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覚醒からの枯渇そして混沌へ
陽炎「……うぅ、またこの景色かぁ。」
そう暖かい抱擁に包まれている、しかし口には管が2本と腕には点滴の針。
常に口が開いていることから乾燥して喉が渇く。
思い返せば前回覚醒した時にナースコールの事を教わっていた。
右手の中に握らせて頂いていたのを思い出す。
おもむろにボタンを押すと素早く駆け寄る人の気配。
看護師さん「どうされました?」
確認されたので今の状況を伝えたいけど…またこのやりとり。
陽炎「グヂガ…。」
こちらの言葉を察した様でした。
看護師さん「口に入っている管は勝手に外さないですくださいね。まず先生に聞いてみないと。」
上手く伝わらなかったのでアプローチを変えて。
陽炎「ノドガガワイダ」
すると理解された様でした。
看護師さん「ごめんなさい、今はお水が飲める状態にあるかわからないので、その代わり氷を持ってきますね。」
おぉ!これは巧妙、まさか潤す方法が有ったとは。
ホッとしたらまた意識が混沌に落ちてゆく…。