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異国の友達
少年が公園に行くと、見慣れない女の子がいた。髪や肌の色が普通とは違う。どうやら、外国人という奴らしい。
少女は、うずくまったまま動かない。少年は彼女のことがどうしても気になって、思い切って話しかけた。だが何も答えない。言葉が分からないのだ。
すると少年は何かを思いついたように、花壇の方へと駆けた。再び戻ったとき、その手には一杯の花があった。彼はそれを少女の前に広げ、器用な手つきで結び始めた。
やがてできた花のティアラが、少女の頭に乗せられた。少女はぽかんとしていたが、少年が微笑んだのを見て、つられて笑った。少年は嬉しくなって、また花を集めに行った。だが戻ったとき、既に少女の姿はなかった。
後日。外国の新聞が、お忍び旅行中の王族一家が無事帰国したと報じた。使われた写真の隅で、一人の少女が笑っていた。その頭に、花で作られた、稚拙な王冠を乗せて。




