女の子が産まれた日
ある日!黒髪の女の子が生まれた。
その子の体には龍紋と呼ばれる痣が左半身に巻き付くように描かれていた。
彼女の両親は双子じゃなくさらに黒髪の女児ということにたいそう戸惑ったがそれでも喜びを当主として彼女の命を守るためにも男として育てることにしたのだった。
レオノルド.グランノリアこれが私の男としての名前だ。
女としての名前はレイである。
親友からはレオと呼ばれる。基本この国は同性同士でも家を重んじるために認めた人以外を名前で呼ぶことはまず無い。
親友がこの国の王子だから名前を呼べるのであって普段の奴等にはグランノリアからグランと呼ばれている。
七つになると龍紋のついて学ぶため特別な龍紋持ちのクラスが存在する。
このクラス所謂龍と契約するためのクラスである。
「なぁ、グラン今日は一緒に食堂に行こうぜ!」
そう言って私の肩に腕を回して話すのがクラスメイトであるジャン、バレンティア通称バレンである。
「わかりましたからバレン重いです。離してください。」
そう言って腕を払いながらバレンに向かってそう答える。
バレンはあっさり腕を離し約束だからな~と言って席に戻った。
この龍紋クラスの制服はどこに痣が在るかによって少しずつデザインが違ってくるのだ私のは左袖が長く白い手袋をして襟元も長く首筋が隠れるようになっている。
これは、半分近くも痣に覆われている人間は居なかったのでできるだけわからないようになっている。
バレンも両腕が隠れる長さの制服だ。
授業も終わり食堂にバレンと一緒に向かう!龍紋クラス以外は女性もいるので食堂に近づくにつれて黄色い悲鳴があがる。
「グランノリア様とバレンティア様よ!」「お二人とも素敵ね!」
あまりにも煩いので私は基本食堂には、来たがらない今日来たのは、王子に来いと言われたのとバレンが誘ってくれたのでちょうどいいと思ったからだ。
「遅かったな。レオノルド、俺を待たせるとはお前ぐらいなものだ。」そう言って短めの金髪をかきあげ同じ金の瞳をこちらに向ける彼こそが私の親友であるユージリア.ユノベール殿下その人である。
私は基本彼のことをユノ様と呼んでいる。よく名前で呼べと言われるが無理なものは無理だ。
そんな奴等と女でありながら龍紋を持ち男として生きる私のこの学園での生活が始まるかもしれない。
最後まで読んでいただきありがとうございました。