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#20

『10-2!ホワイトコーナーWIN!』


 パックが僕側のゴールに入り、試合終了。惨憺たる結果が表示される。


 卓球なら後1点必要だが、あっても無くても変わらない。白渡の強烈なショットに対し、何もすることが出来なかった。


「私の勝ちだよ、対戦ありがとう」


「なんだこのクソゲー、僕じゃなくて店員にやらせろ」


「クソゲー?お宝を見つけたら宝の地図を渡してくれたおっさんに宝を奪われたりした?」


「そのゲームまず宝の島まで行けないだろ」


 そのままゲーセンを歩き回る僕達。シューティングゲームやレースゲーム、音ゲーなど色々やらされ、敗北する。


 分かっていた事とはいえ、これ程歯が立たないものなのかと久々に実感させられる。同時に、やはりこいつの相手は僕なんかでは無いと思う。


 今は白渡の本探しに付き合わされている。僕要らないけど。


「あの、そろそろ帰らないとバス無くなるんですけど」


「そうなんだ」


「いや、そうなんだってお前...」


 いつからか白渡は僕の腕を掴んでおり、逃げようとするのを許してくれない。何、野宿でもさせる気?


「遊びたいならここの近くに住んでる奴でも誘っとけ、うちのクラスにも多分何人かいるだろ」


「えー、伊折君じゃないとなぁ」


「そんな僕恨まれる様なことしたか?」


「まぁそれもあるけど...」


 彼女は表情を変えず、続ける。


「君ぐらいしかいないよ。私と全力で戦って、本気で悔しがる人」


「は?お前の目は節穴か?」


 あれだけコミュ力があるのに、負けず嫌いな友人が1人もいない訳があるか。そもそも僕はそんな人間では無い。差の存在に納得し、今まで彼女を超えるだけの努力をしてこなかった人間だ。


「誰かいるだろ、向こう気が強い奴なんて」


「いないよ?いるなら紹介してみてよ」


「何でだよ...黒瀬以外の生徒を知らんのに」


「あぁ、楓ちゃんは確かにそうだね」


 居住地域の条件に違反してるが、仕方なく唯一の知人を売る。負けず嫌いなところあるし、昔同じ部活にいたのだから誘いやすいだろう。


「でも、楓ちゃんは無理だろうね、多分私とは遊んでくれないよ」

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