆に付け込まれるだけです。
それで泣かされるのはおチビ自身なので、どうにか『お爺さま』に対する最低限の礼節を持って、それでいて同性のクラスメイトぐらいの気安さで接して欲しいと言う『ミナセさん』の要望も聞く、という微妙な調節をおチビにも課したいところですが――というか、私も苦しんでいるので、おチビも苦しみなさい。でないと不公平です。
……なんて僻んでいたのがいけなかったのでしょうか。ミナセさんは「そもそも、ここはゲームのなか。このAFOでの儂は『ミナセ』という赤毛のドワーフであり、それ以上でもそれ以下でもない」と言い切りまして。
遠慮はいらない。つまらぬ現実世界の『あれこれ』など関係ない、と。一緒についてきた黒髪褐色肌の、猫の耳と尻尾を生やす幼過ぎるように思われる外見年齢の少女――『カホさん』の頭を撫でて言ったあとで、
「イチよ。もう何度も言っておるがな、『ここに居る限り、儂のことは「ミナセ」という単なる同性の、似たような歳の友人』として扱え。美晴ちゃんも、どうしても使い分けが難しいと言うのなら……こうしよう。この『ミナセ』のアバターに対しては『お友だちモード』で良いとして。本来の姿のときには『お嬢様モード』で、というのはどうかの?」
と、そう叱責の言葉とともにミナセさん本人が提案してくれたことで……後悔や反省の気持ちもありましたが、わずかに安堵しました。……ああ、本当に。それでしたら頭の固い私でもどうにかAFOで師父様と付き合っていけそうです。
……じつを言うと、けっこう本気で、AFOをやりだしたことを後悔しかけていましたので。そのあとでミナセさんが私のために用意してくれていたという装備一式を『トレード機能』というものを介して頂けたときなどは、本当に天にも昇る心地で……。道着に似た動き易い防具と私が愛用しています『居合刀』によく似たデザインの武器を『視た』ときなどは……正直、もう現実世界に戻らなくてもいいかな、とすら思えたほどでした。
「あー……じつを言えば、その『居合刀』や『防具』の性能はそこまで高くは無いんじゃが。まぁ、ある程度レベルを上げるまでの繋ぎとしてなら、そう悪い武装でもあるまい?」
「はい。師父様――いえ、ミナセさんにはとても良い物をいただけて、誠に感謝しています」
ありがとうございました、と。そう言って深く頭を下げてから、居合刀を腰に差して。……ああ、どうしましょう。表情筋が喜色に緩んで仕方がありません。もう、これだけで……私、このAFOをやりだして良かった、と。今、心から思っております!
そのうえ、『チュートリアル』という運営が用意した『課題』をこなしたことで手に入った『見習い冒険者ポーチ』の使い方まで、実戦経験からくる的確なアドバイスをいただけるなんて……。私は今まで何故あれほどAFOをやりだしたことを後悔していたのか! ありがとうございます、勉強になります!!
「……いや、そこまで切羽詰まった状況とか、おじーちゃんぐらいしか経験してないと思う」
そこのおチビ、煩い。ミナセさんが『必要』と言えば必要に決まっているでしょうに。これだから水無瀬家の本家筋にあって、唯一、お爺さまのいらっしゃるパーティに『出席を許されなかった』末姫は……。師父様に対する崇拝の念が足りないというのがここまで顕著ですと、本当に『これから』が大変でしょうに……。
さておき。さっそく冒険者ギルドでは〈狩人〉に転職しまして、ミナセさんには【罠】と【忍び足】、【潜伏】などといった【スキル】の取得を勧められましたが……それより、今問題なのは、私やおチビのことではなく。これから別れることになった子猫――カホさんのことです。
「――決めました。私はここで、カホさんの待ち合わせの方が来るまで一緒に待っています」
私がそう告げれば、おチビはもとよりミナセさんにまで意外そうな顔をされてしまいましたが……ふふふ、私はわかっています。
いくら私が基本的に他人と親しくなることを良しとしない孤高の人間でも、空気は読めます。ずばり、このカホさんはミナセさんの所属するパーティ――たしか、『幼精倶楽部』、でしたか? ――の愛玩動物ですね!
これまでの遣り取りから、皆さんが彼女を気にかけ、案じているのはわかっています。そして、そのなかでもミナセさんはとくに気をかけていらっしゃる様子。
で、あれば! ここで私が役に立つことを――もとい、しっかりと歳下の子を案じれることをアピールできれば、これまでの失点を帳消しにできるはず! 名誉挽回のチャンス到来、というやつです!
そのうえ、です。
「安心してください。カホさんは私が身命を賭して良からぬ輩からお守りします」
ちらり、と。わざわざ眼帯を上げてまで目配せすることで――あからさまにも思えましたが――しっかりとミナセさんには私の意図が伝わったようで。
周りには、今すぐにでも私たちに近寄って来ようとする有象無象が多く居て。こんなところにカホさんを一人残していけば、きっと彼女に声をかけてくる。どころか、もしかしたら――と、いうような『懸念』を共有したうえで、そんな愛玩動物枠の少女のために残ると言う私の株を上げようと画策する私に、
「ふむ。ならば、儂が許す。不埒な輩は――斬って良し!」
師父様からの指令が下されました!
「ちょおッ!? 良くないよ!? イチちゃんも『御意』じゃないから!」
ああ、もう。なんですか、おチビ。私は師父さ――もとい、ミナセさんに頼まれたのです。つまり、斬って良いのです。というか、斬りたいんです。
「まったく、ストレス発散兼名誉挽回兼試し切りが出来るんですから、邪魔をしないでください」
「うわーん! やっぱり、この『真っ白お化け』ってば本気で斬る気だったー!?」
かくして、なぜか「私が止めなきゃマジヤバだー!」と言って絡んでるくるおチビをすったもんだの末に『ブラックリスト』の仕様と、「いざってときの正しい対処法」というものをカホさんと並んで改めて教わった後に、ミナセさんたちとは別れ。
それを寂しそうに見送った子猫に、「ところで」と声をかけ。いちおう、こんなでも『女』ですし、と警戒して「ミナセさんとは、どのようにお知り合いに?」と話を振れば、カホさんは一転して楽しそうに、嬉しそうに笑顔を咲かせて。
「あのね、あのね! ミナセちゃんとは――」
果たして、彼女を迎えに来たと『意味不明な言語らしきもの』を発して告げてきたNPC集団に私が斬りかかりそうになるまで、猫耳を生やすフリフリの衣装を纏った少女の『大切なお話』は続くのでした。
…………よし、とりあえず【交渉術】は取りましょう。でないと、またミナセさんの大事にしている子猫を泣かせてしまいかねませんからね。……ああ、せっかくの名誉挽回の機会でしたのに、なぜAFOのNPCは『共通語』じゃないんですかーッ!?
今話から数話、主人公以外の視点です