表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/84

vault that borderline!

 あの壁を越えた向こうには、何があるのだろう。ずっと、それだけが疑問だった。

「決してあの壁を越えたいと思ってはいけない」……ずっと聞かされてきた言葉だ。僕だけじゃない、ここに生きる誰もがそう教わっていた。だからみんな当然のように、壁を越えることは悪いことだと思っている。

 だけど僕は違う。僕は信じている。あの向こうには素晴らしい世界が広がっていて、それを隠す為に、僕にそんなことを言っているのだ。僕は壁を越えるため、高跳びの練習をした。今では誰も、僕より高くは跳べない。

 さあ、準備は万端だ。今こそ、ここを出るときだ。未だ見ぬ未来へ、境目のその先へ。あの空に向かって――僕は跳んだ!

 ん? く、苦しい! 息が、できないっ!

「あーあー、あれ程出るなって言ったのに」

 こ、え……? ああ、ダメ、だ。薄れゆく意識の中で僕は、最後の言葉を聞いた。

「ったく。アロワナ飼うのも楽じゃないな」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ