表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
たびーの非日常 2016秋 山形旅行  作者: たびー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/6

歴女に非ずな小母ちゃんは……

小母ちゃんは戦国時代に明るくないのであった……

 歴史に興味があるか、と問われたら「ほどほど」と答えるでしょうか。好きですよ、歴史。でも、私が詳しいのは都が奈良と京都にあるあたりまでです。それ以降、とくに戦国時代などは、すみませんが全く分からないといってもいいレベル。歴史の教科書どまりです。

 なので、上杉神社に行っても正直わからぬことばかりで境内の案内看板を読んで

「ふむふむ、ほぉー」

 などと、さもさも分かったような顔をしておりましたが内心穏やかではありませんでした。なんせ神社には歴女とお見受けする若い女性参拝客が数組おりまして、なにやらガッツリお話したりしておりますもので。


 なんも知らんと、ほんとダメですわ。


 せいぜいが、神社のお堀の池の鯉に驚いたりするていどです。鯉、怖かった。人影を見つけると、うわーっって口を水面に出してパクパクパクパク開け閉めするんです。そんなのが三桁に届くくらいウジャウジャいるんですよ。

 コワイ……。

 餌をあげていた地元の人らしきおじさん(同年代)も「キモイよねー」と苦笑するくらい。


 怖い、といえば上杉謙信の遺体に甲冑を付けさせて甕に入れて漆で封をして今もある、というのにゾワリときました。

 中尊寺のミイラよりコワイ。ふたを開けて調査とかしてないのかな。ご神体扱いだからやってないか(中尊寺のミイラは調査済み)。


 参道の先の拝殿を参拝。お賽銭はケチらぬほうです、百円玉一個だけど。

 いつも願うのは、家族の健康と仲良く過ごせますようにということ。

 でも去年、奈良京都でもたくさんの神社仏閣を参拝したときと同じことを、もう一つだけ祈りました。

 美しい物語が書けますように……。

 ほんとは、電書がたくさんDLされますように、のほうを優先すべきだけれど。このへんが、自分の甘さだわ。


 さてさて、駐車場の近くのお菓子屋さんで実家へのお土産を買ったところで、ホテルへチェックインの時間となりました。が、ナビにはホテルの情報がないのです。そう、ナビくんは古いのです。

 駅の周辺というのはわかっていたので、再び駅に逆戻り。

 ああああ、なんということでしょう、またヨネザアド号とすれ違いです。カメラ―!! 叫べど間に合わず。こんなところが一人旅の悲劇。

 少々沈みながら、駅前に設置されている近隣地図でホテルを見つけ、道路を頭に叩き込んでホテルを目指します。


 ぐるっと回って駅の裏手でした。駐車場はガラガラ(夜に部屋の窓から見たら、ぎっしりになっていた)。バッグを担いでフロントへ……めちゃ混みでした。五時半すぎの時間だったから。それに、清算はチェックアウトの時にではなく、先にすませるようでフロントの二名はてんてこ舞い状態。

 ロビーはさして広くありませんが、ロビーの奥にレストランがありました。朝はバイキング朝食が無料でつくタイプなので、そこで食べることになるのでしょう。夕飯どうしようかなーとボンヤリしていたら、私の順番になりました。

「ありがとうございます、〇〇〇△△△さまですね」と安定の読み間違えのマイネーム。

 忙しさにも笑みを絶やさぬホテルマンに、名前の読みが違っています、というのも悪いかとそのまま手続きをして、部屋へと行きました。

 ビジネスホテルのシングルのお部屋。ああ、明日までの私は家事をすることがないのだ。布団の上げ下ろしもご飯の準備も、洗濯物をたたむことも。

 部屋に落ち着いたところで、家に電話を入れました。すでに六時を回っています。部活を引退した娘はとっくに帰宅した時間でしょう。

 かけたら娘はごく普通で、夕飯はお父さんと食べに行くと教えてくれました。お土産は米沢牛のジャーキーが希望だそうで。肉食女子め。

 それからもう一軒、実家の母へも電話です。実は去年の関西旅行で、実家に電話をかけなかったら、三重の叔母から電話が来て


「お母さんから、●●から電話が来ないけど、そっちに何か連絡なかったかって聞かれたよ」と言われまして、慌てて母へかけたという。


 とっくに娘は小母ちゃんなのに、まだ心配なのか、母よ。

 そんな心配性の母へも一応連絡。


 ほにほに。


 電話が終わって、フカフカのベッドにダイブすると、疲れた体に心地よく、そのまま寝てしまいそう……。いかん、いかん、夕飯をどうするか考えなければ。去年は外へ食べに出かけたけれど、ここに車で来る道に食事ができそうなお店は無かった、という現実を受け止めネットでホテル検索をしたときに「となりはコンビニ」って書いてあったし、コンビニで何か買ってこようかと窓から外を見ると件のコンビニが広――い空き地を挟んで、隣にありました。いや、たしかに隣ではあるけれどね!? 


 コンビニに散歩がてら出かけましたが、私は疲れて頭が働かなくなるとなぜかプリンを買ってしまうんですね。ええ、買いましたプリン。昼ご飯が多すぎてまだあんまりお腹も減っていなかったから。あとは、明日の行程も考慮してミネラルウォーターとお菓子を少し。


 夕飯は結局ホテルのレストランで食べました。米沢牛を使った牛すき焼き丼。安くて美味しかったです。

 そのままお部屋に戻って一息ついてお風呂に入って……そしたら、何もすることがなくなりましたよ。

 ああ、手抜きとはいえ、ふだん家事にけっこうな時間をかけていたんだね。

 することもないので、せっかく持ってきたポメラとネタ帳には悪いけれど、さっさと寝てしまったのでした(帰宅して確かめたらわけわからんプロット書いてあった)。


 翌朝は六時過ぎに起床。

 昨日の天気予報では、雨となっていたけれどどうだろうかと不安に思いつつカーテンを開けると、雨でした。近頃の予報は外れない。ガッカリ。でもまだ小雨だし、もしかして目的地の蔵王は晴れているかも知れないから。

 無理やりそう言い聞かせて、テレビでラジオ体操をして着替えて朝食を早めに食べに行きました(種類が

豊富でとても美味しかったです!)。


 それから、朝の連続テレビ小説を見てから出られるように荷物の整理。ふと、窓の外を見ると、米沢駅の上には小さな虹がかかっていました。


 きっといい日になる。


 カメラに虹を収めて、予定時刻にホテルを出立したのでした。

 そう、本日の目的地は


 蔵王キツネ村!!


 いざ、キツネ村へ。

米沢から蔵王までの途中、『泣いた赤鬼』の作者・浜田広助の出身地である高畠町を通りました。

自宅のあたりとあまり変わらぬ風景ですが、なぜか心惹かれました。機会があったなら、こんどは浜田広助記念館も訪れてみたいです。

次回、最終回

『キツネをもふれ!!』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ