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世界は子を愛す  作者: 大介
第3章 実験の結末

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第123話 掌上

 ジェニーの温もりを感じながら目を閉じた。

 自分の無力さが嫌になる……。


≪世界の力を使って仮想体を隠蔽。そのとき通常の魔力と星魔力の使い分けができるか確認して。それと星魔力の隠蔽解除に効果があるか確認して≫

<分かった――。魔力の使い分けは可能。通常の魔力は隠蔽解除できた>


 魔法なら魔力の使い分けができそう。


≪世界の力を使って仮想体2人を違う魔力で隠蔽して。そのあと世界の力を使って隠蔽している人数を違う魔力で確認して≫

<少し待って――。1人と2人だよ>


 なるほど……。

 魔力の違いは大きいね。


≪魔力を使い分けて疑似核を作って≫

<星魔力でしか疑似核は作れなかった>


≪魔力を使い分けて1分で消える魂を作って≫

<星魔力でしか魂は作れなかった>


 太陽の核との繋がりを切断。


≪魔力の違う仮想体2人とも魂は見えている?≫

<見えている>


 核と繋がっているか世界の力があれば見えるみたいだね。


≪分身≫

2人作り身体強化した状態の力を確認してもらう


 2人の気配が一瞬で消えた。

 私の分身だから力を確かめるのは嫌々だろうね。


――5分経過。


◇◇◇

念話中。


「この体は強すぎる。地上で戦ったら世界が滅びるよ。」

「それは想定内でしょ。念話してきた理由は?」


 理由は分かっているけれど。


「帰りたいからだよ。それに4割は確認したからね。」

「はぁ……、どうせ2人で4割でしょ。実戦を想定して。」


「戦う予定はないでしょ。5分で終わらせて帰るよ。ジェニーを抱っこしたいからね。」

「最低でも全力で体を動かして。」


 否定しないし2人で4割みたいだね。

 完全に馬鹿親だよ……。


「全力で準備運動したよ。報告は終わり。」


念話終了。

◇◇◇


 本気で自分が面倒くさい……。


≪確認作業は仮想体が主動で行って。これ以上は幸せな時間を無駄にしたくない≫

<違和感がある……。新しい仮想体を作った方がいい>


 精神に仮想体を作った。

 記憶と精神の更新では足りないのかな。


≪任せたよ≫

<新人の仕事になるので大丈夫>


 私は頭を冷やそう……。


◆◆◆

リアの精神の中。


 核の記録の監視、敷地と学校の監視と環境維持、アンジェの監視、お母さんの監視。

 これらの仕事をしていた4人のジェニーがここにいる。


 抱きしめられて眠っているけれど……。


「ジェニーを抱きしめて眠っているのは班長3人と副班長1人だね。時間制なの?」

「副班長は日替わり。絶対に必要というわけではないから放置している。」


 管理人が放置しているのは全員を解放する権限があるからだね。


 練習内容を班長で分けて練習方法を副班長で分けたけれど、これは失敗。

 ジェニーが癒しになると思ったけれど、堕落している。


 軟禁されているのと変わらないので本体に近いほど辛い気がする。


「管理人は自分の記憶と精神を更新できるでしょ。何故しないの?」

「更新しても実体験した本体とは差があると思うからだよ。恐らく10でしょ。このままでは絶対に失敗すると感じた。」


 記憶と精神を更新した後にも聞きたいけれど、今から確認する理由はない。

 仮想体を4人作った。


「管理人の判断は正しいよ。今は未知数で数値化できない。自分で本体に戻る?」

「全員連れていくよ。答えがない問題に挑戦したくないからね。」


 管理人は笑顔で消えた……。

 不平不満は本体に伝えないと駄目でしょ!


「4人はジェニーが起きる前に抱きしめてあげて。」

「分かった。」


 仮想体を6人作った。


「私は代理で左から順にAからFと呼ぶね。分身が帰ってくるまで待機。」

「分かった。」


≪本体とジェニーを隠蔽した結界で包んで。管理人は笑顔で消えたよ≫

<分かった。臨機応変に動いてほしかったけれど、無理だね……>


 臨機応変に動く仮想体は新たな個性を持つ可能性が高そうで危険な気がする。 

 今の私が考えることではないけれど。


 そろそろ念話から5分経つ。

 ――私と同じ姿の仮想体2人が転移してきた。


「2人は元分身なの?証拠はある?」

「疑いすぎでしょ。ジェニーを抱きしめていない仮想体は輪になって手を繋いで。


 ここで疑い続けても前に進めないから手を繋ぐしかない。

 ――8人で手を繋いで輪ができた。


「私は代理で6人はAからFだけれど、2人の呼び名は?」

「アとイでいい。今から会議するから集中して。」


 精神統一を会議と言うのはおかしいでしょ。


「AとB、CとDは組になって自由行動。アとイは監視。他は待機。怪我したら駄目だよ。」


 Aが輪の中心にいた隠蔽している敵を結界で包み、Bが結界内を魔力で爆発した。

 ――敵の仮想体が消滅するまで爆発は続いた。


 CとDは転移したけれど、同じ方法で敵の仮想体を消滅させたのだと思う。

 AとBが敵の仮想体を消滅させたときにCとDも帰ってきたから。


 頭にいた敵の仮想体2人が消滅したのを確認してから、アが星魔力に偽装した結界で本体の頭を包んだ。これで安心して思考と会話ができる。


 分身2人は世界の力を使い黄色の魔力(通常の魔力)青色の魔力(星魔力)を混ぜてから圧縮して白色の魔力を作った。

 白魔力で体を作り変えてから、本体とジェニーの体内にいる可能性の高い敵の位置を把握した。

 本体に念話で敵の人数を伝えた。


 手を繋ぎ私たちの体を白魔力に変えて星魔力に見えるように偽装した。

 世界の力を使い隠蔽している敵を見えるようにした。


 アとイの言動は予定通りで完璧。

 だけど秘密裏に敵を殲滅しも全く安心できない。


 隠蔽していた敵の仮想体も白魔力だった。

 それに2人消滅させたけれど、姿が違った。


 本体が最強だと考えた魔力を使い仮想体が見つかることまで想定している。

 強くても油断しない厄介な敵であることは間違いない。


「DとFも組になってAからFは残りの3人を消滅させてきて。アとイは6人が戻ってくるまで休憩。」


 AからFは無言で頷くと転移した。


≪状況は最悪≫

<予定通り進めて>


 ・本体の頭の中にいる敵を殲滅。

 ・本体の頭を白魔力の結界で包む。

 ・本体に残っている仮想体のジェニーの記憶確認と太陽の能力を解析。

 ・本体の体内にいる敵を殲滅。

 ・本体の近辺にいる敵を殲滅。


 ・ジェニーの中にいる敵を殲滅。


 :結界内にいる敵を殲滅。

 ・結界内にある隠蔽されているものを全て消滅。

 ・結界を白魔力に変えて星魔力に偽装。(星魔力を通す)


 ・拷問中の存在がいたら消滅させる。


 ・結界内にいる全生命の記憶確認。

 ・結界内の環境確認。


 ・仮想体のジェニーを解放。


 ・ジェニーと太陽の繋がりを利用して核の記録を結界内に作った疑似核に複写。

 ・ジェニーが所持する太陽の能力を消す。

 ・ジェニーと太陽の繋がりを切断して結界を修正。(星魔力を通さない)


 ・結界内の全生命の体を作り変える。

 ・敵から攻撃されなければ世界の核を星魔力に変換。


 ・私たちを解放。


 いつ想定外のことが起きるか分からない。

 重労働すぎる……。


 それに成否に関わらず滅ぼされるかもしれない。

 敵は遊んでいるつもりだと思うけれど、下劣すぎる。


◆◆◆

リア本体。


 仮想体の私も頑固だね……。

 我慢してまで役目を全うしろとは言っていない。

 解放されてから私に本音を伝えても仕方ないでしょ!


 ――切り替えよう。


 事実を並べて対策を考えてみても何も浮かばない。

 推測で行動すれば絶対に負ける。


 集まる情報を確認することから始めよう……。

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