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人の心が見えるのに、何故か俺には友達がいない

俺の名前は柏木亮介17歳。つまり、普通の学生だ。俺には何の特技も無い。

そう、つまり俺は人生の負け組ってわけだ。彼女もいなければ

親友と呼べる友達も居ない。ただ、独りで小説を読んでる世間的にいえば陰キャだ。

クラスでは毎日のこと、部活や恋愛などの話で盛り上がっている。まあ俺は

その話を傍聴しているだけなのだが……。俺も本当は恋愛もしたいしクラスの

中心的な存在になりたいとは思っている。ただ、一つ俺にはそうなれない理由があるのだ。

そう、それはなんと人の心が見えてしまうのだ。俺も見たくて見えてしまう訳ではない。

ただ…三年前の事故のせいなんだが…。


俺は三年前死んだはずだった…そう…医者には死亡宣告されたはずだった…

しかし何らかの原因で俺は目を覚ましたのだ。医者は驚いていた、何度も

精密検査を受け一ヶ月間入院をしたあげく、すんなりと退院した。


とまあこれが俺の過去だ。以前、事故を起こす前は俺も陽キャと呼ばれる

存在だった…。こう見えて彼女もいたのだ。もう居ないがな…。

俺は以前の俺ではないのだ。本当に生まれ変わってしまったみたいなのだ。

それは小学生時代からの親友?らしき男。金子から聞いている。

今は平凡に暮らしている。父、母、俺、妹、の4人で。父は建設業で

出張などで大工をしている。母はパートだ。妹は2つ下で中学生のヤンキーと

つるんでおり家に帰ってくる日は少ない。見た感じ普通の4人家族だろ?

まあヤンキーとつるんでるし普通とは言えないか?


まあそんなことより話を戻そう。俺は平凡に過ごしたいと思っており

厄介事には巻き込まれたくはないのだ。しかしその平凡な日々が今侵されようと

しているのだ。そう。俺はそいつの事を心の中で悪魔と呼んでいる。

同じクラス、隣の席、そう、悪魔の正体は水原千香だ。

水原は去年も同じクラスで今年も同じクラスになっていた。

去年は会話しても「おはよう」くらいだったのが今年に入り

いきなり毎日しゃべりかけてくるのだ。何故俺がこいつのことを悪魔と呼んでるかって?

それはな、さっき俺は人の心が見えてしまうと言ったはずだ。しかし

悪魔=水原千香は心が見えないのだ。他の人、例えば男子の心を見てみよう。

本当は見たくもないが大抵は性欲の塊だ。逆にピュアな心を持った人など

この世に1%にも満たないだろう。今度は女子の心を見てみよう。好きな人や

お気に入りのアイドルなどが見える。何故男子はこういった生物になってしまったのだか…。


過去に、水原がうるさいので彼女の心を見てみようとした。その時からだ、彼女を

悪魔と呼ぶようになったのは…。心を見ようとすると真っ黒で、ドロドロで何も見えないのだ。

俺はその時は調子が悪いのだろうと思い、後日見たのだがが黒かった

俺が今まで心を見えないなんて人は居なかった。その日から俺は

彼女を観察する事にした。彼女は友達も少なくないし明るいしで結構今時の

JKだった。出るところも出ていて顔も決して悪くはなかった。


観察し始めて数日がたった。彼女のことも色々とわかるようになってきた。

当の本人は俺が観察している、というのにいつも通り話しかけてきた。

だいたい俺は「ごめん。今いいところなんだ」や無視をしてきたが

今回だけは聞き捨てならないものだった。彼女はなんと俺にこう言い放った。

「亮介君って私のこと見えてる?」と。

俺は頭を整理した。一体どういう意味で言っているのか。俺にはわからなかった。

彼女は不思議に俺の回答を待っているようだった。俺が困っていると

後ろから「千香ー。早く部活いくよー」と同じクラスメイトの渡邊薫が言った。

彼女はバトミントン部で県でトップを争うほどの実力の持ち主だった。

彼女は俺に「ごめーん。もういかなきゃ。また明日ー」と言い残し、部活に向かった。

俺は部活に入っていない暇人なのでこのまま家に帰った。

その日、俺は彼女の言い放った言葉を思い返してみた。そのまんまの意味なのか、

それとも心の意味なのか、俺は分からずそのまま深い眠りについていた。


翌日。俺は少し早く目が覚めた。久しぶりによく眠れたようだ。

そのまま俺は準備をし、学校へ向かった。登校中、見慣れた姿を発見した。

悪魔だ…。俺はそろりそろりと気配を殺していたが、見つかってしまった。

彼女は俺に蔓延の笑みを見せるとそのまま走って行ってしまった。

不思議に想いながら席に座ると、彼女はまたもや蔓延の笑みでこちらを

見つめてきた。俺は流石に耐えられず、彼女にどうしたの?と聞いてみた。

すると彼女はきょとんとした顔でこう言った。

「亮介君が私のこと見えてないかと思ってたけど、ちゃんと見ててくれて嬉しく

なっちゃった」俺はこの言葉を聞いた途端に心の事ではないという安堵と、初めてこんな

ことを言われたので恥ずかしくなってきた。彼女はそういい残すと、部活の朝練へと

向かった。その時微かに彼女の心に光が見えたような気がした。


その日、俺が帰ろうとすると彼女が、「メール交換しない?」と言ってきた。

俺は正直嫌だったが、クラスメイトとは一応メールだけは交換していたので、

いいよと返し、メアドを教えた。彼女はありがとうと言い残し部活へ向かった。

その日の夜、早速彼女からメールがきていた。明日の時間割りを教えてという

趣旨だったので時間割りを教えて動画をみて寝た。


学校ではもう体育祭の時期になっていた。俺はぶっちゃけ体育祭は嫌いだ。

毎回やりたい奴だけ、目立ちたい奴だけやれと思ってしまう。今日のホームルームでは

リレーや騎馬戦などといった順番などを決めていった。俺は全員リレーの順番は14番になった。

まあ普通だよなと思いながら話し合いを聞いていた。クラスには希望に満ち溢れた奴、

だるいと思っている奴、告白しようとしとるやつ。色々なことが俺には見えていた。

当の俺はただ、軽くやって体育祭は流そうとしていたが、隣の彼女が

「亮介君一緒にがんばろうね」と言ってきた。俺には何のことだかわからなかったが、

彼女が指を指した方向を見て唖然としてしまった。

なんとそこには男女混合二人三脚「水原&柏木ペア」と書いてあったのだ。

抽選で決めたらしく俺はため息をついていた。


そう、それから地獄の日々が始まったのだ…


俺は大抵独りで食事をすまし、昼は小説を読んでいる。

しかし彼女が「ほらー。亮介君二人三脚の練習はー?」としつこく聞いてくる。

俺が適当でいいんじゃない?と返すと不機嫌になる。

俺は仕方なく、じゃあ練習する…?と言ってしまった。

彼女は蔓延の笑みで「うんっ!」と答え先生に紐を借りに行った。

彼女の蔓延の笑みは卑怯だ。普通あの笑顔を見てしまうと、守りたくなる

だろう。しかし俺には恋愛感情は無いし、無駄だと思っている。

女に金を使うだけだし疲れるというのが俺の導き出した答えだった。


先生から紐を借りてきた彼女はやる気満々で、早速紐を結びつけていた。

俺は校庭にでたのは何ヶ月か、と思いながらサッカーを眺めていた。

昼休み、だいたいサッカーをやってる奴らはかっこいい。

小説を読んでる奴らは地味だと思われているのだろう。

まあ案の定そうだと思うがな…。 

紐を結び終え、地獄の練習が始まった。俺は彼女に引っ張られながらも

懸命に頑張った。50メートルを二回やったところで俺が疲れてしまい、

少し休憩した。彼女からは「もう疲れたのー?」と言われた。

俺はただの帰宅部だ。と思いながら練習を続けた。


練習がやっと終わった…。昼に練習した後、放課後も練習をさせられた。

俺は早く家に帰りたかったのだが、彼女がそれを許さなかった。

読んで頂きありがとうございます。初めての投稿となりましたが

気楽に書けました!是非よかったら今は執筆中ですが、2話も読んでみてください!

それでは次の話で会いましょう!誤字脱字などありましたらご連絡ください!

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