世界
「ここじゃない世界ねぇ」
す
サラさんの家で気がついてからスライムに襲われたこと、そこから川沿いを歩いたらたまたま村についたことを説明した、サラさんはとても親切に聞いてくれた。
「だいたいわかったよ、でアンタはどうしたいんだい?」
サラさんに聞かれてはっとする
「えっ?」
私はどうしたいんだろうか?
もとの世界に帰りたいのか、死にたくはないけど、別に帰りたいとも思わない。
「帰らないにしても食べていかなきゃいけないからねぇ、それにあんたの世界とやらには魔物はいなかったんだろう?そのへんのことも知っとかないと生きていけないよ」
「サラさんは、」
疑問に思ってたことを確認する
「なんだい」
「サラさんはどうしてこんなに親切にしてくれるんですか?」
サラさんは即答した
「あんたぐらいの娘がいてね、とっくに、くたばっちまったけどね」
そうか私ぐらいの子供がいてもおかしくない年齢だ。
「すいません」
「いいさ、それで魔物のことだけどね」
それからサラさんにこの地域に住む魔物のこと、この世界の国や、付近の地理について教えて貰った。
「みたところアンタは武器は使えないようだけど魔法はどうだい?」
「魔法?」
おとぎ話とかででてくる魔法?
「たぶん、使えないと思います。」
「そうかい、じゃあなるべく筋力がなくても使えるものがいいかねぇ」
サラさんは店の奥から長方形の箱を取り出した。
「これは死んだ娘が使ってたメリケンサックっていう武器だ、拳にはめて使うんだよ、あんたにくれてやる」
「あっ・・・・けっこうです。」
私に使えるわけがない。