表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/79

#7


 自然科学部は、生徒達にサボり部と呼ばれている。


 何かを研究したり調査したりする部活なのだが、部員の半数はそうした活動に携わらず、たまに集まる帰宅部の様な状態になっている。それでいて校内2番目の部員数を持っているのだから酷い話だ。


 卓球部を1日で辞め転部した僕も幽霊部員として過ごしている。偶に研究発表会に聴衆として出てアンケート用紙を荒らすぐらいはやっているので何もしていないという訳ではないが。


 どうにか飯を済ませた後、久々に部室である化学室にやって来たので、日当たりの良い窓際の席でダラダラしている。


「......」


「...おぉ、黒瀬」


 いつから居たのか、隣の席には僕を眺めている黒瀬が座っていた。


「体験入部か?残念ながらここでは何も出来ないんで、あっちの部長とかに絡んでくれ」


「...先輩、昨日は居なかったのに今日は居るんだね」


「そりゃ今日が僕の新入生の呼び込み当番の日だからな、というかお前昨日も来てたのか」


「...どうせここ以外入るつもり無いし」


 僕の顔をじっと見つめながら黒瀬は答える。何?ゴミでもついてる?


「...そういえば、白渡さんはどうしたの」


「白渡は卓球部に連れて行かれた」


 中学時代、2年秋という時期に女子卓球部に入った白渡は並外れた実力を発揮。毎年最高成績が郡大会3回戦までだった部活から全国大会目前まで来た生徒が現れたのだから、卓球部がその逸材を逃す訳がない。


「...転校生だと大会の出場制限とか無いの、中学校では出てたけど」


「さぁ」


 というか黒瀬も確か卓球部だったよな?本人に聞けば良いのでは。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ