クエスト80 おじーちゃん、子猫と一緒に『歌い手』に?
エーオース最難関ダンジョンの攻略が終わった。
かくて、迷宮都市にあるすべてのダンジョンを攻略していたダイチくんたち『主人公と愉快な仲間たち』の五人は称号【エーオースの迷宮攻略者】を得たようで。儂だけ、エーオースの他のダンジョンを攻略していなかったからか――それ以前に、『レベル15開始ダンジョン』のボスこそ撃破したが、『中継拠点』によって『最初の階から登ってきたわけではない』から? ――『称号』を得られんかったが、別段だからどうした、ということもなく。気にする彼らには「最難関ダンジョンの攻略が済んでいるゆえ、暇なときに他の攻略はすれば良い」と軽く言って返し。むしろ称号の取得によって何か変わったことがあれば志保ちゃんにでも知らせて欲しい、と頼むことにして。
とりあえず、そのあとは残り時間いっぱいをレベル上げに使う――のではなく。ことのほかボスモンスター戦に時間を消費したこともあり、彼らがログインしていられる残り僅かな時間は、エーオースの最難関ダンジョンの攻略を祝した宴会をすることになり。疲れや達成感やらでハイになったエリお姉ちゃんに引きずられるように連れて行かれた、迷宮都市にあるプレイヤーが経営する飲食店にて、現実世界の4時近くまで飲み食いと歓談で過ごすことに。
……まぁ、彼ら『ヒーローズ』はずっと格上相手に頑張り続けていたからのぅ。イベント期間中の目玉と言うか、最終目標である『イベントボス』攻略こそ果たしていないが、この機会に前祝をして今日までのストレスを精算。次の目標に向かって頑張ろう、というのは悪くない。
と、そんなわけで。アルコール成分など微塵も入っていないはずの清涼飲料水をがぶがぶ飲んではテンションを上げ、儂に絡んで来るエリお姉ちゃんほかクラン『薔薇園の守護騎士』の先輩諸氏による『俺の酒が飲めんのか?』的な飲ませあいと言うか、食わせ合い? の宴会を終えて。ログアウト休憩を挟んだ、現実世界の五時。
果たして、あらかじめ約束していた嘉穂ちゃんと合流。主観的には長らく借りていた『トライデント』に返し、頼んでいた『薬草』を買い取ったあと。少女に付きそうように、と言うには些か存在感があり過ぎる隣に立つ鉢巻き頭の巨漢――クラン『漁業協同組合:漢組』の代表、ダストン親分へと目を向け、
「ふむ。ダストン親分が居る、ということは――『あの件』かの?」
そう意味深に訊けば、彼はニヤリと笑って「おうよ!」と頷き。傍らで「……『あの件』?」と小声で呟き、『訊きたいけど聞いて良いのかわかんない、どうしよう!?』とでも悩んでいるのだろうことがわかる、傍目にもそわそわしているのがわかりやすい子猫に、
「ああ、じつはな――」
儂はざっと、アーテーの中央にある転移結晶と、そこから行ける『イベントボス』の居る場所のことを話し。夜の廃都を舞台にした、『イベントボス:堕ちた太陽の申し子』とスケルトンにゾンビとの戦いの様子を語れば、途端に興味を失った様子になる嘉穂ちゃん。……まぁ、苦手な『おばけ』の多くでる『暗い場所』でのことじゃからな。さもあらん。
もっとも、儂がダイチくんやダストン親分に提案した話はイベントボス討伐に関すること――ではなく、『イベントボス』の特性を利用した効率的なレベル上げの方法で。
あの『最大で100人が一度に入れる空間』にて、『それ以上のモンスターを相手取れる』イベントボス戦は、ずばり、【呪歌】や【交渉術】系の【スキル】はもちろん、『歌や音を聞かせることで経験値を得る』という〈吟遊詩人〉という〈職〉のレベル上げにも最適で。
特に〈吟遊詩人〉に就いてすぐに使える『聞くものすべてを癒す呪歌』――『癒しの歌声』は、『回復効果でダメージを受ける』スケルトンやゾンビ相手には大変有効であり。『イベントボス:堕ちた太陽の申し子』にこそダメージを与えられず、逆にHPを回復させてしまうが――むしろ、儂の提唱する『作戦』からして、その方が良い。
……なにせ、まかり間違って『第二形態』にしてしまうと『デミ・ドッペルゲンガー』というプレイヤーの劣化コピーが全参加者に対して攻撃し始めてしまうからの。今回の『作戦』の都合上、イベントボスはずっと『第一形態』のままを維持してもらう方が好都合であると言える。
「『作戦』?」
「うむ。……と言っても、単なる『簡単にレベル上げできるプラン』の提案じゃが」
――まず、たくさんの〈吟遊詩人〉を用意し。彼ら彼女らにはイベントボスと戦える戦場にて『癒しの歌声』をずっと歌い続けてもらう。
これだけでもレベル上げになるじゃろうが、ここに幾人かの盾職を用意し、イベントボスほか死霊系モンスターを抑えてもらえれば、歌うだけの〈吟遊詩人〉はもちろん、幾人もが響かせる『癒しの歌声』によって壁役も安全に【盾術】のレベル上げができる、と。
加えて、『癒しの歌声』によるダメージでスケルトンやゾンビを倒せば倒すだけ素体レベルも上げられるじゃろうし。この方法であれば、戦闘を得意とせんプレイヤーや【盾術】のレベルが低い壁役候補も比較的安全にレベル上げができるじゃろう、と。
「問題は、それを実行するには〈吟遊詩人〉をそれなりの数用意し、普通なら歓迎されるじゃろう『戦闘を第一とする』プレイヤーを中に入れんよう周知、徹底することなんじゃが……」
ちらり、ダストン親分を見やって言えば、彼は親指を立てて笑い。
「おう! それなら、事前に『戦場』に跳べるプレイヤーを『許可制』に石碑で設定しなおしたからな」
ボスフィールドに入るにゃ石碑まえの『受付』で『許可』をもらうことになってる、と。こうすることで勝手に『歌い手』や『警護班』以外の侵入を抑制するつもりじゃと語るダストン親分に「なるほど」と感心し。たしかに、それなら、よほど捻くれた者でもなければ、この強面の代表が仕切る舞台で『やんちゃ』をするのも難しい、か。
「ちなみに、うちだけじゃあ流石に〈吟遊詩人〉の用意が追っつかなかったから、クラン『水精の歌声』の――あ、クラン『水精の歌声』ってのは、あれだ。『漢組』と同じで海辺の街キルケーを拠点にしてる、女のプレイヤーとかエンジョイ勢が多く所属してるクランで――その代表にも話を通して募集したらよ」
これがもう、大当たりよ、と。ガハハハッ、といった感じの豪快な笑い声をあげて告げる筋骨隆々の巨漢に「ふむ」と頷き。まぁ別に、このレベル上げの仕方は隠し通すことでもなし。もともとクラン『薔薇園の守護騎士』の主だった面々――ダイチくんたち『主人公と愉快な仲間たち』の五人とはダンジョン攻略の傍らで相談。推敲の果てに、クラン『漁業協同組合:漢組』にも話を持っていくことになったわけで。
この時点で遅かれ早かれ、そのうち≪掲示板≫などで露見するじゃろうから、別に今さら他所のクランを巻き込んだと言われても構わんが……しかし、こんなことでキルケーの2大クランが合同の企画をやるとはのぅ。
たしか、以前、情報通の志保ちゃんが言うておったが……クラン『水精の歌声』のメンバーは、基本的に女性プレイヤーが多く所属していることで有名なクランであり。比較的戦闘が苦手――というより、はっきりとモンスターと戦闘すること自体を嫌がる、儂からすれば『なんでAFOをやる気になった?』と疑問視されそうな連中が多く所属していると言っていたが……なるほど、『歌っているだけでレベル上げができる』という今回の企画は、そんな非戦闘系クランの興味を引くに十分じゃったわけか。
……なお、妹軍師さまは「なんでお姉ちゃんがそこに所属してなかったのかが謎過ぎる」と。クラン『水精の歌声』の庇護下であれば、決して『亡霊猫』などと言われるようなことにはならなかったのに、と愚痴っておったが……所詮は『たられば』。そんなことは言い出してもきりがないからのぅ。
ゆえに、「最初に選んだ街次第では、稼働初日に和解できた可能性だって……!」と言いだすシスコン無表情エルフ嬢を宥めすかしたのも今や良い思い出……か?
さておき。ダストン親分から現在の『歌うだけでレベル上げが?』企画の状況を聞けば、どうにも儂の予想以上に好評なようで。企画・進行役がキルケーの2大クランだからか、すでに会場となる『可能性の間』には千人を超えるプレイヤーが集結し、なにかの祭典のごとき賑わいを見せているのだそうで。……現実世界で言えば、ほんの数時間まえにメッセージで概要を話し合っただけの企画だった割に、ずいぶんとフットワークの軽い連中じゃのぅ。
もっとも、それもこれも『ほとんどが男しか所属していない』ダストン親分率いるクラン『漁業協同組合・漢組』が張り切ったためで。どうにも『イベントボス』ほか、寄ってくる死霊系モンスターから『お化け屋敷』よろしく〈吟遊詩人〉の女性プレイヤーを庇い、カッコいいところを見せて『あわよくば仲良くなりたい!』と。少数で良いはずの壁役になりたがるプレイヤーが多く出たとかなんとか……。うむ。まぁ、儂もこんなナリで中身は男じゃからな、そんな打算的な思いも理解できんこともないゆえ、軽蔑だけはせんでやろう。
そして、そんな『漢組』どもの暴走だか悪乗りだかが原因で、会場である『可能性の間』が大変賑やかなことになっており。それを聞いた子猫が興味を示したのじゃから、むしろ「よくやった!」と褒めてやりたい心境に。……ふふふ、やはり出来ることなら嘉穂ちゃんともイベントボス戦を一緒にやりたかったからのぅ。
なにせ、まず、会場に行くだけでも常夜の街アーテーが猫耳幼女には鬼門に近く。中央の転移結晶のある広場まで行くのに苦手な死霊系モンスターが出るとあって、半ば誘うのは諦めていたが……どっかの誰かがイベントボスの初討伐を成した結果、町なかでの遭遇は皆無となり。
それでも、向かう先の相手を思ってか渋る子猫に「なんなら、一緒に〈吟遊詩人〉に就いて歌ってくるか?」と訊けば、躊躇いこそあったが頷いてくれた! よし、あとは会場の盛り上がり次第で『また行こう』と言えるぞ。期待しておるからな、『漢組』ども!
「ふむ。そういうわけで、ダストン親分。儂らはちょっと冒険者ギルドに寄ってから向かうが――」
「おう。だったら、俺は先に会場入りして様子見してくらぁ」
カホの嬢ちゃんもまたな、と。そう優しい声音で告げて去っていく巨漢を見送り。あらためて、浮足立った様子の子猫に手を引かれるままにアイギパンの冒険者ギルドに向かい、二人揃って〈吟遊詩人〉に転職――するために、あらためて所持金を確認。
イベント開始直前にみんなの装備を買って大して残っていなかったはずの所持金には、エリお姉ちゃんと言うか、『主人公と愉快な仲間たち』の五人に売った『属性魔法:闇の魔導書』の代金50万Gを筆頭に、イベント期間限定だろう『チュートリアル』の達成報酬から、いろんなダンジョンで得た『魔石』を売ったり、ボス戦で得られたドロップアイテムを精算したお金。
ダイチくんほか全員が受け取りを拒否し、『むしろ、それで報酬が発生するという情報料を払いたい』とまで言われて、けっきょく儂の総取りとなった『蒼碧の洞窟』最奥のダンジョン――『蒼碧の水精遺跡』の情報料。
現状、儂らしか倒せていない『ゴブリン・ジェネラル』を討伐して手に入れた『小妖鬼将軍の斬馬刀』――余談じゃが、これを見て初めて儂は『ゴブリン』が『小妖鬼』と称されることを知った――を記念品としてしばらくクランハウスに飾っておくと言うダイチくんたちに買ってもらった代金が、これまた50万Gという馬鹿げた値段で……。後々、〈商人〉のレベル上げのために、と大金の遣り取りに際しては≪マーケット≫を介することで『実績』造りも出来ており。それこそ、いつでも〈商人〉のレベルを一気に最大の30まで引き上げられたのじゃが、急いで上げる理由も特に無かったゆえ保留にしていたが……この機会に『資格化』することに。
かくして、ステータスの『資格』の項に追加された【商人・壱】によって、いつでも≪メニュー≫に≪マーケット≫が表示されるようになった――のは、予想通りじゃったが、出品可能な最大登録数が10個に増えていたので、わずかに目を剥き。……おそらくは、レベル30に上げることで出品登録できる最大数が増えたのだろう、と。そして、それを引き継ぐ形で『資格化』して使えるようになった≪マーケット≫は、最大出品登録数は10個のままなのじゃろう、と気付き。隣で不思議そうな顔して覗き込んでくる子猫に「なんでもない」と笑って返して。
果たして、儂ら二人は〈吟遊詩人〉に就くことになり。あらためて、≪ステータス≫を表示。それを可視化して、久しぶりに嘉穂ちゃんと見せ合うことに。
その結果、
「うわー……。さすが、ミナセちゃん。自重を知らないね!」
そう黒髪褐色肌の猫耳メイド幼女に笑顔で言われたが……そこまで『ひどい』ステータスかのぅ? と、首を傾げて自身の表示させた≪ステータス≫を見れば、
『 ミナセ / 吟遊詩人見習いLv.19
種族:ドワーフLv.19
職種:吟遊詩人Lv.0
副職:狩人
性別:女
基礎ステータス補正
筋力:2
器用:4
敏捷:4
魔力:2
丈夫:7
装備:初級冒険者ポーチ、薔薇柄のスカーフ、デスティニー作女番長セット
所有資格
【運び屋・壱】【商人・壱】
固有技能
【収納術】【暗視】【聞き耳】【槌術】【呪歌】
【盾術】
スキル設定(7/7)
【強化:筋力Lv.5】【看破Lv.23】【慧眼Lv.10】【忍び足・弐Lv.10】
【潜伏・弐Lv.9】
控えスキル
【翻訳Lv.10】【鍛冶Lv.23】【水泳Lv.25】【回復魔法Lv.24】【罠Lv.22】
【漁Lv.11】【投擲術Lv.16】【調薬Lv.19】【二刀流Lv.4】【槍術Lv.16】
【属性魔法:光Lv.6】【斧術・弐Lv.8】【鼓舞Lv.1】
称号
【時の星霊に愛されし者】【粛清を行いし者】【七色の輝きを宿す者】【水の精霊に好かれし者】【贖罪を終えし者】【武芸百般を極めし者】【闇の精霊に好かれし者】 』
…………あー。
そう言えば、保有【スキル】の最後――【鼓舞Lv.1】があったな。
うむ。これに関してはエーオースの最難関ダンジョンの攻略後に気づいて儂も驚いたし。宴会の場で見せたダイチくんたちも目を丸くしておったしな。
推定、これを取得するには〈勇者〉に就くしかないと思われ。それこそ、メッセージにて報告した志保ちゃんの返信も今から恐ろしいが……うむ。とりあえず、ほかには特におかしな点は見いだせず。強いて言えば、先ほど『資格化』した【商人・壱】や、そもそも『所有資格』の項が嘉穂ちゃんの≪ステータス≫には無かったので、その違いぐらいか?
加えて、ずっと体感時間10倍のダンジョンにこもってレベル上げしていた儂の方が、気づけば彼女より素体レベルで上回ったことが、あるいは大きな違いかも――
「うん! さすが、ミナセちゃん。常識を知らないね!」
…………ん?
もしかして儂、さり気なく馬鹿にされとる?
「ふむ。この機会に相談じゃが……そろそろ儂以外にも【回復魔法】持ちが欲しいんじゃが」
「あー、そだねー。それこそ遠くで槍投げてるカホが……う~ん」
でもな~。魔法、レベル上げがメンドーなんだよな~、と。そう言ってため息を吐く子猫に儂も苦笑して返し。……そもそも、儂は『ドワーフ』で、嘉穂ちゃんは『獣人』の猫種なわけで。どちらも魔力値が低い種族なだけに魔法は特に合わないというか、それこそ狐種で後衛魔法使い型のローズやエルフの志保ちゃんが良いんじゃろうが、
「ローズには、支援魔法も使える準壁役になってもらうよう頼んだから……あとで志保ちゃんに頼んでみるか?」
彼女の場合、まだ【スキル】のレベル合計50で得られる達成報酬――『スキル変換チケットB』を使ってもらえれば【回復魔法】も得られようし。そのレベル上げも、死霊系モンスターが出現するアーテーのダンジョンを利用すれば比較的楽にできるじゃろう、と。そう嘉穂ちゃんに告げれば、「だねー」と頷き。
「でもさ、そもそも『ドワーフ』のミナセちゃんに【回復魔法】を取得させてる、カホたち『幼精倶楽部』もどうかって思うよね?」
普通なら、魔力値の高いエルフか、『獣人のなかでは比較的、魔力値の裏ステが高い』とされる狐種のプレイヤーが回復役だろう、と。あらためて儂ら『幼精倶楽部』の歪さを子猫は口にするが……まぁ、それも仕方ない。
儂や嘉穂ちゃんは、半ば単独での行動が主じゃったし。小学生組は本当にプレイ時間が限られとるからのぅ。さすがに今の儂のレベルまで【回復魔法】を新しく取得したうえでもっていくには、かなりの日数がかかりそうじゃし。……初期値においてMPが0という『鬼人』種のイチなど、魔法を使わせようとする方が間違っているじゃろうしのぅ。
「ふむ。今のところ、無理やり戦闘時の『立ち位置』を決めるとしたら……儂とイチが前衛。美晴ちゃんが遊撃に、後衛が嘉穂ちゃん、志保ちゃんにローズ、か?」
で、最前線の壁役である儂がパーティー唯一の回復役、と。……少し前まで『攻略組』筆頭だろう『ヒーローズ』と組んでおっただけに、眉間に皺を寄せて自分たち『幼精倶楽部』のバランスの悪さを嘆く。
……仮に、儂らだけでダンジョンを走破するなら? イベントボス討伐戦をするのなら、どう立ち回る?
具体的には何が必要? 何が足りない? 誰に、なんの【スキル】取得を頼む? ……などといった思案もわずかに、頭を左右に振って思考を切り替え。
「まぁ、ゲーム的には多少の問題はあろうと――大事なのは、いっしょに遊んで楽しければ、それで良いのではないか?」
いわゆる、楽しんだもの勝ち、というやつじゃな、と。そう笑って告げれば、嘉穂ちゃんも笑顔を咲かせて「そだねー」と頷き。
「いざとなれば、ミナセちゃんが全部を一人で兼任してくれそうだもんね!」
…………ふむ。
嘉穂ちゃんや、それは冗談……じゃよな? さすがの儂でも早々すべての〈職〉と【スキル】を網羅することは出来んと思うんじゃが……。