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トンテキ
ここは豚のトン助が経営するレストラン。何を食っても旨いと評判のその店で、特に有名なのがトンテキだった。それを食べるため、隣森から足を運ぶ動物もいる程だった。
余りにもそれが旨いため、ある日、常連客のイヌ郎が訊いた。「どうしてトン助さんとこのトンテキはこんなに旨いんだい」するとトン助はキッチンから果物の絞りかすを幾つか持ってきて、「これのおかげですよ」と言った。「成程。何種類もの果汁をいい塩梅に入れるから、あんなに豊かな風味が出るんだね」イヌ郎は関心し、料理を平らげた。
その晩。「お帰り父ちゃん!」帰宅したトン助を、子供達が出迎えた。「ただいま。そら、お土産だぞ」トン助は、持っていたそれを差し出す。途端に子供達は、目を輝かせた。「やったあ! 果物のかすだあい好き! ありがと、父ちゃん!」それを見たトンスケは笑顔で言った。「ああ。一杯食べて、大きくなるんだぞ。いっぱい、な……」




