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Again.記憶共有的異世界物語  作者: さも
第一章:白紙の少女
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プロローグ

この物語はキオモノシリーズ第一作【記憶共有的異世界物語】のリメイク版になります。

ネタバレが大好きな同志がいらっしゃいましたらこちらも是非どうぞ↓


https://ncode.syosetu.com/n8307dx/

空が緑色のようで、雲が赤色。

目の前に広がるこの世界に、心臓が破裂しそうになる。


怖い、とても怖い。


視線を落とすと着ている服が変わっている事に気付いた。

何か自分の姿を確認できるものがあれば...


「おい、ポカンとしてどうしたよ」


眼鏡、華奢、分厚い辞書の様な本を持った小柄な男。

僕はこの男を知っている。


「冬弥...?」


「あぁ?何言ってんだ。さっさと行くぞ、シュンヤ」


訳が分からない。

親友にそっくりな見た目をしているこの男は、僕が知っている彼とは別人なのか?


確かに瓜二つとは言え微妙に違う。


肉の付き方だったり、口からチラリと見える八重歯だったり...。

だがその姿は間違いなく冬弥だ。


気が付くと匂いさえ知らない場所に居て、親友に似た何かが僕を何処かへ連れて行こうとしている。


怖い、本当に怖い。

これが夢なのかすら分からない。


いや、夢だとしたらリアル過ぎる。

地面を踏みしめるこの感覚、薄い革靴に当たる土の感覚一つ一つが鮮明なのだ。


「ところでシュンヤ、お前...いつまでこんな事続ける気だ?」


よく聞き取れなかった。

シュンヤ?


誰だ?


「僕は俊介だ。シュンヤじゃない」


鼓動がとてつもない速さを刻む。

痛いのが胃なのか心臓なのか分からなくなる。


そんな苦しみを嘲笑うかの様に男の口角がニヤリと上がる。


「そうか!君か、君なんだな!!!」


突然大声を荒げられて、早くなった鼓動に追い打ちがかかる。

やめてくれ、本当に死ぬ。


男はニヤけ面のまま考え込む動作をしている。


ここは異世界なのだろうか?

目の前で考え込んでいる、この親友にそっくりな男...名前は何と言うのだろう?

彼はその異世界の住人と言う判断で間違いないようだ。


「まぁいつかこんな日が来ると思ってたよ、まぁ何だ。説明してあげるからちょっとついて来るといいさ....」


「俊介君」


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