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 目が覚めると、水の中だった。どこまでも暗い、上下左右の区別のない深海の中に、私はいた。しかし、不思議と怖くはない。苦しくもない。それどころか、優しさに包まれている様な安らぎさえ感じられた。ここがどこか、自分が誰かもわからないと言うのに。

 ふと、イメージが湧いた。ここと同じ水の中。私は、とても小さくて、生まれて、すぐに死んで、また生まれて……でも、少しづつ大きくなって……泳げる様になって……やがて、海の外を見たいと思う。それは、夢で見た様で、懐かしい様で。けれど、確かに……私の記憶。そんな確信があった。

 不意に光が射した。イメージは、その目映さにかき消される様に、薄れ、沈んで、やがて……消えた。私は、それがなぜかたまらなく悲しくて……訳も分からず、泣いた。

 そんな私を、誰かが抱いた。そして、あの水の様な優しい声で、私に言ったのだった。

「はじめまして。私の、赤ちゃん」

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