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暗殺者

蒼慧と準矢はラックのすぐ手前にある小さな村によって行くことにしたが、そこはラックの支配下なので気は抜かず、剣に手をかけた状態を保っている。

「おや?お二人さんどこからきた?」

若い青年が剣を構えて、問う。

「ちょっと旅を、、な」

「ふーん、まぁいいけど。なんもねえけど旅人が泊まれるような宿ならあるぜ」

「ありがとうな」

「いいってことよ」

隼矢は蒼慧の嘘のつく速さに若干引いていたが今はそれが、かなり頼もしいとも思っていた。

「流石だな、蒼慧」

「嘘は得意だぜ」

二人はしばらく歩いて青年が教えてくれた、宿らしき場所にたどり着いた。

「ここか?」

「ここっぽいよな」

二人は意を決して入ってみると、内装はボロボロでもなく、むしろ綺麗だった。シャンデリアが目立つ受付にいくと綺麗な女性が目を瞑って話かけてきた。

「泊まり、、、ですか、、?」

「はい、旅人二人です。」

「どこか別の国から?」

「いえ、あてのない旅をしています」

「そうですか、一番奥の部屋へどうぞ」

「中々綺麗な所だな」

「ああ、そうだな」

「どうした?なんか気になることでも?」

「いや、あの女の人、な~んかへんじゃねえか?」

蒼慧は受付の女性が、腕にナイフを隠している、と言い出した。

「そんなわけねえだろ?どうした?」

「いや、さっきからつけられているような気がしてな」

「ふーん、なんだかんだ外も暗いぜ。そろそろ寝て明日の準備をしようぜ。」

「そう、、だな、、、」

蒼慧は最後まで腑に落ちない様子だったが、隼矢の意見をのんだ。

〇その夜

「おい、隼矢。起きろ」

「ああ?なんだよ。まだ暗いじゃねえか。

「違う、窓を見ろ」

「ん?影か?誰のだ?」

「わからんが、暴れるか?」

「いや、悪い奴と決まったわけじゃないのにそれは」

窓の外を確認する前に二人は部屋の電気をつけた。明るくなった部屋で装備を整えると蒼慧はサーモグラフィを起動した。

「間違いない、体温が高い。殺しにきてるぞ。」

「なんで、それだけで分かるんだよ?」

「勘だ!!行くぞ!」

蒼慧はそう言い放つと、ブラッドソードを構え、窓を蹴り飛ばした。

「おーい!いるのは分かってるぜ。出て来いよ。」

「あら、折角。楽に殺してあげようと思ったのに。残念だわ」

蒼慧は、剣を投げて、けん制して間合いを詰めブラッドソードを勢いよく振り下ろす。

「これで攻撃のつもり?笑わせないでよ」

あっさりと防がれて逆に間合いを詰められる。

「くそ、防戦一方じゃ勝てねえ。」

そのとき隼矢が

「俺の相棒になにしてんだよ」

「待ってたぜ!」

「おら!」

隼矢がその女性に向かって剣をふる。その隙をみて蒼慧が攻撃を畳みかける。完全な連携攻撃に翻弄される女性暗殺者はナイフを投げて逃げ去ろうとする。

「逃げてんじゃねえよ!」

ブラッドソードを投げる。相手の背中に見事命中し、なんとか難を逃れた。

「なんとかなったな」

「ああ、ずらかるぞ」

「その必要はない」

そこに立っていたのは、ガタイのいい男だった。


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