04
地下牢の中でうなだれている冒険者の男子に言いました。
「あのう冒険者さん、すいません。おなかはすいてませんか?パンを持ってきました。」
金髪のロングヘアーで顔立ちは整っており長身できれいな青い瞳を彼は持っていました。
やっぱり私と同い年ぐらいでしょうか。
そんな事を考えていると彼が私に言いました。
「ありがとう、実は腹ペコでね。えっと??」
私は名前を言ってない事にきがついてすぐに彼に名前を教えました。
「あっ??私はモニカです。モニカ・ブレイスです。」
「すまない、モニカ??君はここで働いているのか。」
「はいここで働かされています。」
「モニカは知っているのか?ここで何を作っているか??」
「はい、偽ポーションや偽のマジックポーションをたくさんあいつに作らされています。」
すると彼が私にいってくれました。
「君はいい人間だ。こうして私にパンを持ってきてくれた。君のような人があんな奴のいいなりになってはいけない。ここから逃げた方がいい。」
私は彼にこう言いました。
「逃げたいのはやまやまなんですが、この工房は一旦入ると出られないようになってるんです。」
「一旦入ると出られない?どういう事だい?」
「結界が張られているんです。一度入ったら外に出られないにする強力な結界が。ですのでここに一度入ったら最後、二度と外には出られないようになっているんです。」
「そうなのか。それは困ったな。」
「はいこの結界をなんとかしないと逃げようがないんです。」
「ただアイツは明日の夕方まで帰ってこないと言っていました。」
「明日の夕方までか、それならかなり時間がある。やはりこれは逃げるチャンスなんじゃないのか?」
アイツがこれだけ長い時間この工房を離れるのは初めてだ。冒険者の彼の言う通り確かに逃げる絶好の好機なのかもしれない。
でももし逃げるのに失敗してアイツが戻ってきたらどうなってしまうか。どんな目に合わされるか想像もしたくなかった。
「大丈夫、きっとうまくいくさ。俺たちは絶対に逃げ出す事ができるよ。」
うん、逃げよう。冒険者の彼が言う事は最もだと私も思う。
「分かりました一緒に逃げましょう。私も逃げる絶好のチャンスだと思います。」