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魔王の娘と逃亡生活!?  作者: 信示
幼少期
5/7

こんにちは、異世界

目が覚めた。


いや、意識が覚めたといいなおした方がいいかもしれない。

瞼は何故か、重くて開けれていないからである。


ついさっきまで、神様と会話していた。

今までの記憶もはっきり残っている。


もしかして、さっきまでのは夢で、瞼を開けると自室ベットの中かもしれない。


だが、聞こえてくる声でそれはないと確信させた。


「----」


全く聞いたことのない言葉だ。

ゆっくり目を開ける。

目の前には真っ赤な髪の女性がのぞき込んでいた。


「----」


その女性はやさしく、俺の頭をなでる。

母親なのだろうか?よくわからない。

頭の中で、そんなことを考えていると母親らしき人は近くにあった椅子に座り、本を読み始めた。


こんな、本当に漫画や小説のような状況でここまで冷静に考えている自分が気持ち悪くも感じる。

きっと、さっきまでの女神さまとの会話のほうが衝撃的だったのだろう。だから、今は一応冷静でいられる。

ふと、自分が今いる場所が気になって周りの様子を見るために顔を動かす。

部屋の中には多くの本が並べられていた。図書館ほどではないが、この部屋の3分の1は本棚が占領していた。

題名らしきものが見えるが、全く見たこともない記号が並べられていてどんな本なのかわからなかった。

でも、そこまで分厚くないので難しい本ということではないだろう。

歩けるようになったら読んでみたいものだ。


本から視線を外して何かないかと探す。

さすがにベビーベッドの中だ、詳しく部屋を見ることはできないだろうが、せめて見える範囲でもと寝返りを打つ。

すると、寝返りをうったその先には赤ん坊がいた。

真っ赤な髪の毛で、小さな手の親指をしゃぶりながらすやすやと眠っていた。

ここで寝ているということは、俺は双子なのだろうか?

それとも、1歳違いとかかもしれないな。


横の赤ん坊をまじまじと見てると、扉が開く音が聞こえる。

何が入ってきたのか気になり、そちらの方へ寝返りをうつ。

そこには、高身長で、髪の毛は無造作に跳ねている男性が立っていた。

普通なら、この男性は俺の父親かなと疑問に思っていたかもしれない。

だが、今はそれ以上に疑問に思うことができた。


……なんで、この人の頭には角が生えているんだ?


そう、目の前の男性は頭の側面から大きな角が生えているのだ。

まるで、ファンタジーの世界だ…

ここで、やっと転生したんだなと確信した。


男性は、黒い髪色で赤い瞳をしている。

髪の毛の癖がひどくて無造作になっているためか、頼りなさそうな雰囲気を醸し出している。

そんな男性が俺と隣の子供に駆け寄ってくる。

ドタドタと、大きく音を出してしまったためか、隣の赤ん坊が目を覚まし泣き出してしまった。

泣き声を聞いて、本を読んでいた赤髪の女性は男の人の頭を殴っていた。

ゴスッと、嫌な音が鳴ったのは気にしなかったことにしよう。


「----!!」

「---、」


口喧嘩が始まってしまった。

いや、女の人が一方的に注意している感じだ、口喧嘩よりも説教のほうがしっくりくる。

ずっと、隣がうるさいのは嫌なので泣いてる赤ん坊に向き合うが、

よくよく考えたら、自分も赤ん坊だったということを忘れてた。

できることも、無いので赤ん坊の手を握ってあげる。

すると、不思議なことに赤ん坊は何事もなかったかのように泣き止みまた、眠りについた。

俺の新しい才能が開花したのかと、思ったがそんなこともないだろうな。


「---っ!!」

「---!」


父親らしき人は一連の行動を見て、母親らしき人に報告していた。

すると、口喧嘩は終わり2人して喜んでた。


そんな、2人を見ているとこちらもうれしくなってくる。

どうせ、やることもない

俺も昼寝をすることにしよう。


赤子の手を握りながら俺は眠りについた。

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