03 信教員天子達(ウォルジメイヘント・シパリティ)
道中の移動を終えたベネディスが向かった部屋の先には、円を描く様に造られた机と用意された椅子にそれぞれ座る獣人達の姿があった。天井付近に取り付けられたガラス板から差し込む日光に照らされたその部屋はとても明るく、所々に装飾されたエメラルドグリーンの宝石達が煌びやかに輝いていた。神秘的な空間の中で行われる会合に出席するべく、彼は残された空席である椅子の元へと静かに歩み寄った。
「おや、マウルティア司教。今回はゆっくりとした出席ですなぁ。」
「いやなに、現在部下達と共に進めている研究が少し捗りましてなぁ。急いだとは言え、皆さんをお待たせしてしまった様じゃ。そちらのご報告は、またいずれ。」
「うむ。今回おれっち達が集まったのは、衛生隊からの声かけじゃあないからな。後日改めてもらうと、ありがたい。」
「フフッ、アタイ達にも幾多の仕事が残っているんだから。それくらいでないと、余暇を有効活用出来なくてよ。」
「全くですなぁ。」
一番最後の到着となった彼に他愛もない会話を振り出したのは、灰色の肌と尖った牙が印象的な象獣人だった。何処か強気であり相手を見下した様な発言が少し気にかかるもベネディスはいつも通りの返答を返しつつ席へと座り、向かいの席に座っていた獅子獣人からの相槌を聞いていた。そんな彼に続いて発言したのはふくよかな体格をした熊獣人であり、彼女に続くように再び象獣人が口を挿むのだった。
規律した組織の中で行動する彼等はそんな会話をしばしした後、部屋の中に静寂が戻る前にと一人の豹獣人が隣に座る虎獣人にこう告げだした。
「ティーガー教皇、全員揃いました。」
「………うむ。ではこれより、WMSの会合を行う。一同、礼。」
スッ
その場に集いし七人の獣人達は彼の言葉に続いて起立した後、静かに頭を下げだした。そして外部からの情報源が一切無いその場にて、彼等の会合が行われるのであった。
今回集められた会合の内容へと触れる前に、まず初めに席へと出席した獣人達の紹介をしておこう。
まずは部屋へと入室した際の扉を抜けた景色から見た左側、一番端の席に座るのは大きな丸い耳が特徴的な灰色の鼠獣人の男性『ラーテ大司教』こと『アニデ・ログレア』だ。桃色を基調とした装束の上からでも分かるほどに丸みを帯びた体系をしており、汗かきなのか手元に黄緑色のタオルを手にし、頻繁に頬や首元に当てて汗を拭っていた。雰囲気からして少し落ち着きが無い様に見えており、七人の中では最年少の相手であった。
次に彼の隣に座るのが、つい先ほど部屋へと入室ししばしの会話を取り交わしていたクリーム色の地肌に白い毛髪が似合うラマ獣人の男性『マウルティア司教』こと『ベネディス・ダカーポ』だ。白色を基調とした装束を纏う彼はこの場に集う獣人達の中では最年長の相手であり、隣に座るアニデとは対照的に細身の体格であった。出席時から表情は変化を見せておらず、ほんのり微笑を浮かべ続けていた。
そんな最年長の翁の隣に座るのが、彼に最初に声をかけていた灰色の象獣人の男性『エレファント枢機卿』こと『グロリア・ドミネ』だ。藤色を基調とした装束に身を包む彼は大柄な体格をしており、成人した象獣人に相応しい立派な象牙を構えていた。しかし目元は何処か戦意を持っているのか鋭い部分があり、どちらかというと好戦的に思える雰囲気が滲み出ていた。
次に紹介するのは扉を抜けた場から見て右側の席、一番端の席に座っている茶色の熊獣人の女性『ブルムベア大司教』こと『ホザンナ・アンダンテ』だ。藍色を基調とした装束に身を包む彼女はアニデと似て非なるふくよかな体系をしており、体格に似合う胸が世の男性達を虜にしかねない大きさを誇っていた。何処となく高飛車な雰囲気があるものの、年齢もある為か少し幼い顔付の相手であった。
次に彼女の隣に座るのは、ベネディスの会話に相槌を打っていた橙色の地肌に金色の体毛が印象的な獅子獣人の男性『レーヴェ大司教』こと『サントス・モデラート』だ。グロリアとはまた異なる肉体を持ち合わせているのか、翠色を基調とした装束は緩やかとは言い難い角ばった井出達を創り出しており、大きく開いた胸元からはボリュームのある胸毛が顔を出していた。こちらは先ほどから変わらない表情と共に時折笑顔を見せており、会合参加者の中では唯一表情豊かと言える相手であった。
そんな彼の右隣りに座るのは、これまた両手に花とも呼べるべき相手である朱色の地肌と黒い斑点が印象的な豹獣人の女性『パンター大司教』こと『キリエ・ラルゴ』だ。ホザンナとは対照的でこちらはスラリとした身のこなしではあるが、余計な脂肪は一切ない美しい被写体を山吹色を基調とした装束が包んでおり、顔の左側で揺れるエクステがオシャレな雰囲気を演出していた。だが彼女は出席当初から表情を一切変える事無く無表情でこなしており、才女ではあるが人付き合いは並み程度として心得ている様にもうかがえた。
そして最後の紹介となるのが、六人の獣人達の中央に位置する立派な席に座る、白色の虎獣人である『ティーガー教皇』こと『ニカイア・フィクス』だ。出席した男性獣人達の体格を足して二で割った様な標準体型の彼は、橙色を基調とし金色の装飾品を付けた特別な装束を身に纏っており、立ち位置を象徴する立派な井出達をしていた。基本的に彼から発言する事は無く、話は目の前で行われそれを静かに分析するのが彼の役割とも言える場に座っているのであった。
以上が今回の会合の出席者達であり、彼等『ウォルジメイヘント・シパリティ』と呼ばれる集団の頂点に君臨する者達の紹介である。それでは、再び会合の様子を見て視よう。
「今回の会合は、警務隊からの報告による『真憧士』と『創憎主』へ対する報告会である。代表者『パンター大司教』殿。前へ。」
「はい。」
今回の会合の進行役を務める象獣人の発言と共に席を立ったのは、先ほど虎獣人に声をかけた豹獣人の女性だ。彼の隣に座る彼女は静かに席を立つと、スラリとした身のこなしと共に装着していた眼鏡の位置を少し直す仕草を見せだした。とても仕事の出来る相手の様にも見て取れ、才女と言う単語が似合う様に思える井出達であった。
「ご紹介に預かりました。警務隊所属、パンター大司教こと『キリエ・ラルゴ』です。本日は会合にお集まりいただき、ありがとうございます。」
「それでパンター大司教殿。説明をぶり返すようで恐縮だが、本日はどういった報告会かね。」
「前々から真憧士と創憎主に関する報告は受けているが、普段と何が違うのか。申してみよ。」
「はい。」
キリエと名乗る豹獣人は挨拶と共に主催者としての発言の後、今回の会合の内容を説明するべく手元に書類を用意しだした。紙製の薄い文書と思われる代物を取り出した彼女は静かに机の向かいに位置する中央板の元へ書類を手放すと、紙達は静かに風に舞う様に天井付近へと送られ、そこから静かに舞い散る様に各席に座る代表者達の手元へと向かい始めた。しかし一通りの発言と同時に手元へと行くかの様に、書類は瞬時に手元へと向かわないのであった。
「今回ご報告いたします事柄、それは三名の『創憎主』が一人の『真憧士』によって機能を停止した件についてです。期間で申しますと、およそ二か月間です。」
「おれっちの認識だと、リヴァナラスには真憧士が数多く居るが、その短期間で三人を打ちのめすのは聞いた事がないな。しかもたった一人で、なんだろ?」
「はい、レーヴェ大司教殿。正確にお伝えしますと、真憧士と契約を交わした虎獣人のペア、そして四組の別の真憧士達の助力の元、この結果が報告されました。そして驚くべき事実、それは今回お配りした書類に明記してございます。」
「パンター大司教にしては珍しいモノが配られているんだとは思ったけんど、それに関する報告書だったんだな。」
「どうぞ皆さま、ご一読を。」
「うむ。」
彼女の話が終わると同時に手元へと降り立った書類を眼にし、一同はそれぞれで手に取り書かれている文書に目を通し始めた。そこには今回の会合を開くにあたって出現した『真憧士』の顔写真付き簡易プロフィールの他、相手が倒したとされる創憎主達の詳細が記されていた。文書と共に重要な部分にはしっかりとアンダーラインが引かれており、どれだけの事柄を成し遂げて来たかが良く解る代物となっていた。
また詳細の他にも補足として描かれている項目が幾つもあるが、自然と目の通しやすい書類であった。その辺りは制作主である彼女の腕とも呼べるべき作り方と思われた。
「……ほう、コレは中々に興味深いデータだな。契約した直後に戦闘となり、期間とほぼ同等の戦闘。常人であれば、一度でも成し遂げられる事が奇跡と言えようなぁ。」
「でもパンター大司教。コレって本当に正確なデータなのかしら? アタイ達が視ていないだけであって、偽装をしたとも言えるべき報告書よ。」
「これっ、口を慎まんかブルムベア大司教。パンター大司教の仕事振りは、我々も理解している事実ではないか。」
「仮にコレが偽りだったとしても、この場で報告するには相当な度胸と自信が無ければ、おれっちだったら出来ねえよ。ブルムベア大司教には、それが出来るのか?」
「そ、それはっ………」
「まぁ、それは偽りではないだろ。俺様の情報隊にも、それに関する報告は来ている。事後処理も何度かしたからなぁ。」
「ア、アタイはただ……… ………」
しかし文書による通達では、出席者達が簡単に納得するかと言えば否だ。熊獣人からの指摘に対し出席者達の一部が意見を唱えだし、彼女の意見は簡単に覆される事となった。会合とは言え報告会の様な意味合いが強いため、このような意見も良く出てくるのだ。
良く言えば『質疑応答』であり、悪く言えば『日常茶飯事』と言えよう。
「事実とは思えない程、我々にとっても驚くべき記録が明記されたと言う事だ。皆が驚くのも無理はないだろう。」
「仰る通りで、ティーガー教皇。」
「しかしそれだけでは、わざわざ会合を開かなくとも伝達で済むべき事実に過ぎない。パンター大司教、続けなさい。」
「はい、ティーガー教皇。真憧士の名は『ギラム・ギクワ』 年齢は二十六歳、性別は雄。特殊な経歴によって十五歳からリーヴァリィに存在します『現代都市治安維持部隊』へと所属し、功績を認められて『准士官』という立ち位置に着きました。」
「ほう、中々興味深いサンプルじゃのう。」
「確か輸送隊にも若人が多いが、そっちはどう考える? レーヴェ大司教。」
「おれっちにも、少し面白く思えるな。若い奴等ほど外へと出向きたがるが、出世となると中々な。」
「行動が過ぎると、遠回しに言っている用なもんだすよ。あきちのところも、似たようなもんだすが。」
「何処も同じってわけね。」
「ほらほらお前等、口を慎め。ティーガー教皇が話を聞けんだろう。」
「構わないエレファント枢機卿。続けてくれ、パンター大司教。」
「はい、ティーガー教皇。」
その後記載されていた内容に対する意見も飛び交い、皆の興味を集めている事が判明した。主催者である豹獣人は表情を変えずに進行させては居るが、内心はどのような意見が飛んでくるかが解らない中、文書と共に補足事項を告げているに過ぎない。大きな場に立つ者達ならば誰でも経験するであろう話し合いの場であり、緊張しないと言えば嘘にもなる。
ゆえに、どれだけの者達が集い話しているかが分かると言えよう。
「彼が主に行います魔法は『生成系』とされ、近接戦においても他の真憧士に引けをとりません。中距離戦を主な戦法とし、契約を交わしたパートナーである虎獣人を援護として置いています。」
「おやおや、中々に珍しい行動ですのう。我々を後方支援として使うとは。」
「パートナーはその動きに違和感は無く、互いにやるべき事柄を把握、理解し敵を機能停止。命の灯を消すことなく、事なきを得ました。」
「ん? ちょっと待て。『命の灯』を消す事なく敵を殲滅するとは、どういうことなんだ? 我々が知る限り、真憧士は皆『抹消』を行って来たではないか。これでは終戦とは言えぬ!」
「いいえ、エレファント枢機卿。彼はそれを成し遂げ、創憎主の根源となるクローバーは全て抹消されました。現在は彼が浄化した状態で保管し、そのままとなっています。変化がないかどうかも、すでにパートナーが検査済みです。」
「ふむぅ……… そのような事が成し遂げられる人間が居ようとは……」
「あきちも驚きだすよ。」
「アタイもよ。」
しかし一同を驚かせる事実は、これだけではない。今回の議題内容で登場したギラムが成し遂げてきたのは創憎主を『殺す』事ではなく、あくまで彼等を『止める事』に過ぎない。拳銃を使えども相手を強制的に終了させる術としては使用せず、彼なりの方法と想いの元で魔法を使い終了させてきた事。それはこの場に集う獣人達全員が驚いた事であり、今までの彼等が行ってきた創憎主との歴史を覆す事になる。
そう、歴史が動いたと言えるべき事柄が今現在のリヴァナラスで起こっているのだ。
その後細かな情報伝達を伝え終えた豹獣人は軽くお辞儀をした後、席に付いた頃には空間は静寂に包まれつつあった。どれだけの衝撃をギラムという人物が与えたのか、一目瞭然と言える光景である。
「事実、それを成し遂げた真憧士が出現したと言う事実には変わりない。ティーガー教皇。」
「うむ。皆にはその事を頭に入れ、引き続き職務へと当たってくれ。彼に関する情報が入り次第、会合で報告出来る様纏めておくのだ。パンター大司教。」
「仰せのままに、ティーガー教皇。」
「エレファント枢機卿は今回のデータを全て纏め、ブルムベア大司教と協力し『真憧士』の使った魔法のサイクルを解明するのだ。」
「御意、ティーガー教皇!」
「仰せのままに、ティーガー教皇様。」
「レーヴェ大司教はリーヴァリィにて動く物資の情報を仕入れ、真憧士と接触したと思われる可能性を徹底的に洗うのだ。情報解析については、マウルティア司教と共に行うのだ。」
「ハッ! ティーガー教皇!」
「仰せのままにしよう、ティーガー教皇。」
「ラーテ大司教は皆の助力を行い、クーオリアスでの職務が怠らぬよう、バックアップを担当せよ。」
「了解だす、ティーガー教皇。」
会合へ対する情報収集を終えた虎獣人の一声により、各員達の動きが命じられた。それぞれが今現在行うべき事柄と職務を全うすると共に、新たな変化が起きた際の対策を彼らなりに整えておくべきと考えた様だ。指示を受けた皆はそれぞれ個性的な御辞宜をしながら命令を受け入れ、全員はその場に起立した。
「それでは本日の会合を終えます。一同、礼。」
スッ
小一時間ほどにのぼる会合が終了すると、一同は退席し再び職務へと戻って行くのだった。
「………さってと、とりあえず現地調査が主って所か。」
会合を終え持ち場へと戻るのは、先ほど『レーヴェ大司教』と呼ばれた獅子獣人のサントスだ。招集された者達の中では若年層の部類に入る彼は、輸送隊と呼ばれる『物資の流通』を起点とした行動を行っている部隊に所属しており、その長として行動を取り仕切っている。話合いの後に決められた行動を早速行うべく、軽く背伸びをしながら歩いていた時だった。
「レーヴェ大司教~」
「ん?」
日差しの差し込む窓辺の廊下を彼が歩いていると、無邪気かつ幼さの残る声色が彼の事を呼んでいた。自身が呼ばれた事を耳にした彼は振り返りながら声の主を視ると、そこには部隊のイメージカラーである『翠色』の装束に身を包んだ灰色の猫獣人の姿があった。彼よりも背丈は低く、とても小柄な相手であった。
「リミダムか。どうした。」
「レーヴェ大司教が会合から帰って来る頃だと思ったから、お迎え~ 何話してたのぉー?」
「真憧士と創憎主の関係性に、新たな変化を創り出すリアナスが現れた。おれっちはこれからリヴァナラスへと赴き、情報収集だ。」
「リヴァナラス!? オイラも行くぅーっ」
「駄目だ、ディルにはまだ仕事が残っているはずだぞ。終わるまでは連れて行かないと言う約束のはずだ。」
「オイラ片付けたもーんっ」
「ほほう? ならコレは何だ。」
「? にゅう!?」
同じ部隊に所属する相手からの報告を耳にした彼は、手にしていた本を広げ中から一枚の書類を相手に提示した。取り出したのはA4サイズ程の半透明の紙面であり、手書きと思われる文字で記入された報告書と思われる代物であった。書類を提示された猫獣人はあからさまに驚く様子を見せており、どうやらその書類は彼が作成したモノの様である。
そこには必要な事項が簡易式に記入されているだけの雑な書類であり、いわゆる『手抜き作業』と呼ばれるモノであった。
「ディルのやる事はお見通しだ。おれっちが戻るまでに片付ける事、良いな。」
「にゅう……… 解りましたぁ、レーヴェ大司教………」
「ちゃんとやってたら、次回の旅に同行させてやる。約束だ。」
「にゅうっ、オイラ頑張るぅ~っ」
「うしっ じゃあとりあえず、身を清めてから行くとするかなぁ。」
そんな部下の同行をあっさりと退けると、彼は軽く言葉を漏らしながら目的の部屋へと向かって歩き出した。残された猫獣人は書類を手にしたまま相手の姿を見送っており、背後で揺れる細身の尻尾に合わせて自身の大きな尻尾も揺らすのであった。
『レーヴェ大司教はカッコいいなぁ~ オイラ尊敬~ ……んにゅ?』
上司とのやり取りを終えた彼は相手の姿が見えなくなると、心の中で感想を漏らしつつ手にした書類を視ようと視線を降ろした時だ。一瞬だけ視界外に別の物体が映ったのを目撃し、床に落ちていた一枚の書類を拾い上げた。どうやら先程のやりとりで本を広げた際に落ちたサントスの私物であり、つい先ほどの会合で配られた真憧士に関する情報が記載された物の様だ。見やすくも一面に写る黒字には目もくれず、彼は書類に同付されていた写真に目を向けた。
そこには写真の縁越しに切れたと思われるグリスンの身体と共に映る、振り返り様の姿を捉えたギラムの写真であった。背景に移る空色から見て、撮影時間は昼間と思われる代物であった。
「………『ギラム・ギクワ』…… そっかぁ、この人を探せば良いんだぁ。よぉーっし、オイラもやるぞぉーっ! レーヴェ大司教に褒めてもらうんだっ!」
そんな重要機密に関わりかねない書類に導かれてか、彼は謎の意気込みと共に熱意を燃やしその場から近い窓から外へと飛び出して行くのであった。胸元で揺れるペンダントと共に、大きな尻尾を揺らす猫獣人なのであった。