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夜と月

作者: 胡麻油

気づけば夜が更けていて

雲の隙間から月が覗いている


忘れていた思いがぽつぽつと姿を見せる

そんな一日の記憶を

握り締め

飲み込む


街灯に照らされながら

初夏の苛立つほどの暑さを

体に滲ませる


家までの帰路を

少しゆっくりと歩いてみても

普段とは何も変わらない街並みがあって

若干のつまらなさを噛み締めつつも

これでいいかと微笑んでみる


明日は晴れるかなって。

どんな日なのかなって。

できるだけ明るい口調で吐き出してみる


ベランダから見る風景も

歩きながらの風景も。

対して変わる訳でも無いのに

どちらも違って見える


昼はあんなにも短いのに

夜はやけに長すぎて

朝がもう二度と来ないような気がした


あちこちに散りばめられた偶然を

当然のように拾いながら

明日に想いを馳せる


ほんのちょっとの感傷も

自分には十分事足りる


くだらない自分の

素晴らしい毎日を

駆け足で今日も行く

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