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対立

 二人の珍獣マニアがいた。彼らはよく似ていた。美しい動物が好きで、また年も、家も近かったが、それ故だろうか、いつも対立していた。どちらのコレクションがより美しいか。そんなことで、長年に渡り争っていた。

 二人にはそれぞれお気に入りがいた。一方は、海の様に深い青色の鳥。もう一方は、炎の様に鮮やかな赤色の鳥だった。彼らは、数ある所有物の中でも、その一羽の美しさだけは、決して譲ることがなかった。

 しかし、ある朝。二人のマニアが目覚めると、最愛の鳥は姿を消していた。二羽同時にだ。二人は幾度も捜索を行ったが、とうとう鳥が戻ってくることはなかった。彼らは互いを疑った。そしてある日、二人はついに爆発し――両方とも、死んでしまった。奇しくも同時に銃を撃ち、共倒れとなったのだった。

 後日。町の動物園が珍しい鳥を保護した。それはまだ雛であったが、青と赤の溶け合った、非常に美しい羽をしていたという。

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