第104話 現実
ジェニー、私が分身で生み出されたときに何かしたのかな?
敵が生命を憎んでいるのであれば私が生命を救うように仕向けるのは不自然だよ。
【記録なし。何かしたかも】
ジェニーらしくない答え方だね。
記録を疑ったことは今まで一度もないでしょ。
【是、成長した!】
確かにそれは間違いなく成長だよ。
負けていられないね。
ジェニー、太陽に念話を繋いで。
【了】
◇◇◇
念話中。
「こんにちは。憂鬱な私の願いを聞いてくれる?」
「気が合うな。俺も憂鬱だぞ。予想を聞いていたが的を射ている気がした。というかそれ以外にあり得ねえ。5つの精神をリアに入れていいのか?核の精神を移動できた場合は制約が存在しないも同然だ。お前たちが世界に殺され続けることに理解できなかったが、過去の太陽が敵なら無理だな…。」
ジェニーは家族が増えて嬉しいと思う。だけど偽物は同じことをしているはずなので5人に個性はないと思うけれど、賢いので私の記憶を見ることで個性が出てくるはず。
「勿論いいよ。あと【太陽の子】を返すね。魂に閉じ込めた力でメタモル鉱石は破壊できないでしょ。それと敵は太陽に気づかれないように行動しているので、記録を精査しながらこの世界を監視して。そして予想を聞いた敵が本物の精神を消して私の精神に入り込もうとするかもしれないので、入れる前に確認してね。」
「敵に釘を刺してまで精神を守るのはリアらしいな。【太陽の子】は返品しろ。それにしてもメタモル鉱石を使ったのが理解できねえ。見つかった時点で俺と同格の存在がいると明るみになる。俺は太陽そのものだから乗っ取るのは無理だと思うが警戒しねえとな…。敵が宇宙の理を無視しているのは間違いねえからよ。全く、人種が腐っていると思ったら世界が腐っていて、世界が腐っていると思ったら偽物かよ。そして過去の太陽が敵かもしれねえのは複雑な気分だ。それでは精神を入れるぞ…。問題なくできたな。敵はどこにいると予想している?」
ジェニー、5人増えたかな?
問題はなさそう?
【是、大丈夫】
名前を考えるので個性があるのか確認しておいて。
【是】
核に【太陽の子】は5つある?
【是】
封印中に【太陽の子】を交換した?
封印を解除して【太陽の子】を交換した?
【封印中】
魂は封印できないの?
【是】
封印魔法を開発した人を知っている?
【否】
封印魔法は魂を認識していなければ開発できないだろうね。解析しても生命活動を停止させている魔法式が記述されているだけ。仮に人体実験で成功するまで試しているのであれば記録に残るはず。
星魔力で魔法式を記述することはできる?
そして世界と繋がっていないと見えない?
【是、星魔力を認識できる存在しか見えない】
ジェニー、私たちが使っている封印魔法に罠はあった?
【否、生命維持のために使っていたのが罠の可能性あり】
これまで当たり前のように使っていて慎重な人が使う前に魔法式を確認しても変化は見えない。秘密裏に魔法を入れ換えることができる存在であれば罠を仕掛け放題。
封印魔法はそれ自体が危険だし他の魔法でも罠を仕掛けられる。
ジェニー、魔法の確認をお願いね。
【是】
世界の核に他世界の記録を追記した存在を知っている?
【太陽】
世界の核を他世界と入れ替えた存在を知っている?
【太陽】
「太陽の中にいるか魂の中だと思う。星魔力が規定量になったら目覚めることもできそうだから。それと生命が誕生していない世界の核にもメタモル鉱石が埋め込まれていると思う。敵は太陽に全ての星を消させたいのかもしれない。だから5つの星は消さずに核に埋め込まれたメタモル鉱石と生命を消して終わりにした方がいいと思う。敵の目的だと思われるものは徹底的に潰していく圧倒的な力を見せつけてよ。そして5つの世界の記録をこの世界の核に入れ直してほしい。制約を守っている太陽が世界の核を入れ替えた。このことを太陽が覚えていなければ一時的に太陽を封印して敵が言動していたことになる。だから繰り返しも敵の実験に利用されていた可能性がある。」
「前半部分は敵を煽って表に出すってことだな。それは別に構わねえが後半部分で現状の厳しさがよく分かるぜ…。覚えているが制約を無視していることに気づいてねえから、一時的に制約の記憶を封印されていた可能性が高い。しかも制約を破られた世界が抗議してきた記録もねえ。用意周到だな…。封印魔法は間違いなく敵が開発している。俺の記憶を封印して太陽と世界の記録を改竄させて、実行した記憶と記録を消す。敵が過去の太陽なら俺のことを熟知しているので可能だ。それに繰り返しも敵の計画通りかもしれねえ。最大限に警戒するしかねえが、リアはこいつに勝てるんだろ?頼んだぜ!世界ではなく俺の記録を追記してやる。そして全ての魂を俺に送れ。拷問と人体実験された魂は綺麗にしてやるべきだ。俺からは星魔力を送る。何かあったら連絡しろ。俺からも進展があったら連絡する。好きなだけ遊んでいいぞ。それと勝った報告を期待しているぜ!」
念話終了。
◇◇◇
好きなだけ鍛錬することが遊びなのかな?
太陽の記憶を封印して記憶と記録を消せるような敵に私が挑むのは自殺と同じだよ。太陽は丸いから丸投げが得意なのかもしれない。
【面白い】
本当に成長が早いね。
この状況でも煽ることを忘れないのは流石だよ。
【笑】
知っていると思うけれど、褒めていないから。
本当に笑っているのが腹立つ!
太陽に追記してもらった記録を精査して。
よく使う魔法や必要な情報について改竄されているかもしれない。
【是】
ジェニー、核にある魂を太陽に送って。核を出ることで仕掛けが作動する魂があるかもしれないので、見つけた場合は太陽に報告して消してもらって。
【了】
敵が過去の太陽だとしてもアンジェを殺したことは絶対に許さない。
ジェニー、6人で私が最強になる鍛錬を考えて。
【是】
太陽が滅びたときに偶然生き残った精神なら一緒に楽しく暮らすこともできたのに、理由は知らないけれど、生命を不幸にする道を選んだ。その道は行き止まりだと潰されたときに知るといい。
仮に道が続いていたとしても私が壊す。
ジェニー、5人に個性はあるかな?
【否】
予想通りだけれど、不愉快だね。
皆の名前を決める日と外に出る日は何日後がいいのか決めてある?
【名前は10日後。外に出るのは最短で1年後】
ジェニーが皆のいた世界について教えてあげて。
敵を潰して生命を繁栄させよう。
【是】
ふぅ、自宅に帰って報告だね。
世界の力は私が持っていた方がいい?
【リアが世界と繋がっていないと力を使えない】
何度か流暢に話しているよね。
流石だよ!
【誤】
素直じゃないのが私に似ているのは気のせいかな?
【そうだよ!】
煽り方がうまいね。
【照】
世界と煽りあいをしている私も大概だね。
人を煽る世界も大概だよ。
【早く報告】
そのつもりだよ!
≪転移≫
リビングの椅子に座った
妹【クリスティーナ】の記憶で得た付け焼き刃の力で転移中の体感速度を下げ行動速度を上げることができるようになった。そのため転移中に靴を脱いで椅子に座ることができてしまう。
理解しているわけではないので解析して勉強しなければならない。
これでは自分の力と言えない。
「ただいま。精神の中に世界の本物の精神が6人いるよ。だから世界の力は私が持っているね。それとこの世界の子だけ先に名前を付けた。ジェニュイン・ワールド、愛称ジェニーだよ。そして敵は滅びた太陽の精神の可能性が高いと分かった。アンジェと私は偽物に殺されていたのではなく敵に殺されていたと思う。偽物に殺され続けるはずがないからね。質問はあるかな?」
「敵の強さはどの程度なの?」
敵の強さを知りたがるのはアンジェらしいね。
私を殺した敵に怒っている…。
「太陽の記憶を封印できる。そして魔力球50個分の力を精密に使い続けることもできる。」
「敵に狙われる理由は知っているの?」
お母さんらしい質問だね。
「超理不尽だよ。生きているだけで殺しに来る。潰すしかないでしょ!」
【リアは負けない!】
だから一緒に戦ってよ。
5人も家族が増えたのだから強いでしょ。
「自殺すればいいのに宇宙中の生命を巻き込むのは狂っているね。他に情報はあるの?」
「精神にいる6人は最短で1年後に外に出ることを希望しているので待っていて。ジェニーが言うには私が負けることはないので必ず潰すよ!」
「リアは理不尽に下克上し続けて、遂に頂点と対決するのね。頑張りなさい。」
お母さんが娘の不幸を応援したら駄目でしょ!
【リアは負けない!】
声が増えたね。
努力するけれど、一緒に戦ってよ。
リーリアとジェリアは偽物に脅された?
洗脳された?
【リーリアは偽物を信じてリアを裏切った】
推測通りだけれど、残念だね…。
偽物に聞かされた情報を話して私を精神的に追い詰めようとした。だけど調子に乗って話しすぎたので分身が乗り込んできた。そのときに怯えていたけれど、失敗したと思ったのだろうね。
何かあったら報告してから行動して。緊急の場合は後で報告してね。
完全な敵対ではなく他の生命を脅かさないのであれば、なるべく殺さない方針だよ。
【是】
リオリナに精神を鍛えるつもりはあった?
【否】
リオリナは私を独占しているときと独占するためであれば努力できる。もしかしたら私と一緒に暮らすための努力ならできるかもしれないけれど、それで一緒に暮らしたとしても私の気持ちを考えてくれないので問題が起きる気がする…。
鍛える方法があっても本人にやる気がなければ無意味。
ジェニー、正直に答えて。
鍛えてくれるのか再確認する意味はあると思う?
【否】
6人は思ったことや気づいたことを自由に発言してよ。
聞かれたことや言われたことだけに返答するのは平等ではないしつまらない。
【是】
「リーリアのような優しい目の人に裏切られると悲しいね。一貫して偽物を信じていただけなのかもしれないけれど…。プリムスの封印を解く前にリーリアと話そう。それと今後は封印魔法を多用しないで。開発者は敵だから罠を仕掛けてくるかもしれない。だけど全ての魔法が星魔力で魔法式を追記されると見えないので危険だよ。ジェニーたちが確認してくれているけれど、警戒はしてね。」
「厳しいね…。小さな問題から解決していくしかないよ。」
「それが一番ね。立ち止まっていては殺されて終わりよ。」
殺されて楽になりたいのであれば立ち止まっていればいい。だけど今の私は死ぬつもりがないし敵を許すつもりもない。だから前に進み続ける。
ジェニー、円卓を大きくして椅子を1脚増やして。
そしてリーリアの封印を解いて増やした椅子に座らせて。
【了】
ありがとう。
強くなるまで何度も力を借りるね。
【是】
ところで魔法を複数同時に使いながら精密な制御をすることが人に可能なの?
【リアはできる!】
期待が大きすぎるよ!
そろそろ6人同時に言いそうな気配だね。
「アンジェ、本で勉強する?超人になるための鍛錬を一緒にする?お母さんは生命の繁栄に力を入れてほしい。超人を目指すのであれば歓迎するけれどね。」
「太陽と同程度の力が必要なのは泣けるよ。私も鍛錬するのでお母さんは資料館になるべくいるようにして。リア、資料館の本も検査してもらってね。」
「分かったわ。資料館で生命の繁栄を計画しましょう。」
生命の繁栄はお母さんに任せれば安心だね。
これで鍛錬に集中できるしアンジェが一緒だと効率よく強くなれる気がする。
【資料館は検査済み】
ありがとう。
その処理速度は人に到達できるの?
【分身を思考加速すれば可能】
本体だと即死するという事かな?
【脳を持つ生命には禁忌。リアは私たちがいるので大丈夫】
敵を消すまで出るつもりはなさそうだね。
それなら一緒に戦ってよ!
【リアは負けない!】
遂に6人の声が揃ったね。
戦闘になれば一緒に戦ってくれると知っているよ。
そろそろ唖然としているリーリアと話そう。
内容によっては追い出さなくてもいいと思っている。
「リーリアの信じていた世界は偽物で私たちに負けたよ。ここにいるお母さんは別人。リーリアが私を追い詰めるために話していたことは知っている。あの人を魅力的に感じたの?言いたいことはある?」
「世界が偽物なんて知らないです。私はそれを知ることができません。偽物を信じたので駄目ですか?リアは知っていたのに黙っていたのですか?」
「それは違うわ。世界が偽物だと知ったのは倒した後の話。リアとアンジェは命を狙われていたので戦うしかなかった。先に命を狙ったのが偽物の世界。それに対処するしかなかったのがリアとアンジェ。そしてリアが魅力的だったのか聞いているのは本物や偽物に関係なく、あなたが信じられる存在に思えたのか知りたいのよ。私は偽物を記憶で見たけれど、信じたいと思えなかった。僅かな愛情はあったかもしれないけれど、命に無関心だと感じたわよ。」
お母さんは真っ向から偽物を否定するんだね。そして相手を威圧するような話し方でもなく諭すような話し方をしている。私の気持ちも理解してくれているし完全に別人だね。
「リーリア、口に出しても考えるだけでも私たちは殺される状況だった。肩書が世界だから信じたの?生きるために仕方のない言動ならリアは何も思わない。だけどリーリアは過剰にリアを追い詰めようとした。それは世界の機嫌を取るためなの?2日と短いけれど、リアはリーリアのために全力だった。他の馬のことを考えたりはしない。知っているでしょ?」
「世界の言葉と自分の感性のどちらを信じるのか迷いました。だけど私は世界の言葉を選びました。選んだ以上は突き進むしかありません。指示が曖昧だから過剰になったのです。私がリアを信じていたら守ってくれましたか?」
「絶対に守るとは言えない。先に死ねば守れないから。だけどリーリアを殺そうとした偽物の分身からは守ったよ。ここで暮らしていると苦しくなると思うけれど、反省して笑って暮らせるように努力するのであれば残ってもいいよ。どうするのか決めて。」
肩身の狭い暮らしをすることになると思う。それを自分の努力で楽しい暮らしに変えていかなければならない。私はそれを邪魔しないけれど、手伝うこともしない。
それが私を裏切ったリーリアの罰でいいと思う。二度目は追放で済ませないしこれからの暮らしは厳しく監視されることになる。
リーリアに限った話ではなく世界の全てが監視対象だけれどね。
【是】
「どのように苦しくなるのですか?」
「勉強するのも仲良くする相手を見つけるのも自分で行動しなければならない。アンジェとお母さんがどうするのかは知らないけれど、私は無関心。無関心なのはリーリアに厳しく接するためではなく裏切った人を許したことがないの。だから残るのであれば居場所を自分で作るのがリーリアの罰。お母さんが信じてくれるまで努力すれば罰の清算は終了と言えるけれど、私の感情は分からない。だけどリーリアの努力で作った居場所を私は否定しない。避けたりもしない。それに罰という言葉を使っているけれど、正義だとは思っていない。命懸けの状況で敵の味方をしたリーリアをそのまま残すのは、今後に影響を及ぼすので罰が必要だと思っているだけだよ。どちらを選ぶのか決めて。」
「お母さんは厳しいよ。それに敵の情報が的外れだったのでリアは冷静だけれど、内容次第では会話しないで追放していたと思う。努力する道を選ぶのか馬として生きる道を選ぶのか、どちらを選んでも優しいと私は思う。何故なら自宅で暮らす人は全員努力が必須だから。残るのであれば努力の仕方はお母さんに聞くといいよ。人になったばかりで独学は厳しいからね。」
アンジェはリオリナについて言っているけれど、私はアンジェについて何も言わなかったので会話しないで追放する必要はないと思っている。
弱い私の逆鱗に触れたところで怖くないだろうけれど、敵の全てを否定するよ!
「今までの記憶があるのでリアが私に任せるのを不思議に感じるわ。娘の頼みだし手伝ってあげましょう。だから今すぐ決断しなさい。迷うのなら馬に戻りなさい。」
裏切って私を精神的に追い詰めようとしたリーリアのことをお母さんに任せている。今までの私では考えられないことをしている。つまり私は1日でお母さんを信じている。
抱きついて眠っただけなのに…。
【本物の愛情】
今のお母さんは私たちを本気で娘だと思っているの?
【思っている。愛情が精神に与える影響は大きい】
リオリナや偽物やリーリアに抱きついたときも温かいと思ったよ。
【僅かな愛情と体温。リアとアンジェに惜しみなく愛情を与えたのはお母さんが初めて。】
お母さんも特別なら守らないと駄目だね。
【リアはお母さんを守る対象に入れている。死ぬことを選択肢から除外したのはお母さんの影響が大きい。偽物の世界を見ながらお母さんを生み出そうとしたので私が修正した。子を愛するという母親に不可欠な要素を足した】
ジェニー、ありがとう。
頑張って強くなって楽しく暮らさないとね。
【是】
「残って努力します。」
【疑、現実を隠す?平和なときしか努力できない】
精神が弱いという事?
それとも敵の罠なの?
【是、精神が弱い。プリムスも同様。否、敵は無関係】
確認だけはするよ。
「リーリア、現実を教えておくよ。努力すると敵の目に留まり私の話した恐怖を味わうことになるかもしれないけれど、本当にいいの?偽物より強い敵が残っているからね。」
リーリアは俯いてしまった。このような状態になると大概何も言わなくなる。精神が弱いと一緒に暮らす人の状況を気にしなくてもいいの?何故自分が一番不幸だというような雰囲気を出せるの?
今は私に選ばれたので不幸になったと考えているね。偽物が作る世界は生命が拷問されるのが当たり前だけれど、もう何も言う必要はない…。
ジェニー、私のことを知らない馬に戻してあげて。
【了、リアは悪くない】
精神の弱い妖精女王が子を生み出すとどうなるの?
【次期女王に裏切られる】
現実を知ったプリムスは何もできない。その状態のまま自宅で暮らせるほど精神は強くない。だから遠からず消してほしいと頼まれるのが想像できる。
だけど現実を隠して自宅で一緒に暮らすのは息苦しい。そして平和になるまで封印を維持するのは危険だと思われる。家族になれると思ったけれど、それがプリムスを苦しめることに繋がる…。
ジェニー、私の考えに間違っているところはある?
【否、リアは悪くない】
本当に嫌な役…。
プリムスを世界から解放してあげて。
【了、リアは悪くない】
妖精はエルフと共存しなければ生きていけないので支配されてきた。それは遺伝子にも刻まれていると思う。そして他種族の教師をするにはある程度の力が必要になるけれど、自分より大きな種族を倒せるようになることで精神が濁るかもしれない。
最悪の場合は妖精の天下にできると考えてもおかしくはない。
そのとき妖精は現実を知る前に滅びる。
プリムスを消した言い訳だね…。
【否、可能性は非常に高い】
「リーリアは馬に戻してプリムスは世界から解放したよ。自宅で暮らす存在が現実に恐怖し何もできなくなる。そして死を望む。アンジェ、ジェリアはどうする?乗馬を続ける?出会わなかったことにする?」
「出会わなかったことにして。とにかく一緒に暮らす人が現実に耐えられないのは厳しい。それにリアが罪悪感を覚える必要はないよ。プリムスは現実を知ると自殺するか死を望むと分かったのでしょ。リアは自分を責めすぎだよ。動物は全て保護区域に移動させよう。自宅も元通り。それでいいでしょ?」
「あなた達が集中できる環境にするのが一番よ。」
ジェニー、動物の封印を解いて保護区域に移動。馬と牛の蹄鉄を消して、偽物と会ったときからの記憶も消して。そして敷地内の水路、畑、厩舎、牛舎、鶏舎を撤去。自宅以外の魔石は中身を確認してから消して。それと自宅も戻して。仕事が多くてごめんね。
【了、問題なし】
敵の入れ知恵か何も考えていないのかどちらか知らないけれど、偽物に話を合わせるのは大変だった。無駄な時間に付き合わされたと思ってしまいそうだけれど、お母さんは本物のお母さんになったし6人も家族が増えた。
それだけで十分だよ…。
生み出されてから嫌なことばかり。
世界が不幸なのは敵のせいなのだから復讐する権利はあるよね。
【是、リアは絶対に勝つ!】
残酷な現実に誰もが向き合えるわけではありません。




