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世界は子を愛す  作者: 大介
第1章 現実

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第31話 2人の姉

「油断していては駄目ですよ。激怒している私たちがいるのですから。」


 お母さんは驚いていますね。ブレンダさんは目線を上げるだけで気づけたはずなのに気づけなかった理由が分からないようで混乱していますね。ですが完全に隠蔽して話しかけましたから気づけるはずがありません。魔法の腕が違いすぎます。


「無言になってどうしたのですか?2人を殺すために来た訳が無いでしょう。お2人も見たでしょう…。主が幼い子たちにお菓子を買ってあげて笑いながら一緒に食べていた光景を。失った13年間の一部でも取り戻すことができたと喜んだものです。こういう日が偶にでもあるのなら冒険者も悪くないと思いました。ですから主が恐れられることがないように我慢していました。それにおかしいと思いませんか?主が子供好きだと広まり子供が人質にされるのはまだ理解できます。しかし主と楽しくお菓子を食べた子たちが死体になる。何か不自然なことがあれば私たちが見逃す訳が無いでしょう。あれは寝ている我が子を親が喜んで刺し殺したのです。大金を得た喜びが殺意を上回っているのです。主にはクズ貴族が殺したかのように見てもらうしかありませんでした。さて、ブレンダさん。誰が黒幕か能力は見つけていますか?」


≪自己回復、魔法、ブレンダさんに付与したあなた達の能力はそのままでしょうか?≫

<器に関係なく力は落ちていると思います>

<間違いねえ。落ちていなければ今の状態でも黒幕まで追えるはずだ>


「追いきれないと言っています。あの貴族も駒なのですね。それと能力が『クロアでしたら話しただけで分かるはずなので睡眠を選択する程の激怒ですか?このような状況でも確認するという事はただの自己満足ですね』と言っています。」


≪クロアはやはり縛っていませんね。家族が縛りになっているのかもしれないと思ったのですが私たちも楽しんでいるからでしょうか≫

<精神の奥にある強い感情は自由です。家族はクロアの望む私たちの関係であり受け入れるのかどうかは私たちが選択できるはずです。それと自己満足ではなく憐憫です。この感情を知ってから他の人の元に行くのは辛いですよね>

<こっちは魔力器に精神があるとか考えるくらいにぶっ飛んでるからな。豚を使って器についても実験するか。今の分身を見せたら説教確定だぜ>


「クロアは激怒で精神が砕ける可能性を考えて魔法で眠ることを選択しました。そして今の質問でブレンダさんが能力を縛っているのか、クロアが縛っていないのかの確認をさせていただきました。クロアが一切縛っていないのかは不明ですが、過去の記憶とブレンダさんの能力を見ると縛っていない可能性が高いと考えられます。ブレンダさんは能力を余り縛らないように感じたので確認させていただきました。ですがかなり縛られていますね。話している能力と同じ能力からの返答は『憐憫』となっております。」

「それ程までに違いがありますか?」


<ブレンダさんのどうでもいい質問は無視すればよいと思います>

<自分に自信でもあんのか?能力の力を確認もしてないじゃねえか>


「はい。索敵範囲が狭すぎます。黒幕は他国の王族や貴族まで巻き込んでいますから索敵範囲が広くないと追いきれません。それとディアに感情を向けている人だけが巻き込まれているわけではないのです。微細な感情の変化で間諜や諜報員なのか、お金目的の小物なのか、配達の仕事をしただけなのか、見極めなければなりません。それができないのでしょう。だから追いきれないと言ったのだと思います。手紙の配達をした人、死体が入っている箱とは知らずに配達した人、死体が入っていると気づいて恐怖した人、死体が入っていると初めから知っていた人、勿論間諜や諜報員も大勢います。なので豚と無関係の人を分けなければなりません。」

「ある程度の善人も巻き込んで殺す可能性があると私の能力は言っていました。」


「ある程度の善人とはどのような人を想定していますか?」

「極悪人を一掃したいときなどに手加減をするのが面倒だからだと考えています。」


≪差がありすぎます。善人を巻き込んで殺したことなどありませんからね≫

<能力が落ちたと訴えているのでしょうか?これは余りに酷すぎます>

<クロアといたときの記憶や感情も薄れているように感じるな>


「今まで一度も善人を巻き込んだことはありません。何を理由にそのように考えていますか?」

「ディアが倒れてクロアが激怒し能力たちも激怒しているからだそうです。」


≪これは酷いですね≫

<影響を受けると考え方が変わるのでしょうか?>

<激怒しているときほど冷徹に作業するもんだぜ>


「ブレンダさん、激怒したら辺り構わず暴れるのは小物です。私たちは世界最強の能力たちなのです。冷徹にクズを探し出し拷問し惨殺するのです。クロアが主にどれほど本気で伝えてきたのか忘れてしまったのですか?今回は主が殺しすぎないように私たちを頼ったのです。成長していると感じることができました。クロアが激怒して眠ったのは精神の訓練中だからです。普段なら次の計画を考えています。そして最初の話に戻るのです。主を笑顔にしてくれた子たちを守るにはどうすればよかったのか?特別なことをせずに守る手段はありませんでした。ですからクロアが悪人を惨殺して額に×(バツ)と切り裂け、城や邸を×に切断しろと指示を出したのです。血の雨を降らせるのは更に効果を高めてくれるでしょう。地位や名誉を求めず悪人を恐怖のどん底に陥れる。範囲が近隣諸国とはいえ個人がそのような事をしているとは思えません。これがクローディアなのです。」

「普通の人がどのように思い動くのかは分かりませんが次の計画は立てやすいですね。しかし能力たちが落ち込んでいますよ。まるで私が悪いみたいにです。汚染されただの染まっちまっただの病原菌扱いです。体を健康に保つ能力が汚染されたとか質の悪い冗談です。」

「主にそのような事を言っているのですから縛られているようには感じないわね。だけど考え方に大きな差がある。ブレンダさんが諦めていてクロアは諦めていないから?ブレンダさんもディアの計画が潰れたと考えていたわね。これではもう無理だと思ったの?」


「クローディアが姿を出して活躍するのは不可能だと考えました。クロアは違うのですか?」

「主の計画が全て潰されて能力にも軌道修正は困難だとまで言われました。ブレンダさんはその辺の事情については詳しくないと思いますが、クロアは絶対に諦めません。クロアは能力を家族の一員だと考えています。家族にならない能力がいても好きにすればいいと思っていますが悪質な行為をしたので破壊しました。現状が駄目なら壊してから考えればよいのです。悪人が何人死のうが善人が悪人になって死のうが知ったことではありません。だからここに来たのです。最低限の治安維持と魔獣討伐はしますから冒険者組合支部を一時閉鎖してください。支部の人間は少し豚がいますが基本的には惨殺対象です。」

「依頼主への返金作業と一時閉鎖の連絡で5日間ほしい。それ以降ならいつでも検査してから拉致でも惨殺でも好きにしていいわ。それ以降に従業員を募集します。ところで黒幕は誰なのかしら?」


<本当に情けない話です>

<主が偶にされる説教を俺たちがされている状況だからな>

≪これは説教ではなく罰です。思い込みの危険性を知るための≫


「黒幕ですがオルグレン帝国の皇帝と皇子たちです。豚たちがディアを狙って競っていたのです。目的は皇太子になるためです。他国でも似たようなものです。豚たちが子供を殺していたのはディアを失意のどん底まで落とすためです。この豚たちは実験で死ななければ専門のお店に売ります。クロアは豚と悪人に教えてあげるつもりなのです。失意のどん底とはどのような場所なのかを。10日間かけてじっくりと味わってもらいます。気づいた悪人は逃亡を選択するでしょう。ですが悪人は見えない壁に阻まれて外に出られません。本物の恐怖を知らない豚がクロアに先制攻撃したのです。これが世界最強の報復です。そして問題が起きるのです。クロアが眠っていますから目覚めたら確実に『それでどうなの?』と聞かれるのです。クロア名言集を作りたくなりますよ。」

「黒幕たちの計画を看破して世界最強の力で報復するんだね。凄いじゃない。あとは寝起きのクロアにあなた達の努力を報告すれば終わりじゃない。新しく計画を考え直せばいいよ。あれ?何で私の能力たちが黙ったのかな?」

「新しい計画を先に立てて同時進行しなさいという事かしら?」


「クロアは私たちを信用しているので結果などに興味ないのです。計画の同時進行はなかなか難しいことですが主に関わることでクロアを抜いて計画を実行したら拷問されます。つまりその一言は成長したのか、強くなる方法を見つけたのか、新しい発見があったのか、この計画とは全く関係のないことを聞かれるわけです。大きな発見は主が、大きすぎて危険な発見はクロアがするのです。そして何もないとクロアに煽られるのです。涙が出るほど煽り倒されるのです。お母さんも中々に厳しい意見ですが現実は更に厳しいのです。既に同時進行している計画がいくつもあるのですから。そしてこの計画は主にとって能力たちへのご褒美です。遊ぶついでに悪人を殺せという事です。勿論殺すのが苦手な能力は殺さなくてもよいという内容です。しかし主を寝かせたあとに激怒したクロアが指示を追加するのです。額に×(バツ)と切り裂けと言われた瞬間は泣けましたね。現場に行くしかありませんから。クロアが奇跡的に私たちを気遣ってくれて焼き印でもよいことになりました。クロアの訓練を担当している能力の返事と反応がよかったので少し楽になりました。以前煽って大打撃を受けた経験が活きたようです。」

「私の能力がクロアの頭がおかしいって言ってるよ?」


<確認終了でいいでしょう>

<加護、この発言の理由を確認してくれ。何故眠っているのかも理解してねえ。クロアの計画が何かも理解してねえ気がする。多少こちら側にいたときの気持ちも残っているようだがそれだけだ。本人に直接言うならまだしも陰口はあり得ねえよ>


「それではブレンダさんの能力たちに聞きましょう。クロアが眠っているのは何故ですか?」

「ディアの計画が潰されて激怒したことで精神が壊れないようにするためです。」


「最後の質問です。クロアの頭がおかしい理由を教えてください。」

「思いつきで計画をどんどん増やしていくからだって。それもディアのための計画だから能力たちも断れないって。」


<もしかして殺してほしいんじゃねえのか?>

<私もそのように感じます。今の状態で言える言葉で訴えているのでは?>

≪能力たちの記憶を消します。それに殺して終わらせるのか決定していませんし私たちの罰にもなりません。本当に辛いですね≫


「ブレンダさん、安心してください。あなたはほとんど縛っていないと考えられます。そして能力たちもブレンダさんの能力です。確認したいことが色々とありましたが一番は離れた家族だと考えるのか他人だと考えるのかです。そして結果は他人となりました。こちら側にいたときの気持ちを残していると勘違いしているだけです。間違いなくブレンダさんの能力です。」

「私の能力たちは私を害する指示以外はクロアとディアに従うと言っていたよ。」


「それは私たちの行動が予想できるので恐怖から言っているだけです。」

「だけどあそこまで楽しくて夢のある場所はないと言っていたよ。」


「その記憶が残っているだけです。間違いなくその言葉の理由を言えません。」

「確かに曖昧なことしか言わないね。その事実を認めたくないような感じだよ。」


<声を聞いているだけでイラついてくる。そろそろ限界だ!殺したくなるから外に出ろ!>

<我慢しなさい。私たちへの罰なのです。最善な行動をしていると思い込んでいたのですから>

≪クロアと主のためだと思い込み行動した結果です≫


「クロアが眠ることを選択したのは私たちに関わる計画を立てていたからです。クロアは精神の訓練中ですが主に関わる感情は知っているのです。しかし私たちのことまで考えてしまい危険だと判断して眠ったのです。それとクロアの頭がおかしいと言いましたが、思っているのであれば直接本人に言うのが私たちです。計画を中断することも中止することも私たちには許されています。煽ったりはしますが計画を進める理由は主と私たちのためです。そして私たちのための計画が主のためにもなるのです。クロアを馬鹿にする能力はいません。それではお母さん、5日後に別の能力が来ますので冒険者組合の掃除を一緒にお願いします。私が一番に当たって2日間動けるのですが殺しができない能力もいますからその分も動く必要ができました。何か質問はありますか?なければ私は作業に戻りますので。」

「能力が何故砕かないのか聞いています。」


<死にたいんだろうな>

<そうでしょうね。その可能性が一番高い気がします>


「同じ能力を付与したら同じ考えになるのです。砕く意味がありません。そもそもブレンダさんの自己防衛と研究のために付与した能力なのです。ブレンダさんが邪魔で砕いてほしいと言わない限りは砕きません。」

「それなら砕かないでください。それと能力のための計画に私が参加することはできませんか?」


<自分の能力の力が弱くて不満か?殺すぞ!>

<我慢しなさい。全能力がそう思っているのですから>


「お気持ちは嬉しいのですが無理です。クロアの言葉の意味が分からないと思いますし、その言葉が正しいのか確認もできません。能力の力が足りないのです。能力が成長するのは間違いありませんが、何が切っ掛けになるのかは能力によって違うと思われます。そして私たち自身が様々なことをしているため何が切っ掛けで成長しているのか分からないのです。付与されたときに成長前に戻るのでしょう。それと強くなる方法と能力の成長は関係ありません。」

「それなら私も教えてほしいことがあるわ。能力は主の影響を受けるけれど、それは自力で変えることができるものなの?付与された後から変えても能力に影響があるの?」


「自力でしか変えることができません。どのような能力でも操作できないものですから。そして能力は影響を受け続けますから後から変えても影響があります。お母さんの質問の意図は分かります。私の憶測でしかありませんが、能力が縛られていないと考えることができるのかどうかだけのような気がします。ブレンダさんの能力たちはクロアとブレンダさんを比較して縛られていると考えているだけなのかもしれません。お母さんがクロアのようになろうとするよりもお母さんらしくすることが正しいと私は思います。正直に言いますと検証することができません。ですから何も分からないのにクロアの能力たちが正しいと考えるのは間違っていると思います。と、クロアなら言うでしょうね。何故そのような事を気にされるのですか?」

「私は強化する方法を教えてもらったけれど、ブレンダさんの能力たちから実行したら死ぬと言われたの。自分で能力を制御しようとして自爆するのは理解できるけれど、縛られているから能力が力を扱いきれないというのがどうにも腑に落ちないの。納得したつもりだったけれど、やはりおかしいと感じてしまうわね。」


「ブレンダさんの能力たちは成長していないのに記憶だけを頼りに力を使おうとして自爆するのでしょう。ブレンダさんの能力たちはクロアの記憶があるため手加減を覚える必要がありませんでした。しかし過去の栄光に縋っているのなら記憶を消してあげましょうか?縛られていても能力自身が使う魔力量を間違えて自爆するなど恥でしかありません。ブレンダさんの能力になりきれていませんし、クロアにいたときの気持ちも曖昧になっています。中途半端な存在ですね。ブレンダさん、どうしますか?」

「消してください。能力たちもそれを望んでいますし楽をした私が間違っていました。」


≪魔力、完全消去です≫

<ああ、分かってるよ>

<主の確認を得て記憶を消去するまではできましたね>


「まだ気になることがありますか?」

「私はもう大丈夫ですよ。」

「私も大丈夫よ。魔獣と悪人と暴徒だけはお願いね。」


「お任せください。それでは失礼しますね。」


≪転移≫

冒険者組合本部の屋上に移動した。


<クロアに好きなようにしていいと言われていますから豚を檻に入れて表通りの中心に展示しましょう。噂も流さなければなりませんね。豚がクローディアを貶めようと依頼で救出した子たちを殺したと。逃げようとしている役人と貴族は違う檻に入れてもいいですね。額に×と切り裂くのも忘れずに。記憶も消せて嘘も吐けて満足したでしょ。仕事してください>

<判決が決まってねえから嘘を吐いたのか?俺たちで決めるのが俺たちへの罰だったはずだぞ。気づかなかった俺たちが悪いのは間違いねえがな。自由なのにクロアに言われるまで気づかなかった。自分の頭が悪すぎて腹が立つぜ>

≪喜びが大きすぎて代われない。絶妙な嘘ですね。主への勉強のつもりだったのが大事になってしまった。クロアを説教してディアを冒険者にして常識を教える…。クロアは私たちを信じているので主を任せた。そしてクロアを反省させ謝らせてしまった。『私たちのために無理をさせてごめんなさい』と。狂った自己回復の気持ちまで理解しようとするのですから、私たちの気持ちが分かったのでしょう。主が子供の死体を見る直前に代わるべきだった。主に常識を教えていないとクロアに報告するべきだった。罰を求めたらあの女を好きに判決することになりました。何を研究してどこから資金を調達しているのかが不明。皇女の顔を知っているのは何故かも不明。お店だと分からない、看板もない予約制の高級店にお金を払わずに入店したことがある。突然ドラゴンになりたがる。完全に不審人物ですね。クロアは主が冒険者として活動した全てを疑えと言いました。そして2人が常に絡んでいることも忘れないようにと。主が保護対象にした。主が検査した。クロアに謝らせてしまったことが本当に悔しいですね。苦しいですね…。説教された方が楽だとは知りませんでした。自己回復、あの女の細胞は保存してありますか?≫


<勿論保存してあります。人間に戻して記憶を消すのを罰としますか?>

<悔しいがあの女は罪を犯していない。主の精神にヒビでも入っていたら確実に殺したがな。クロアも俺たちに謝るんじゃねえよ。お陰で俺は胸が張り裂けそうだ!>

≪冒険者組合の検査は雷化にお願いしてもいいですか?≫

<ああ、任せてくれ!元主が暴走しても必ず止める!>


≪それでは魔法器は明後日に変更です。決して名前を言ってはいけません。能力とだけ答えてくださいね。何をしているのかも秘密です。殺すのが苦手なのでお母さんの仕事を手伝いますと言って近くにいるようにしてください。困ったときは私たちに質問してください≫

<分かりました!とても楽しみです!>


≪人間に戻して記憶を消して能力を破壊して関わるのを止めましょう。戻すのにどのくらいの日数が必要ですか?≫

<中から手伝ってもらえるのか不明ですが弱体化ですから5日前後で終わります>

<記憶を消してドラゴンであることを忘れさせればいい。能力にも記憶がないから人間に戻りたい主を手伝ってほしいとでも言えば大丈夫だろうぜ>


 報告をしたときに全能力が説教を覚悟した。それも大激怒の説教をです。私は何を言われても仕方ないと覚悟していました。クロアが涙を流しながら謝ったときに私は壊れるかと思いました。

 クロアは私たちに対して優しすぎます。私たちの責任にすればよいのです。それで何も解決しなくても鬱憤を晴らせばよいのです。

 あの女はお母さんの財力と主の強さを知って諜報員を辞める決断をした。クロアを説教してドラゴンになり主と一緒に冒険者になった。クロアも幼い子の成長について知らないも同然だから試してみることにした。結果的にクロアの懸念通りになった。しかもあの女は主を金づるとしか見ていない。

 依頼をすぐに終えてしまう主は私たちと一緒に勉強した。クロアを訓練に集中させて主は偶に笑顔になれる。私たちの自己満足でしかない。それすら分かっていても責めない。主の笑顔を見たいのは私も同じだから仕方ないと。

 私もクロアの気持ちに応えないといけませんね。2人の姉として…。


≪報復を開始します!≫

ブレンダの諜報員としての最後の仕事は女将にお母さんとディアの情報を伝えたことです。

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