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仲間

「さてさて、帰ってきたわいいものの。あの虫の粘液が体のあちこちについている。風呂入ろ…」

風呂とは元の世界と同じような形ではなくもっと広々とした大浴場に町の人々がいっしょに入るのである。沢山の人との会話が楽しめるので、蒼慧は中々気に入っている。

「おお~いつみてもでっけえな~」

早速大浴場に向かい歩いてゆく。足取りはかなり軽くとても楽しみだということが一目瞭然。周りの人は皆笑顔を振りまいている。

「ああ~!!粘液がおちてゆくぅぅぅ!!」

すっかり休憩モードの蒼慧だが、頭の奥底ではしっかりと作戦を練っているのであった。新しい頑丈な剣が手に入ったら、まずはまた新しい仲間が必要となる。さすがに一人で敵うこともなくなってくるだろう。隼矢がいない今蒼慧に必要なのは頭脳。あるとあらゆる戦略を導きだしてくれる頭脳が必要なのだ。

「ど~すっかな~」

「なにかお困りですか?」

話かけてきたのは、若い青年だった。蒼慧の目に映るのは碧色の瞳と長い赤い髪の毛。

「ん?男?」

「はい。僕は男ですよ。時折女性と間違われますが。どうされたんです?ため息なんかついて蒼慧さん」

「俺の事知ってるんだ。まぁ、新しい仲間が欲しいわけですよ。相棒がいない今俺には作戦を導き出せる頭脳を持つ仲間が欲しいんだ。心あたりあったりするか?」

「そうですね、、、私なんていかがでしょう?こうみえても作戦を考えたりするのは得意なんですよ?」

「ほぉ、じゃあ一つ。敵の数が圧倒的に多いときどうする?」

「そうですね、多い場合は狭い路地に誘い込み建物を壊し完全に隊をバラバラにさせるのがいいかと」

「よし!採用!よろしくたのむ」

「ありがとうございます」

こうして蒼慧の即決によって新たな仲間が加わった。

「名前は?」

「碧上 來です」

「よろしくな、來!」

この來の存在が後に重大な損傷を敵国に与えることとなるのはまだ先の話である。

「おっちゃ~ん!とりにきたぜ!」

「おう、そこの剣だ。もってけ」

「ありがとな!」

「ああ、また来い」

こうして当面の蒼慧のやるべきことは決まった。作戦を二人で編み出し、敵の水と食料を絶つ。

いわゆる兵糧攻めだ。

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