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汝は奴を
“汝は奴を、永劫に渡る眷属として享受し、血の契約を交わすつもりか? ……否、それが汝の聖痕に刻まれし太古の記憶だというなら、潔く甘受しよう。しかし何故、我の魂は、かくも哀しく、疼くのだろうか……”
……恥ずかしい。どうしてこんなものが。これは、俺は中学生の時、好きな人に宛てた手紙だ。このとき、俺は所謂中二病で、やけに難しい言葉を使いたがっていた。今はもう、そんなことはないが。
それにしても、てっきり捨てたものとばかり思っていた。まぁ、結果として、これのおかげで今の妻があるわけだし、感謝しなくてはならないのかも知れない。ただ一つ、問題があるとすれば。
「フハハ、此処に居たか我が眷属! 我が魔力の封じられし混沌の供物が今、顕現した! その全身全霊を以て贄とするがよい!」
「……感染っちゃったんだよなぁ……」




