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心魂拳~共鳴する拳~  作者: 澤田慶次
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因縁と運命……

2人の運命……

ブライアン·イーグル、この名前はかなり有名である。オリンピックの金メダリストにして、ボクシング3階級制覇王者である。

彼がボクシングを始めたのは、小学生の終わり頃である。

余り裕福ではない家庭で育ったブライアン、それでも優しい人間になっていた。

小学校も卒業が見えて来たある日、ブライアンは数人の少年達に囲まれる。囲まれて、みんなから家が貧乏である事を馬鹿にされる。

しかし、ブライアンは気にしない。それで終わりの筈だった。

1人の少年がブライアンの両親の事を悪く言った。かなり悪質な言葉を使った。次の瞬間、ブライアンは我を忘れて暴れた。

どのくらいの時間が経ったのだろうか、ブライアンは通り掛かった大人に羽交い締めにされていた。気が付くと、ブライアンの周りには少年達が倒れていた。少年の中には中学生も何人か居た。

この時、ブライアンは自分の拳の威力を知った。


この後、羽交い締めしていた大人より注意を受け、とある所に案内される。これがボクシングジムであり、ボクシングとの出会いであった。

ブライアンは言われるままにサンドバッグを殴り、いつしかボクシングにのめり込む様になる。勿論、2度と暴力を振るわないとの条件付きではある。

ブライアンはめきめきと実力を付けていく。

中学2年になると大会にも出場し、色々な大会で優勝した。その為に、高校は特待生として進学する。

高校でもブライアンは活躍し、全米ジュニアを制するとジュニアの世界選手権でも優勝した。

ブライアンは大学も特待生として進学し、大学選手権も制覇すると全米をも制覇した。大学在学中に世界選手権も制覇し、オリンピックの出場権を手にする。

そして、ブライアンはアメリカ代表としてオリンピックに出場し、見事に金メダルを獲得する。この時、ブライアンは22歳だった。ちなみに、階級はライト級である。

この後もブライアンはアマチュアボクシングを続け、次のオリンピックでも金メダルを獲得する。


27歳を迎えるブライアンは、プロボクシングに転向する。

オリンピック2大会連続金メダルという肩書きの元、Jライト級(現Sフェザー級)で6回戦からデビューした。

ブライアンはプロのリングでも活躍し、30歳までにライト級まで制し2階級王者となっていた。

そして、ブライアンが31歳の時、Jウェルター級(現Sライト級)のチャンピオンとのタイトル戦が決まった。

そんな時に事件は起こる。

ブライアンがいつも通りに練習をしていると、1人の日本人が訪ねて来た。180cmを超える大柄な男は、ブライアンに文句がある様だった。

しかし、その男の余りにもな発言に、ブライアンはリングに上がる様に話した。ブライアンはその男に後悔をさせてやろうと考えていた。

男はリングに上がる。しかも、ヘッドギアは無しだと言う。ブライアンはしっかりと男を見据えた。


スパーリングが始まると、男はブライアンのパンチをまるで避けられない。全てのパンチを被弾していた。ブライアンは、これで男が懲りると思っていたが、

「効かねぇなぁ?……おい、俺は平気だぞ!」

と言われ、ブライアンは頭に来ていた。

その後のスパーリングは、見るも無残ではあったが男は辞めるどころか、ダウンすらしなかった。

10ラウンドには、確かに気の緩みがあったとは言えパンチを貰う形になる。結局、12ラウンドまで行ったスパーリングで、その男からダウンを1つも取る事が出来なかった。

「ざまぁねぇな!…本気出した所で俺は立ってるぞ!……お前は弱虫イーグルだ、この割り込み野郎!」

その男はそう言って、ブライアンの胸ぐらを掴んだが、ブライアンはそれを受け入れた。ブライアンはこの男を尊敬した。

その男の要求こそ、後の池本のトレーナーである石谷の世界戦だった。

ブライアンは快諾した。自分が世界チャンピオンになり石谷を挑戦させるとの事だった。


しかし、運命は残酷である。

ブライアンはJウェルター級の世界チャンピオンになると、プロモーターの意向から、次戦はエドウィン·ホプキンスとなり石谷とはその後になった。

エドウィンは35歳の遅咲きのボクサーであり、初めての世界戦であった。誰もがブライアンの勝利を期待した。

結果はみんなの期待を裏切った。

エドウィンは速く、パンチ力もありブライアンを追い詰めていくと、6ラウンドでブライアンをKOに斬って落としたのだ。

ブライアンはダイレクトマッチを要求し、9ヶ月後に再試合をしたが、今度は9ラウンドKOで返り討ちに合う。しかも、顎を割られ、あばら骨も数本折られていた。


この後、ブライアン·イーグルは引退しジムを開く。

このジムに来て才能を見出だされたのがラリオスである。ブライアン·イーグルと石谷晃の試合は幻に終わったが、ラリオスと池本は対戦している。因縁的な物を感じる。

付け加えるなら、エドウィン·ホプキンスの子供はフェリックス·ホプキンスであり、池本とラリオスが手を取り合って倒した相手である。運命という言葉を信じれずにはいられない。

そんな池本は怪我をして、ラリオスが変わりに2人を育てる。更に言えば、2人が強くなるきっかけを与えたのは、エドウィンジムのラバナレスとなれば、最早、この運命を疑う余地は無い。

因縁と運命に導かれ2人は成長していくが、それはまだまだ後の話であり、現状は選手としてはまだまだである。

まだまだ未熟であるが、2人がどう成長するのか、それはみんなの楽しみである。

強くなって貰わないと困りますね……

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― 新着の感想 ―
[良い点] いろんな運命が繋がっているのですね。 強くならないと逆にまずいですね!
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