エリック·ロペスの世界戦……
池本と徳井はアメリカへ……
10月17日、池本と徳井はロサンゼルスに向かって飛行機に乗った。エリック·ロペスの世界戦を見る為に、一旦ラリオスの所に行く予定である。遂に、エリック·ロペスが世界戦を行う。
2人は空港に着くと、ジョシュが迎えに来ていた。ジョシュに案内され、池本と徳井はラリオスのジムに向かった。
「よう、待ってたぞ!」
「久しぶりだね!」
「2人共、元気そうだな」
「明日、エリックが遂に世界戦だね」
「エリックの試合、楽しみだね池本!」
「!?……ジョシュ、何か有るのか?」
「いや、別に……」
「気になる言い方だな?」
「池本さんが、パルバーの所に行ったからでしょ?」
「「パルバーの所だと?」」
「そんな所だね」
「面倒な事は後にしろ……明日の試合が終わったら答えてやる」
池本はラリオスとミゲールを黙らせると、すぐに着替えて来て身体を動かし出す。徳井も池本と一緒に着替えて動き出した。
「あいつ等は引退したんだろ?」
「ボクシング馬鹿だな……」
「しかし……あれだけボクシングを好きな男に教わったら……強くなるよね」
「「確かにな」」
3人は池本と徳井の練習を見詰めている。
池本と徳井は、ラリオスのジムでの練習を終えるとそのままエリックの計量会場に移動する。勿論、ラリオスとミゲールも一緒である。ジョシュは池本達の代わりにホテルのチェックインを済ませている。
計量はマスコミ等が集まる中で行われる。最初にエリックが計量し、続いてパルバーが計量する。2人共に1発でクリアする。
改めて、マスコミ達から質問が飛ぶ。
「チャンピオン、エリックの印象は?」
「大した事はない……前評判が高過ぎだ」
「エリック、チャンピオンの印象は?」
「……今までと変わらないな」
「チャンピオン、明日の試合の予想は?」
「エキサイティングになる。その中で、最後に立っているのは俺だろう」
『お~……』
「エリック、チャンピオンはああ言っていますが?」
「はっはっは、くだらない質問は終わりにして欲しいな……エリックは今までと変わらないと言ったんだ、それが全てだろう」
「俺からも質問だ……明日は試合をするのか?」
「池本、君は実に面白い男だな……一応は準備している……これが答えだ」
ミッキーは池本の質問に答えると、すぐにエリックと会場を後にした。マスコミ達は写真を取れずに不満の様だが、引き上げる瞬間にエリック·ロペスの鋭い眼光が池本に向けられるのをラリオス達は見逃さなかった。
「さて、帰るか」
池本の言葉で帰る事にした。エリック·ロペス、今回はどんな試合をするのだろうか。
10月19日、池本と徳井はラスベガスの試合会場近くでカジノをする事にした。池本は、1度本場のカジノをしたかったらしい。池本はラリオスにも声を掛けた。
「ギャンブルか……俺はあんまり……」
「お前は強いだろ?…世界チャンピオンも運が良かったからだもんな!」
「はぁ?……実力だ実力!」
「いや~……俺との対戦が世界チャンピオン獲得の後で良かったなぁ!」
「……この野郎……よし、俺もやってやる。ミゲール、行くぞ!」
「俺も?……損するのはラリオスだけでいいじゃないか?」
「死なばもろともだ!……ジョシュも行くぞ!」
「え~……分かったよ……」
結局、5人でカジノをやる事になった。
カジノは正装でないと入れない。池本も徳井もラリオスからスーツを借りて入る事にした。池本には少し小さく、徳井には少し大きいがカジノに入るには、特に問題は無かった。
「さて、何をやる?」
「俺はスロットかな?……試合意外で駆け引きはしたくないな」
「俺は徳井に付き合うよ……スロット意外は難しい」
「池本はどうするんだ?」
「カジノといえばルーレットだろう?」
「ほう……よし、俺もルーレットにするか」
「僕もルーレットにするよ……さて、両替だね!」
みんなでお金をチップに替えて、それぞれの勝負のシマに行く。
徳井とミゲール…………
スロット台にコインを入れ、レバーを引く。
「ミゲール、当たらないよ!」
「そんなに簡単に当たったら、誰も苦労しないよ!」
2人のスロットへの熱は、どんどん上がっていく。どんどんコインを突っ込んでいく。
「ミゲール、当たる事は有るの?」
「有る筈なんだが……当たる気がしないな!」
「何だか、気に入らないね!」
「本当だな!」
結局、2人は本日の有り金を全部スロットで使ってしまった。
池本とラリオスとジョシュ…………
ルーレットの所に行き、チップを掛け始める。
「池本、ディーラーが投げてから掛けた方がいいぞ!」
「お?……流石はラリオス、せこさ世界No1だな!」
「何だそれは?…全くお前は!」
「本当の事を言われて怒るなよ!」
「この野郎!」
「辞めなよ2人共……恥ずかしいだろ?……早く掛けてよ」
池本とラリオスはチップを数字の上に置く。ジョシュは何もせずに見ていた。
「ジョシュは置かないのか?」
「今はね……まぁ、後で分かるよ」
この回は、池本もラリオスもチップを取られる事になった。
この後も4回程やったが、池本とラリオスは負け続ける。この間、ジョシュは一切掛けをしなかった。
「最後にしようぜ」
「そうだな……難しいな……」
ルーレットが回り、ディーラーが玉を投げ入れる。池本は13番、ラリオスは7番にチップを置く。
「……分かった、ここだ!」
ジョシュは日本円で約10万円のチップを、0に全部掛けた。
「「ジョシュ……」」
「いいから」
ジョシュは笑顔である。
ルーレットの行方は…………なんと、0に玉が入っている。
「やっぱりね!」
「おいおい、マジか?」
「ジョシュ、凄いじゃないか!」
「まぁね……ディーラーの癖が分かったからね、当然かな?」
ジョシュは見事に36倍をゲットした。この1回でジョシュは辞めにし換金した。
結果はジョシュ以外、誰もが1000ドルの負けである。
「大丈夫、みんなの負け分は僕が補填するよ」
との事で、みんなの持ち金は元通りである。
「ジョシュ、凄いね!」
「やるなぁ!」
「ラリオスの通訳には勿体無い!」
「お前の通訳も勿体無いだろ?」
「癖が分かったからね……まぁ、池本とラリオスが揉めてたからディーラーが甘く見たんだろうね」
思わぬジョシュの才能である。
ガシノが終わり、5人は試合会場に移動した。
さぁ、エリックの試合です……




