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心魂拳~共鳴する拳~  作者: 澤田慶次
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厄介な相手……

試合は決まりましたが……

佐伯と甲斐の試合が正式に決まったのは、5月10日であった。ランディとブロッグの事は、ラリオスから池本に伝わり川上ジム·西田拳闘会の両方に伝わる事になる。かなり厄介な相手とあり、川上会長も西田会長も少し躊躇したが、エドウィンジムのエドウィン·ホプキンスが関わっている事と世界戦まで続く事を踏まえ、この試合を了承した。

しかし、両会長の元まで話が行く前に大体の事は決まっており、納得せざるを得ない状況であった事も事実である。

試合の話はスムーズに進み、ランディと佐伯の勝者とヒカルドが、ブロッグと甲斐の勝者がマウリシオとタイトルマッチをする事になった。タイトルマッチに繋がる大切な試合、開催場所は代々木アリーナとなった。

本来なら、佐伯と甲斐の防衛戦となるのかもしれないが、甲斐が保持している東洋太平洋圏内にはアメリカは含まれていなく、ランディもシルバーのチャンピオンベルトに興味が無いとの事で、10回戦のノンタイトルマッチとなった。とはいえ、世界前哨戦となる為に注目は世界からも集まる。その証拠に、ノンタイトルマッチにも関わらずテレビ中継だけでなく、衛星放送もされる事になった。


試合が正式に決まり日本でも発表になった日、ラリオスが日本に来日した。今回は通訳のジョシュだけでなく、自分のジムのチーフトレーナーであるミゲールも一緒である。

ラリオスは日本に着くと、すぐに池本に連絡し待ち合わせをする。池本達がよく話し合いに使っていた公園で待ち合わせになった。

ラリオス達が公園に着くと、そこには池本と徳井が居た。

「やぁ、待たせたな池本!」

「俺達も今来た所だ!」

「今回の佐伯と甲斐の対戦相手だがな……」

「なかなかやばい相手みたいだな?」

「そうなんだ……俺達がサポートしないとな!」

「その為に、今回はデイビッドに無理矢理付いて来たんだからな!」

「そっちは、確か……ラリオスと池本さんが試合した時に、ラリオスのセコンドに付いてたよね?」

「デイビッドの所でチーフトレーナーをやってる、ミゲール·ハットンだ……よろしくな、徳井!」

「俺の名前を知ってんですか?」

「当たり前だ……無敗の2階級チャンピオンじゃないか?」

「光栄です」

「どうしたんだ?……随分静かだな、ジョシュ?」

「……………………………………」

「そんなに渋い顔をしてたっけ?」

「……デイビッドに池本、確認したいんだが…………」

「何だ?」

「何かおかしい事でも?」

「……何で2人は会話が成立してるんだ?」

「それかぁ……池本は英語が喋れるぞ?」

「!?」

「ラリオスと同じさ……俺達が普通に会話出来てたら、ジョシュが日本に来られないだろ?」

「え?」

「こう見えて、ジョシュは池本のお気に入りなんだ」

「本当に?」

「ジョシュ……池本さんのお気に入りって事は、物凄く大変て事だからね……」

「失礼だな、徳井……俺は優しいぞ……ジョシュがクサーとして、1人前になるまで面倒見るだけだよ!」

「!!……僕はボクサーにはならないよ……」

「気にするなジョシュ……池本の悪乗りだ」

「しかし……佐伯と甲斐のフォローとはいえ……」

「流石に池本と徳井は、甲斐の協力となると……」

「俺も徳井もフリーだぞ?」

「練習生扱いにして貰っています」

「そうか……問題無さそうだな!」

「せっかくだし、このサポートチームの名前を決めようと思うんだが……デイビッド、どうかな?」

「池本の名前を使えばいいんじゃないか?」

「馬鹿なのか?……俺は主役じゃねぇんだぞ?」

「なら徳井だろう?」

「2人を差し置いて名乗れませんよ!」

「……もう考えて有るんだ……な、ジョシュ!」

「そう……チームM&J!」

「「「M&J?」」」

「ミゲール&……」

「ジョシュ!」

「たまには俺達が主役だ!」

「僕達はサポートのプロだからね!」

「…………なかなか面白い発想だね?」

「……俺は構わないが……池本はどうだ?」

「問題が有る……ミゲールはラリオスを見てたんだろう?……最後の試合が惨敗じゃなぁ……」

「あれは、デイビッドが悪い!……俺の指示通りなら絶対に勝っていた……セコンド泣かせだよ……」

「そうか?……相手は俺だぞ?」

「俺の指示で勝てなければ、デイビッドがそれまでという事さ!」

「そうかもしれないな……」

「2人共、結果は出ちゃってるんだから……」

「あんまりラリオスを責めるのは、可哀想ですよ……」

「しかし……まさかのKO負けだったからな……俺もがっかりだったよ……」

「日頃の精進の差だろうな!」

「確かにね……惨敗だったしね……」

「池本さん、完勝でしたもんね!」

「……お·ま·え·ら~……黙って聞いてれば、好き勝手言いやがって~……あれは俺のベストバウトだ!…激闘で死闘だったんだ!」

「負けた試合がベストバウトねぇ……可哀想だから、激闘にしておこうか?」

「池本、優しいな!」

「この優しさ、やっぱり僕は池本が好きだね!……あくまでライクだけどね!」

「この辺が池本さんの器の大きさですね!」

「そんなに褒めるなよ~……ラリオスが僻んでるぞ?」

「ミゲールもジョシュも、いつから池本と仲良くなったんだ?……悪乗りまでそっくりじゃないか?」

「「「「はっはっはっはっは!」」」」

「……冗談はさておき、チームのTシャツを作ったんだ!」

ミゲールはバッグから黒のTシャツを出す。胸に白字で[Team M&J]と書いて有る。

「用意がいいな……」

「面白いじゃないか?」

「俺も構わないですよ?」

「良かった……では、1人2着で……3000円てとこかな?」

「お金を取るのか?」

「当たり前だろ?」

「3000円か~……しょうがないか……」

「普通のTシャツと同じ様な金額ですね?」

池本と徳井は割かし素直にお金を払った。

「2人共、素直だな……分かった、俺も払う」

「デイビッドは6000円だ!」

「何でだ?」

「ジョシュの分もだ!」

「!?」

「せっかくだから、ミゲールも出して貰えば?」

「ラリオスが会長なんでしょ?」

「……池本と徳井は素晴らしい意見を言うね!……よし、そうしよう!」

「おかしいだろ?」

「ここは僕に任せてよ!……民主的に、多数決だね!」

「おい、ちょっと待て!」

「「「賛成!」」」

結局、ラリオスは9000円を支払う事になった。

この後、佐伯と甲斐の対戦相手を研究するという事で、池本のマンションに行く事になった。池本は裕子に連絡を入れると、夕飯も作っておくとの事で池本の家でご飯を食べてから試合のビデオを見る事にした。

何はともあれ、佐伯と甲斐に頼もしいサポートチームが誕生した。

頼もしいチーム結成!

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― 新着の感想 ―
[良い点] これは豪華なサポートチームですね! これで勝てなかったら佐伯甲斐は責任重大ですね。 頑張ってもらいましょう!
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