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#51

 歴史的なものは、ある程度脚色があるからこそ人気になったりする。忍者はその一例だろう。


 黒装束に身を包み、多彩な忍具や忍術で敵を翻弄する...なんていうのは江戸時代の読本とかで広まったイメージ。普通忍者といえば農民、商人など庶民の変装をし、諜報活動を行うちょっと地味な集団だった。他に焼討ちなど雑兵に近い仕事をしたり、最近の研究では技術者としての側面が発見されているとか。


 だが、重要なのはそんな事実ではない。面白くて、カッコよくて、ロマンがあって、何より、使えるかどうかなのだ。


「......」


 ここは空き教室。掃除用具入れとドアの隙間に入り、息を潜める。


 用具入れ、ドア、使い古したワイシャツが全て薄いクリーム色で統一されており、ほとんど木遁の術である。


 生まれつきの影の薄さも組み合わさり、誰からも見つかりはしない。忍術万歳!忍びいろはを必修にしよう!


「伊折君、隠形術は逃げるまでがセットなんだよ。大体、皮膚とズボンでバレバレだけどね」


「...先輩、何やってるの」


 流石に修行が足りなかった様で、笑顔と無表情の御二方に発見されてしまった。昔はこの後即処刑なのだから、平和な時代で良かったと思うべきなのかもしれない。

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