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サバゲー部


本を読むのは好きだ、でも今度は自分で書いてみたい!


そんな気持ちを元に初めて書いたお話です。いろいろと到らない部分があると思いますが、よろしくお願いします。

なんか変だぞ?という箇所がありましたらそっと指摘してください。





4月30日 (日)  10:30


ダダダダダダッ!


掃射された銃弾が俺の体をかすめる。思わず足が竦みそうになるが、なんとか転ばずに走り続ける。

追っ手は3人。奴らに見つかってから約5分、ずっとこうして逃げているが今のところ被弾はない。自分の幸運に感謝しながら、近くの建物に転がり込んだ。


「クソっ、どこ行ったあの野郎」


すぐ近くで奴らの苛立たしげな声が聞こえたが、そのまま何処かへと走って行ってしまった。どうやらばれずに済んだらしいが、もたもたしているとすぐに見つかってしまうだろう。

俺は唯一の武器であるリボルバーの残弾を確認して、この状況から脱出する方法を考える。すぐ近くにはアサルトライフルで武装した敵が3人。拳銃ひとつで突破できるわけがないのは俺でもわかる。俺はただの高校生であり、どこぞの強面かつ超凄腕の殺し屋ではないのだ。

このまま奴らに見つからないことを期待して此処に隠れているか、一か八か突っ込むか。どっちも嫌だなぁ・・・。

そんなことを考えていた俺は、自然と昨日のことを思い出していた。俺がこんな戦場で走り回っていた、そもそもの原因となった日を。





4月29日 (土)  7:00


「お兄ちゃん、起きて~。今日は私に付き合ってくれるって約束したじゃない。」


甲高い声が俺の部屋に響く。なぜかわからないが妹が俺を起こそうとしているらしい。約束なんてしたっけ?とまどろんだ頭で考えるが思い出せない。そうするうちに俺の意識は再び沈み始めた。しかし、それを察知した我が妹は、ついに悪魔の所業に及んだのだった。

つまり部屋の窓を開け、俺が丸まっていた布団を剥ぎ取る、という。朝の冷気で強制的に意識を覚醒させられた俺は渋々ベッドから身を起こした。


「お兄ちゃん、今日は私の部活見学に付き合うって約束だからね!支度できたら言ってね!」


そう言って俺の部屋から出て行った。全く嵐のようなやつだ。しかしやっと俺も約束とやらの内容を思い出した。

俺の妹、東雲遥(しののめはるか)はつい先日高校に入学したばかりの高校1年生。兄貴である俺、東雲瞬は同じ学校の2年生だ。高校の先輩でもある俺に遥は昨夜、


「明日部活の見学に行こうとおもうの。だからお兄ちゃんもついてきて!」


と頼み込んできたのだ。なんで帰宅部の俺がついてか無ければならんのだ。いつもならそう言って断ったのだろうが、昨日あいつが俺の所に来たとき、俺は日課であるゲームをしていた。ゲームに集中しているときにそんなことを頼まれたせいで、俺はテキトーに返事してしまったのだった。

引き受けてしまったからには行くしかないのか・・・。とりあえず下に降りて朝食を摂る。遥はもう食べ終えてしまったらしく、そこに遥の姿はなかった。


いつものクセで着ようとしてしまったジャージを戻し、制服に着替える。まさか休日に学校にいくなんてなぁ。出不精の俺は休日に出かけることだってあまりないのに。


支度を終えた俺は時間を確認した。少し早いがいいだろう。


「おーい、そろそろ行くぞ。」


声をかけると遥はドタドタと階段を下りてきた。俺達は母親に出かけてくると告げ、家を出た。




「ねぇ、お兄ちゃんって鉄砲のゲームとか得意だよね?」


遥が前触れもなく俺に質問してきた。それにしても鉄砲?確かに俺は毎日FPS、ファーストパーソンシューティングと呼ばれる戦争のゲームをやっている。自慢じゃないが少し大きな大会で優勝したこともある。だがなぜそんなことを聞くんだろうと不思議に思った俺は遥に尋ねてみたが、


「ううん、なんと無く。お兄ちゃんが毎日やってるからさ」


その後も特に意味もないような会話をしているうちに目的地、遊山高校(ゆさんこうこう)に到着した。ここは公立の普通科高校で、どこにでもあるような平凡な学校だ。


「どこか気になる部とかはあったのか?」

「うん。昨日の放課後、いろんな部を見て回ったんだけど、その中にめちゃくちゃおもしろそうなとこがあったの!部長さんがいたから声かけて、しばらく見学させてもらったんだけどその日は本格的な活動は出来無かったらしくて。そしたらその部長さんがよかったら明日も来てねって言ってくれたの。」


そこまで話が進んでいるのなら俺必要ないじゃん!と思ったが口には出さない。


「その部活はどこで活動してんだ?」

「まずは部室に来てくれだって。」


俺たちはグラウンドの端っこにある部室棟へ向かう。グラウンドでは運動部の連中が走り回っていた。朝からご苦労なことだ。その元気の一部を俺に分けて欲しいものだね。


何言ってるかわからんような野球部の朝の声出しを背に聞きながら俺達は部室棟に到着した。


「そういえば、お前が言ってた部って何部のことだ?」

「それは見てからのお楽しみ。こっちだよ~。」


そう言って遥が向かったのは部室棟の一番端。何故かそこの扉だけネームプレートがなかった。


「おいおい、本当にここなのか?そもそも何部かわかんないじゃないか。」

「大丈夫大丈夫。失礼しまーす。」


そう言って遥は扉を開け、中に入っていった。・・・・・・


あれ?俺はどうすればいいんだ?あいつひとりで行っちまったし・・・もうお役目御免?



そんなことを考えていると再び扉が開いた。


「お兄ちゃん何してるの!皆さん待ってるでしょ。早く入って」


皆さん待ってる?意味が分からなかったがとりあえず遥についていく。すると確かに中には5人部員らしき人達がいた。見るからに委員長気質な女の子、真面目で大人しい雰囲気の女の子、クールな目付きで本を読んでいる女の子、爽やかオーラを纏った男子、そして髪を茶色に染めた俺が一番苦手なタイプの男。


5人を見ても此処が何をする部なのかわからない。共通したものが思い浮かばなかった。自力で答えに辿り着くのは無理だと判断した俺は、妹に答えを尋ねた。


「答えは

「へぇ、こいつがねぇ。もっと陰気っぽい奴だと思ってたぜ。」


遥の正解発表にあのチャラ男がかぶせてきやがった。


「まぁいいさ。これからはチームメイトって事らしいからな。俺の名は影山タケル。夜露死苦!」


最後の挨拶が何故か漢字で聞こえたのは俺の苦手意識のせいか?しかしなんか気になることを言ってたな。これからはチームメイト?いやいや俺は妹の付き添いであって入部するとはひとことも・・・


「はじめまして、私は立花唯といいます。このサバゲー部の部長をさせてもらってます。」


今度は委員長さんが自己紹介をしてきた。Why?

あまりの急展開について行けなくなった俺を見かねたのか、今までイタズラを成功させた子供みたいな笑顔で見ていた遥が、


「お兄ちゃん、ここはサバイバルゲーム部っていうの。昨日私が見学に来たときにお兄ちゃんのことを話したら是非連れて来いって言われてたの。」




サバイバルゲーム?


















これからもちょくちょく銃器が出てくる予定ですが、詳しい方からするとおかしいと思われる部分があるかもしれません。

できる限り矛盾が生じないように努力しますが、なにかお気づきの点がありましたらそっと指摘してやってください。

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