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隕石
星の降る夜。誰かがそれを、そう呼んだ。その日の夜、空には異常な数の流れ星が観測された。
神秘的な光景に、人々はしばし言葉を忘れ、見入った。しかし、少しすると、それはすぐに、都合のよいお祭りへと変わった。
世界の人々は次々に、自分の願い事を口にした。
曰く、
“世界が平和になりますように”
“皆が平等になりますように”
“全ての人が幸せになりますように”
“彼とずっと一緒にいられますように”と。
……流れる星々は。果たして神様に、願いを届けてくれたのだろうか。それは分からない。
ただひとつ、確かなこと。それは、流れ星に見えていた物が、実は隕石の群で。その軌道上には、地球も含まれていたという事だ。




