心に共鳴する歌が流れない日々
私がなにを叫んでもあの青空には響かない。だから、なにも叫ばなくなりたい。
菅野は言った。
「男はさ、どんな難しい理論だとか、なんだとか、偉そうなことを言っても、心の中では恋する女を思い浮かべてニヤニヤして、やりたいだの、パンツ見たいだの、キスしたいだの、野暮なことを考えているものだよ。」
私は反論した。
「駅で演説でもすれば?政治家みたいに。」
菅野は言った。
「いいともさ。」
そして、私は帰り道、小腹が空いたのでマクドナルドに寄って、菅野の言葉を思い出した。
「全く、野暮だわ。」
不正があるからこそ、女の子のパンツが見たいんだ。
そして、それ以外なにもないんだ、と。
夕暮れだった。秋子は、高校の帰り道を歩いた。
寂しい日だった。私には、なにもないのだもの。
青春が恨めしかった。
そして秋子は、駅について、マクドナルドでハンバーガーとポテトを買って食べた。お腹が空いてたから美味しかった。
菅野は、秋子を見かけた。秋子は、パンツが見えそうなくらいスカートが短かった。菅野はこっそりパンツを見ようと試みた。パンツが見えた。白だった。勝利だった。夕の寒さが身に染みた。