夢の中へ今日は。
私は夢の中が大好き
何でも自分の好きなように出来るから……
01:夢の中へ今日は。
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「……ここは?」
目を開けると全て真っ白
私、浦伽 萠は道がない真っ白な地面を歩いた
「ようこそ、萠。」
「っ!!
……ウサギさん?」
後ろから声が聞こえ、向くと、タキシードにシルクハット姿の真っ白なウサギが私に笑顔を向ける。
「此処は、君の夢の中。
君の好きに使っていいよ。」
夢の中……
「何でも?」
「何でも。
欲しいものを願ってごらん?何でも出てくるよ?」
私の欲しいもの……
可愛いお家、お花の咲いた広い庭、可愛い家具、可愛い食器、可愛いぬいぐるみ……
ポンッ!
「っ!!!」
目の前には、メルヘンなお家が建っていた。
水色の屋根には可愛い風見鶏が付いていて、
ミルククリーム色の壁、真っ白な柵で囲った庭は、青々とした芝生が敷き詰められ、花壇には私の好きなコスモスやパンジーが、咲いていた
「凄い……」
「中も見に行こうよ。」
木でできたドアから中に入ると、アンティークな家具達でいっぱい。
「わぁ……可愛い……」
「ね?此処は君の世界だ。
願いは何でも叶う。
気に入った?」
「うん!
ウサギさん、名前は何?」
「僕?僕はアルト、宜しくね。」
アルト……
何処かで聞いたことがある名前……
思い出せないな……
「アルト……うん、宜しくね?」
ニコッとアルトが笑う
「さぁ!
この白紙の世界を、君で色付けて!」
「…どうやって?」
「さっきと一緒さ!
君が願えば何でも出来る、願うんだ。
君の好きなように。」
願う……
「……頑張る。」
ガチャ、外に出ると、全部真っ白で、少し寂しかった
私が願うもの……
……青い空……緑生い茂る地面……綺麗なお花……青々とした木……優しく吹く風……
それと……
ポンッ!
真っ白だった空は青く、地面は緑でいっぱいになった
そして、私のお家の隣に、可愛らしい小さな家が建った
私のお家より、一回り小さなお家は、うさぎさんにちょうどいい大きさだった
「こ、これは?」
「アルトのお家だよ。
私のお家の隣。
気に入ってもらえたかな?」
青い屋根にクリーム色の壁、庭には人参畑。
「うん!すっごく気に入った!萠、有り難う!」
「えへへ!
アルト、寂しくなったら何時でも呼んでね?
私とアルトだけの世界だから我慢しなくていいからね!」
「萠……うん!
萠も、寂しくなったら何時でも呼んでね。」
「わかった!」
アルト…今は貴方の事、思い出せないけど……
何時か…思い出せたらいいな。
続く