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0.The Prologue -Re:loaded-

―――俺はどうしたんだっけ


―――何も思い出せない


―――俺は誰だ?



>世界を再び巡りますか?



―――世界を巡るって何だろう…?



>職業を選択してください



―――職業?俺が誰かもわからないのに?



>職業の選択が完了しました!


>それでは、この世界(ハンターライフ)を楽しんでくださいね!



―――ハンターって何の事だよ……!?


―――おい、ちょっと……




-----

「あ、やっと起きたネ。おはよう、ジュン!」

 飛び起きた俺に笑顔で話しかける黒髪の少女に困惑する。今の夢は何だったんだろうか……。とても嫌な夢だった気がするが、詳細は思い出せないことに、若干腹が立ってくる。

 というか、この女はどこだ? 違った、誰だ?

 そして何もわからない俺自身に対して一方的に知っている素振りを見せる少女に、理不尽とわかってはいても怒りの矛先が向いてしまう。

「おはようって、誰だよお前?」

 棘のある言い方で少女に問いかけると、少女は怒るでもなく、むしろ顔を輝かせて答えてくる。

「私? 私は“ユニ”っていうんだよ! 私と一緒に世界を救おう、ジュン?」

 「ユニ」と名乗った少女に、俺は若干引いてしまう。世界を救うって何だよそれ。俺はハンターとしてここへ来たんじゃないのか。

 突拍子もないユニの発言にあっけに取られてしまった俺に、さらにユニは話し続ける。

「この世界はね、近いうちに滅びてしまうんだって。でも、強いハンターがこの世界の何処かにいる魔王を倒せば世界はなくならないんだって。お願いジュン、魔王をやっつけてこの世界を救って? で、私と一緒に伝説になっちゃおうよ!」

 「これから一緒にカラオケ行こうよ」みたいな軽いノリでそんな重要な事言われても、正直困る、というのが本音だ。だが、寝ぼけていたのか頭のよく回っていない状態の俺は、ユニの揺れる黒髪を眺めながら言ってやった。

「わかった。お前の言うとおりこの世界とやらを救ってやるよ。ついでにお前のその残念な思考回路の頭もな」


 後にこの発言が後悔や恨み、そして絶望に変わることを、この時の俺は知らなかった。

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