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セレブ
私は夢セレブ。セレブとは富む者。私は沢山夢をみる。だから私は夢セレブ。別にいいじゃない、鼻セレブがいるくらいだし。
さて、今日も夢を見ようかしら。いい夢だといいわね。私はベッドで目を閉じた。
「祐子! あんたいつまで寝てんの! さっさと起きてご飯食べなさい!」
もう、うるさい使用人だこと。空気を読んでパンを用意するくらいできないのかしら。
「そんなもん、うちには無いわよ」
パンがなければケーキを食べればいいじゃない。全く、気の利かない使用人ね。
「こんの……いい加減にしなさい!」
「あっ! お、お願い、布団だけは」
「何が布団だけは、だ! 大体あんた、二十も過ぎて、働きもせず、平日の昼間っから寝てばっかり……母さん、悲しいよ……」
泣き出す母を無視し、私は横になった。
私はセレブ、夢セレブ。いつまでも、夢見るお嬢様……。




